「グレイテスト・ショーマン」グレイテスト・ショーマン giraffe0814さんの映画レビュー(感想・評価)
グレイテスト・ショーマン
上映開始して間もない頃、私は一緒に観に行こうと彼を誘った気がする。
あっという間に時間が経ってすっかり忘れていた。
最近になって、レンタル開始されたから観たいときいってねって彼に言われて思い出した。彼は私が観たいって言ってたことを覚えていてくれたらしい。
でもさ、これは映画館で観たい映画じゃない?って、私はちょっといじわるを言った。まだ上映してる映画館があるなんて思わなかったから。
そしたらさ、彼がまだ上映している映画館を探して、近くでまだやってるから観に行こうと提案してくれた。彼の定時退社日に合わせて普段使わない駅で待合せして、ひとも疎らな映画館でこの映画を観た。
波瀾万丈な人生をバイタリティと仲間の助けによって乗り切った男の話。
時代背景を考えると、実在のP.T.バーナムは博愛主義のアイディアマンではなく、きっと金になればなんでも利用するヤツだったと思うんだ。
でも、批判も排除もない、互いに認め合いリスペクトし合える仲間がいるって、マイノリティとかマジョリティとか関係なく、現時点で存在している全人類が求めるもなんじゃないかな、って思うの。
で、現在も存在するルーツに対する差別や、おそらく当時全く理解されていなかった遺伝的素因による身体的特徴に対する偏見を、今、互いに誇れるものとして認め合い助け合う姿が描くって、問題提起の仕方としてのセンスの良さを感じたよね。
これこそがエンターテイメントのあるべき姿、っていうか。
バーナムが光り輝く歌姫に出会い、大切な家族や仲間との関係に大きな影を落とすけど、それもとても人間らしくて、行動力が評価される男の身勝手をうまく描いているな〜って。
いちばん感動したあのはエンドロールの後のメイキング。Keala SettleがThis is meを歌い上げるその姿。
どんなひとでもいろんな不安を抱えて生きてるんだ、って。でもそれでいいんだ、って歌い上げてるみたいだった。
映画館でみられて良かった。
探してくれてありがとう。