「傑物、しかし本当は単純な人なのかもしれない」ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ 干し梅さんの映画レビュー(感想・評価)
傑物、しかし本当は単純な人なのかもしれない
序盤のレイの「満足することはない」という台詞に、業の深さを感じると共に、かっこいいと思ってしまった。
ハリーという、かつての自分を映したような存在によって、マクドナルド「創業者」となっていく姿は、なんとも皮肉的である。
どうしてもマクドナルド兄弟に感情移入して観てしまうため、レイという人物の非道さが目につくが、成功を手にするためにはどんな手でも使うという如才なさが、巨大なマクドナルド帝国を作り上げたかと思うと、その貪欲さに見習うべきところもあるのかもしれないと思った。
「マクドナルド」という名前についてのエピソードは、言語学的な観点からも面白いと思った。名前に対する共通のイメージというのは、どこの国にもあるようだ。
ラストの演出は、レイという人物のもう一つの側面を示しているようで、成功の裏側が垣間見えてよかった。
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