「リアルに怖い」ライフ(2017) M.Kotaroさんの映画レビュー(感想・評価)
リアルに怖い
あの「エイリアン」(1作目)を彷彿とさせるスリリングな作品。戦いを過剰に描かず、クルー達が限られた状況下の中で知恵を絞ってひたすら逃走する様子が実にリアル。実際、あの状況下で人間に与えられた選択肢は逃げること以外にないと思う。
宇宙空間でも生き延びるという驚異的な生命力と圧倒的な攻撃性を有する地球外生命体の前に、なすすべもなく次々と殺されていくクルー達。「絞め殺す」といういかにも地味な手段が逆に怖さを助長する。派手で大仰なバトルは皆無。だからこそ観客をリアルな恐怖に落とし込む。
それにしても、なぜ地球外生命体の造形がヒトデとタコを足して2で割ったような姿をしているのかが腑に落ちない。たしかに「ありそう」と思わせるという意味ではリアルだが、意地悪く言えば「どこかで見たことあるような……」という「馴染み感」を感じるのも事実。かと言ってあまりにエキセントリックで奇抜な外見だと、怖さを感じないから難しい。
それともう1つ。衝撃のラストについて触れないわけにはいかない。詳細は伏せるが、開いた口が塞がらなかった。人によっては思わず笑ってしまうかも。「それをやっちゃあいかんでしょ……」と個人的には思う。
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