「そこは超大作」ジュラシック・ワールド 炎の王国 うにたん♪さんの映画レビュー(感想・評価)
そこは超大作
それなりにまとまった作りになっており、映画として観たら、叩きまくるほどではない。
すでに第1作から25年が経過して、恐竜を再生した事の倫理観などが問われる社会も描くようになった。
関わる人によっては答えが変わる問題を物語に組み込んでおり、DNAの組み換えやクローンまで一概に良いとも悪いとも言えないモヤモヤ感を残させている。
相変わらず、利益だけを信奉する欲深い人間が出てきてコイツらには共感出来ないが、主人公たちの意見も独りよがりに感じる為、恐竜をどうする?となった時に観ている側としては判断しずらい。
オーバーサイエンスについて金儲けのためにコントロール不能でも使うと言う欲にまみれた人間の為に世の中が変質すると言うのは納得出来る。
しかし恐竜が入り交じって住む新しいジュラシックワールドについては、新時代として許容できそうにない。
未だに自然との境界が近い生活をしている人々は猛獣に襲われて亡くなったりしているが、人間のオーバーサイエンスで産み出された恐竜たちはどんなイレギュラーを起こすか分からない。
ジュラシックワールドでこのテーマをラストに語られても、伝わるのか疑問だけど、今まではSFで語られる恐ろしい可能性が現実になり始めた事がこの作品におけるもっとも恐ろしい事だろう。