嘘八百のレビュー・感想・評価
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骨董の話でも笑いはフレッシュ
中井貴一がイケメンだったり正義漢だったりするといまいち乗り切れないが、うさんくさい男だと実にいい。しっくりくる。佐々木蔵之介の序盤のクールな感じもなかなか。まあ、中盤から2人とも忘れかけていた熱さを次第に取り戻していくという展開だけれど。
中井の娘役の森川葵と、佐々木の息子役の前野朋哉、親同士に関係なく仲良くなっていくサイドストーリーが微笑ましい。ほのぼの要員と見せかけて、終盤近くの大仕事でまた楽しませてくれる。
「百円の恋」の武晴正監督と、脚本の足立紳のコンビ再び。朝ドラほかテレビドラマを多数手がける今井雅子も脚本に加わったことで、ウェルメイド寄りの話になったか。スタッフもキャストも楽しみながら丁寧に作っている感じが伝わってくる好作。
爽快なコメディ。良いものは本物に勝る。
古美術商の小池則夫と陶芸家の野田佐輔。
二人は過去に小道具屋の樋渡と鑑定士の棚橋から騙された過去があった。共通の遺恨がある二人は樋渡・棚橋を騙し返す計画を立て、実行することになる。
贋作の対象となる千利休の茶碗を創る所や、オークションで鑑定士を騙す場面が爽快で面白い。
段取りをする所は、規模感は小さいですが少しオーシャンズ11のような感じがありました。
娘のいまりが佐輔の家でちゃっかりすき焼きを食べてるシーン等、コメディならではの楽しさ。とても愉快でした(なんだこの家族 笑)
映画の中で印象に残った言葉があります。
歴史のケツを追いかけるんじゃない。お前が歴史を創るんだよ。
あんたの茶碗を売るんだよ。いい面構えしてるじゃないか。400年待たなくたっていい器だ。
贋作でも良いものは本物に勝るというのは勉強になりました。
最後はオチがありますが、明るく爽快で観ていて楽しい気持ちになる映画でした。
ウソ800
詐欺師が題材の映画ってアメリカでは
「スティング」をはじめ名作ぞろいな気がします。
でも、そのノリで邦画で詐欺師やっちゃうと、
なんかカッコ悪いんですよね。
なんとなく日本人に似合わないというか・・・。
じゃ、どうすればいいか。
答えは「帰って来たドラえもん」です。
「ぼく一人の力で君に勝たないと、
ドラえもんが安心して未来に帰れないんだ!」
という名言と”ウソ800”という最後の秘密道具。
信念と情熱から溢れ出た嘘は、
真実よりも”真”なり。
みたいなね。
まさにこの映画、
スタイリッシュなアメリカ詐欺ものの真似じゃなく、
本気でついた嘘は本気に勝る。
情熱を込めた贋作は本物よりも本物。
日本人が好きそうな展開で良かった。
主役2人のバディものなのに、
男女とか凸凹じゃなく、
オッサン二人ってのも好感度UP。
「だまされてリビエラ」を思い出しました。
中井貴一の役者の幅が生かされる。蔵之介さんもいつもよりずっとかっこ...
中井貴一の役者の幅が生かされる。蔵之介さんもいつもよりずっとかっこいい。脇もいい。話の流れが結構換喩的にポンポン流れていき、それはそれで楽しいけれど、今一つとっ散らかりすぎ。詐欺の人たちのすき焼きの茶の間でいつの間にか食べてるという中居さんの佇まいは絶妙。それでいながらそこに完全に同化したわけでもないような、ソン・ガンホを思い浮かべる。日本で同格の芝居をできる人は中井さんしかいない。蔵之介の妻役がいい。
面白い
キャストは散らかっているが
最後はバレないかヒヤヒヤしたけど事なきを得てほっとした。 娘と息子...
最後はバレないかヒヤヒヤしたけど事なきを得てほっとした。
娘と息子のくだりは全く必要なかった。
キャストもちょくちょく芸人出てて興醒めした。
観れたけど冷静に考えるとこんな上手くいくわけがない茶番。
ありきたりな展開。
なんでも鑑定団?
活劇!コメディー
【”ヤラレタラ、やり返せ!” ”幻の利休の茶器”を巡っての、骨董コメディ。】
ー 今作は旅先の映画館で鑑賞したのだが、内容を全く覚えておらず、2年後に第二作「嘘八百 京町ロワイヤル」が公開されると知った際には、驚いたものである。
慌てて、この映画サイトを牽引する”お酒の神様”のレビューを拝読すると、
”前作の粗筋を確認しておくべし!”
