「人種の祝祭。(キャスティングでみる史上最大のショー)」グレイテスト・ショーマン 侍味さんの映画レビュー(感想・評価)
人種の祝祭。(キャスティングでみる史上最大のショー)
1995年の映画、「スピーシーズ 種の起源」。
ギーガーデザインの異星人が出るエロSFという触れ込みで、全中学生男子が歓喜した映画。
冒頭、列車で逃げ出す少女シル。
その後、幾多の男達を手にかける(マイケル・マドセン含む)…
そのシルが今作の妻役だった。
どっかで観たことあるなぁと思っていたらあの時の記憶だったのね。
この奥さんが、劇中で良い歌を歌う。
そして踊る。
なのに、何故ヒュージャックマンはあの女に…
と思ったら、ジェニー・リンド役はスウェーデン出身のレベッカ・ファガーソン。
これは、落ちても仕方あるまい。
電車で、隣の寝てる見知らぬ女性が、自分の肩にもたれかかって来たら、運命を感じても仕方あるまい。
因みに、史実では、ジェニーは93公演の後も自分で公演を続けたそうで、この映画のような魔性の女ではない模様。
歌は最高で、オープニングも痺れるのに、何か違和感を感じていたのは、この史実の脚色だと思う。
ありきたりなシナリオ、サーカスの筈なのにただ踊ってるだけのメンバーと上でくるくる回るダンサー。
劇中の主人公以上に映画製作者のペテンと偽善を感じて胸くそが悪い。
ただ、それを上回る位、音楽は良い。
さすがララランドチーム。
空中ブランコのラブソングは今作一素晴らしい。
そして美しい。
シナリオは0点だけど、音楽が1000点なので劇場の良いスピーカーで観るべき映画だと思う。
P.s. 現実のサーカスは僕はトラウマがあります。一昨年のシルク・ド・ソレイユを『鑑賞後』に、一緒に行った元カノに浮気を告白され、以後サーカスは生理的に受け付けません。 【実話】