「飽きさせない映画だ」彼女がその名を知らない鳥たち CBさんの映画レビュー(感想・評価)
飽きさせない映画だ
飽きさせない映画だ。
蒼井優、阿部サダヲの「あ」行コンビの演技は絶妙。サスペンス仕立てということもあって、終始引き寄せられる。
引き寄せられる、と書いたのは、俺はこの映画が描いている世界観に近づきたいと必ずしも思ってはいないからだ。好ましい登場人物がいるわけでもなく、どちらかといえば避けたい人たちが集まって、目の離せない舞台を演じている。だから、「引き寄せられて」しまう。
引き寄せられ、最後まで観続ける事が、自分の幸せを増やしたとは必ずしも感じられない。
それなのに、やめられないところが、原作者 沼田まほかるのすごいところかもしれない。
「あなたが知っている世界とは違う世界が、この世の中にはあるよ」と見せてくれる。いや、強制的に見せられる体験。たまにはいいが、続いたら病気になりそう。たとえば、ユリゴコロとこれを続けてみたらダメージは大きすぎる。
主演ふたりのアカデミー女優賞、男優賞は十分ありそうだ。特に蒼井優は、東京喰種の怪演も記憶に新たなので、かなりありそう。松阪桃李は、ユリゴコロに続き、少し心が弱いというか、少しいかれた男の役が、すっかり板についてきた。
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琥珀糖さんのコメント
2024年1月31日
コメントありがとうございました。
CBさんのコメント欄に鍵がかかっていて、どうなさったの?
と思ってましたら、美紅さんが・・・
それでたまたまだと分かりました。
実はこの後「ユリゴコロ」を観たのですよ。
こちらは更にお近づきになりたくない女性が主役で、
沼田まほかる恐るべし!!
そうですよね。
この映画も特殊な世界でしたね、白石和彌が描きそうな
アブノーマルだけど目を離せない映画でしたね。