というご宣託が記載されており、ゴソゴソと今作のフライヤーを探し出し、劇場で観たら非常に面白かった・・。
覚えていない理由は明確で、私事で恐縮であるが毎年冬の長期連休は、京都の祇園で吞んだくれているので、今作を観た際も酷い二日酔いだったのであろう・・。おバカである。ー
■久方振りに鑑賞した感想
・若い時に骨董店「樋渡開花堂」の社長樋渡(芦屋小雁)と大御所鑑定士の棚橋(近藤正臣)にヤラレタ古物商の小池(中井貴一)と、野田佐輔(佐々木蔵之介)が、ひょんなことから知り合い(騙し合い)、千利休が秀吉に切腹を命じられた後に、ある人物に贈った”幻の茶器”を巡っての、小池と野田の
”ヤラレタラ、やり返せ!”
を地で行く「樋渡開花堂」を騙し、大金を巻き上げる過程がナカナカに面白かった。
それは、第2作でも、大活躍した、贋作づくり集団”飲み屋の土竜”の人々の技(特に、土竜の主人で、どんな人のサインでも”サラサラっと書いてしまう”筆の名人を演じた木下ほうかが、良い。)と、
野田の陶芸家としての技を見抜いた小池の眼力と、彼らの不思議な友情が良いのである。
・少し残念だったのは、千利休と豊臣秀吉との関係性の変遷や、利休の弟子であった長次郎に関する知識がないと、後半少し分かりずらい部分があった事であろうか・・。
あとは、小池の娘いまり(森川葵)と、野田のジオラマ作りに夢中の息子(前野朋哉)との、恋愛が違和感があったところかな・・。
<最後の最後に笑ったのは、誰であったか・・。
骨董”の贋作”をテーマにした所は面白かったが、今作の舞台となった大阪・堺の歴史と千利休との関係性をもう少し、分かり易く表現していればなあ、と思った作品。
個人的な意見であるが、「嘘八百 京町ロワイヤル」の方が、面白かったかな・・、と思った作品でもある。
この作品群は、シリーズ化されるのであろうか?>
<2018年1月 MOVIX京都にて鑑賞 二日酔いのため、鑑賞記録なし>
<2021年1月19日 別媒体にて鑑賞>
この2人のファンなのに。
贋作を作る努力と腕
中井貴一扮する古美術商小池則夫は、見習い中の娘を連れて蔵を見つけて古美術の仕入れを行っていた。飛び込みの仕入れの時に千利休がらみの茶碗に関する書簡と茶碗が出て来た。則夫は、蔵ごと100万円で仕入れたが、則夫は留守番役だった佐々木蔵之介扮する贋作茶碗焼き野田佐輔にまんまと欺されたのだった。野田は、昔陶芸作家として賞を取った事があったが自分の写しの作品が認められた事をきっかけに贋作士となったのだった。則夫は、野田に組んで本物より凄い贋物を作って仕事をしようと持ちかけた。果たしてふたりの運命や如何に? 贋作を作る努力と腕があればまともに行けばいいのにと思うし、古美術商なんてこんなものと思うと若干寂しいね。それなりに楽しめたけど、やっぱり世間を欺く嘘八百は罪深いよね。
日本版、オーシャンズ
キツネとタヌキの化か仕合い。詐欺が詐欺を騙し合い、また、そこで騙されて…。最後の落ちも、ほどほどに楽しめる三谷作品。
これは、ストーリーも確かに面白く仕上げてはいるが、やはり、中井貴一と佐々木蔵之介のW主役が、いい加減に、ツッコミとボケをやりあいが全て。三谷作品をよく理解した2人だからこその、阿吽の呼吸がなんとも言えない笑いを誘う作品。
それにしても、中井貴一という役者は、ズッコケたお茶目な台詞も、真面目な顔して説得力ある語りをする時の使い分けが、ホントに見事。役者としての一枚も二枚も上の演技に魅了されます。
騙し合いもさることながら、利休の茶碗を作る工程やそれぞれの役割などは、日本版オーシャンズと言えるような、映像。土を何度も練り返し、茶碗作りかな没頭する蔵之介の様は、本当の職人技を見ているようだった。
2作目も、既に公開されて配信もされているので、暇な時には、また観たいと思わせる作品。
千利休
新鮮な組み合わせ
なかなか面白かった。
うーん、華がないな
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