「タイトルなし」ソウル・ステーション パンデミック globeさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし
何も分からず襲われる恐怖、恋人や家族を案じる人、そこにつけこむ汚い人間、貧富の差の惨さ、そして因果応報とゾンビより人間の方が怖いというのはよくある話だけど、悪くなかったと思います。
ただ、悪い点も。全てにおいてモーションがいまいち。ヘスンの走るモーションとかどう考えても危機感のない走り方してて、そんなんじゃ余裕で追い付かれるよってモーションなのに全速力のゾンビは追い付けないし、駅のシャッターを弱ったじいさんと女の子で持ち上げられる訳ないし、とにかくこの人たちドアを閉めない(笑)ボロい旅館の扉すらゾンビは簡単には開けられなかったんだから、ヘスンがビルから逃げてる時に扉さえ閉めてれば助かる、もしくは延命は出来たはずなのに。これが序盤だったりもう追い付かれる寸前ならまだ分かる。でも、もう終盤で且つ屋上まで逃げて追い付くのに結構時間あったのにも関わらず出来なかったのは、決まってるオチに持っていくために描いてると思ってしまうし、例えそうだとしてもそう思わせちゃうのは勿体ないと思う。モデルルームの窓が都合よく空いてる謎(笑)モデルルーム手前のビルはガラスを割って侵入してるから余計に目立ってしまった。
この作品、新感染の前日譚なのですが、先に新感染を観ていたので、感染源が分かると思って観賞したのですが、こちらもしょっぱなから感染してる所から始まり、何も解らず終わってしまった。新感染の続きがあるならまだ良いけど、これで無かったら微妙すぎるかな。ゾンビ映画なんてそんなもんと言ってしまえばそうかもしれないけど、前日譚と謳っておいて核心に突くところが何もないのはちょっと。
文句も多いし点数も低いけど、嫌いではないです。寧ろ最後のオチとか誰も報われない感じとか好きでした(笑)