「マカヴォイの顔芸」スプリット ユージーンさんの映画レビュー(感想・評価)
マカヴォイの顔芸
公開時に映画館で観たはずなのですが、レビューを書いていなかったので、改めて観直しての感想です。
やはり、まず、マカヴォイの演技力に脱帽せざるを得ません。複数の人格を演じるだけであれば、俳優としては当然の技量かもしれません。しかし今作では、その、人格と人格の入れ替わる瞬間がいくども、それも顔のアップで撮影されています。まるでほんとうに複数の人格があるかのように感じられるほど、彼の演技は完璧でした。
そして、ヒロインであるアニヤの、魔性をも感じる魅力には、否応なく惹きつけられました。彼女が今後、どういった女優になっていくのか、とても楽しみです。
ストーリーは、シャマラン監督作にしては、ラストのインパクトに欠ける内容ではありました。が、次回作への伏線というサプライズでそこを補ったようなラストは、「ミスターガラス」が公開された今になってみれば、三部作の中編として、申し分のない出来になっていたように思います。
それでなかったとしても、この作品は、単体としても充分に楽しめるものに仕上がっていたと思います。
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