「109シネマズ木場にて観賞」ライフ(2017) shallowwhiteさんの映画レビュー(感想・評価)
109シネマズ木場にて観賞
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2D版での観賞だったが、IMAX3Dで観たかった…。
全く期待せずに観たのだが、これが『イベント・ホライズン』以来の「宇宙地獄映画」の傑作だった。
これだから映画を観ることは止められない。
登場人物について最低限の情報(ヒロユキ除く)しか提示されないにも拘わらず、演技も演出も的確で地味ながら彼ら全員がプロであることが分かる。
彼らが最期を遂げる時、それぞれの想いや矜持が滲み出ている。子供への執念、怪物への未練などそれぞれ描写が丁寧だ。
最期の地獄っぷりも各人酷い。中でも宇宙服で有毒物でおぼれ死ぬなんて何という地獄か。しかし、その中で責任を果たそうとする姿は戦慄と共に涙が出る。
そして、エンディング。前振りは充分にされている。
分かり易く似た2つだけのポッド、中途半端に冷徹で、中途半端に勇敢などこか主役になりきれない女性、ポッドは中身を見せない、など。
結果は分かっちゃあいたけれど、絶望の絶叫、怪物造形の禍禍しさの二重奏には正直戦慄した。
上空からのラストショットも70年代バッドエンドっぽくて良い。拍手。
ヨン・エクストランドの劇伴力も大きかった。不穏な音楽と共に化け物一人称ショット…『エイリアン3』を想起させるすこぶる上がるシーンだ。
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