「余韻がものすごい」彼女がその名を知らない鳥たち azuminaさんの映画レビュー(感想・評価)
余韻がものすごい
沼田まほかるワールドを白石監督が見事に映像化された作品だと思います。
それに応えた俳優の皆さんが素晴らしい。ラストのカタルシスがハンパなくて何度見ても涙が出ます。
十和子の複雑な感情をここまで表現できる蒼井優さん、本当にすごいと思います。なんでこんな女のために陣治が「十和子、十和子」と心配して執着するのか最初はわかりません。しかし最後まで見ると陣治は阿部サダヲさん以外考えられなくなります。
十和子は陣治の気持ちをよそに妻子ある水島(松坂桃李)と情事に溺れるのですが、この水島がもう中身ペラペラの最低なクズで、松坂さんよくこんな役受けたなぁと感心しました。ご本人はさわやかで好青年なイメージですが、見た目を武器に女を蔑ろにする役がこんなにハマると正直思っていませんでした(笑)ラブシーンがとてつもなくエロくて。。同世代でここまで演じられる人、現時点で他にいないのでは。松坂さんとなら不倫でも捨てられても何でもいいわと思わせる破壊力(笑)
もう一人、十和子の忘れられない昔の彼氏で竹野内豊さんも出てきます。こちらも水島とは種類の違うどクズでどうしようもないキャラでした。竹野内さんも新境地ではないでしょうか。
自分勝手なクズばかり出てくる作品ですが、意外とこういう人周りにいます。特に十和子みたいな女。
「あなたはこれを愛と呼べるか」呼びたいけど呼びたくありません(泣)
見終わったあとすぐにでも誰かと感想を共有したくなる作品だと思います。
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