「恐竜も自然災害には勝てない」ジュラシック・ワールド 炎の王国 Tenjinさんの映画レビュー(感想・評価)
恐竜も自然災害には勝てない
最初の島が噴火でダメになってしまって、後半は屋敷が舞台になるのでスケール感がダウンしてしまうのがもったいない。密輸商人が荒っぽく連れ出したのが結果的に多くの恐竜を救った形になるのもなんだか癪だし。ただの屋敷ではなく、中に博物館があるような大邸宅ではあるのだが、それでも恐竜が動き回るには小さいのである。
とあるキャラがベッドにもぐりこんでいるところに恐竜が近づいてくるシーンは、シルエットの使い方などからしてまるでドラキュラ映画のようだ。窓のカギを開けるという部分に、遺伝子操作で生まれたインドラプトルの知恵というか狡猾さが示されているのはいいのだが。
前作では甥っ子たちのために体を張ってがんばっていたクレアだが、今回は控えめ。荒事はほとんどオーウェンに任せている。まあ、ティラノにまたがって採血するだけでも立派なものではある。
オーウェンとブルー(ラプトル)の絆は健在だった。前作ほどではないが、主人公たちのピンチに登場するところはやはりかっこいい。完全に気を許しているわけではないのもいい。
悪者は全員きちんと報いを受けるので、そこはスッキリする。ただ、心情としては理解できるものの、恐竜を島以外の場所に解き放ってしまったのはどう収拾つけるのか心配になるところ。