「過去に学ばない人間の愚かさと受けるべき報い」ジュラシック・ワールド 炎の王国 とえさんの映画レビュー(感想・評価)
過去に学ばない人間の愚かさと受けるべき報い
面白かった!!
最後はちょっと感動してウルっときたわ
前作で、恐竜たちが反乱を起こし、パークが壊滅してしまった島
その島の噴火により、恐竜が絶滅の危機に
そこで、オーウェンとクレアは、ヴェロキラプトルのブルーを救うために島へと向かう
しかし、島では「金儲けのため」に、人間たちによる恐竜の乱獲が行われていた
その人間たちによる恐竜の乱獲というのは初めてのことではない
「ロスト・ワールド ジュラシック・パーク2」でも、金儲けのために乱獲をしていた
その時、人間たちはTレックスを本土に上陸させるが、ジェフ・ゴールドプラムによって人類は救われる
しかし、20年の月日が経ち、ジェフ・ゴールドプラムの警告にも耳を傾けず
人類はまた同じ過ちを繰り返すのだ
まず、この映画が、前作の「ジュラシック・パーク」シリーズにオマージュを捧げつつ、この作品とつなげていて「全く進歩しない人間」を描いているところが素晴らしいと思った
だからこそ、人間は過去に学ばず、目先の利益に目がくらむ愚かな生き物であり
「遺伝子操作」というパンドラの箱を開けた結果、その報いを受けることになるという話に説得力が出て来る
もしも、それが本当にパンドラの箱で、どこかに希望が残っているとすれば、それはオーウェンとブルーの絆に残されているのかもしれない
最後にメイジーがくだした決断には、思わずウルっときてしまった
新たな命を作り出した人間には道義的責任があり、命あって生まれてきたものたちには、自由に生き延びる権利があるのだ
この映画の影や音の使い方を観ると、恐竜映画でも、怪獣映画でもなく、ホラー映画寄りなのは監督がダークな世界が得意なJ・A・バヨナだからだろう
とても重要なのポイントに子供を使っているのも彼らしいと思う
これはどう観ても、神の領域を犯した人間たちへの警告であり、
神の気分になった王国の主に対する Fallen Kingdom なのに、邦題が「炎の王国」になってしまったのはとても残念だった