オリエント急行殺人事件のレビュー・感想・評価
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被害者は一人ではない。
アポロのユーモアもあり、飽きずに楽しめる。
オチは劇的。
ある意味、事件の被害者は一人ではなく、あらゆる人が関わっていることを思い知らされた。
また思いが正当に処理されていない司法にもメスをうった感もある。
善と悪では認められないリアルを知った。
そのアンバランスこそ真実であり、法ではまかないきれない部分もある。
だからこそそれを癒すために我々は努力をしなければならないだろう。
役者も皆うまく、徐々に真実にむかっていく部分は爽快感あり。
裁けど裁けず
まさかのエルサレムからスタート
某アメリカ大統領さんのせいで何かと話題だよね
ポアロがエルサレムで起こった事件を解決する所からはじまった。何か宗教の宝みたいなものが盗まれたみたい…。壁に底の厚い靴で登った跡があった。3人の聖職者の容疑者がいたけど犯人は警備員。なぜなら聖職者はみんは靴底は薄い。警備員だけがブーツだった。
それをポアロに指摘され、警備員が逃走!でもポアロが推理を始める前に壁に突き刺した杖に引っかかり転倒。それで捕まり一件落着。
そのあとで、オリエント急行にのることになるんだけど、キャストが出ない、出てこない!家庭教師役であるデイジーリドリーしかでてこない!デイジーの作品初めて見たけどかわいかった。ジョニーもちょっと出てきたかなちょっとね。
やっと列車に乗り込み、みなさん御登場。食事のあと、ポアロは読書。…笑い方がやばいw「うっひっひっひっ」ってwwそこにラチェット、ケーキを持って同席。ポアロはケーキを一口くれたら話を聞くと。このシーンは50%がアドリブらしいんだけど、すごい!おもしろい!流石だなぁと思う。なんでもOKテイクが出るまで何度も撮り直しをし、ジョニーは何度もケーキを食べたそう。嫌な顔1つせずに。ラチェットは自分が脅されている、命があぶない、と言い護衛を頼む。でもポアロは拒否。悪人の護衛はしないらしい。
まぁそりゃー、ラチェットは悪人だよ。人も殺してるし。でもさ、殺されてるかもって言ってるのに護衛しないのはなぁ…
って言うのもラチェットを演じてるのがジョニーだからなんだけどねw
その後雪崩のシーン。結構迫力あってよかった。この時まだラチェットが起きていて、ほっ…。
翌朝、ラチェットの死体が発見されるんだけど、カメラには映らない。そして急に目線が変わり、天井からみている感じになる。
それからポアロによる事情聴取がはじまる。
とりかくみんな嘘つき!容疑者とポアロが2人で話している中、ポアロが嘘を言い当てるのがはおもしろかったかなぁ。
ある屋敷の両親をさらい、娘のデイジーを殺したのがラチェット。容疑者全員がその屋敷の関係者でラチェットに復讐したってところかな。
ラチェットはものすごく悪人。デイジー殺してるしね。商業のスキルも知識も礼儀も教養もなにもない。秘書にたよりっぱなし。秘書が領収書を偽造してお金を騙し取ってたのはおもしろかった。ラチェットは自分が悪人だと言うことをわかってる。だからすごく警戒心が強く、寝る前にいつもコーヒーをのむ。しかも脅迫状が届いていたんだからなおさら。だけど、殺された時叫び声さえなかった。コーヒーに薬を仕込まれていたから。そこにみんなが入ってきて1人1刺。だから刺し傷が12ヶ所あった。
殺害方法はだいたいこんな感じ。だがしかし!そんなことは置いといて。ジョニーまじ出番なかった!登場も遅めだし、殺されてから遺体の状態で1回しかでてこなかったし!死んでからも回想シーンでちょこちょこ出てくるかなと思ってたけど一瞬!!一瞬しかでてこなかった!これは悲しい。。
途中でアクションシーンもあったし、ポアロも撃たれた。掠っただけだけど。それにポアロは鋭いからやっぱり隠しきれなかった人がでてくる。そういうところもおもしろかったかな。
世の中には善と悪しかない。中間は存在しない。そう言い切っているポアロですら今回は裁けない。中間を認めた。まさに裁けど裁けず。
そして皆何も知らないふりをして列車の旅は終わる。
まぁまぁだったかな
冬の雪景色はすごく綺麗でカメラワークがすごかった
善と悪について
高級な急行の鉄道の旅の途中で 雪崩れにより 立ち止まり、アンバランスな連中とともに 殺人事件に遭う 休暇中の プロ探検さん。宿泊者の話も なかなか筋が通っていて 探るところが リアル的でした。世の中には 善と悪がある と 初めと終わりに話すところに ネクタイが曲がってるよ と シャレた口調もいいし、中間はないと述べる。全員が殺人事件に捗ることに 裁判に起訴せず、帰還された。鉄道が動き、駅舎に着いたところがよかったです。
善ではなく、正義と悪。
オリエント急行殺人事件というタイトルや、巨匠アガサ クリスティーの名は聞いたことがあっても、内容を知らないまま鑑賞。
冒頭、つかみの謎解きシーンの後、海を見渡し、大きく開かれた高台に立つポアロの「正義と悪しかなく、中間はない。」という台詞から、最後の閉鎖的な列車での台詞の対比がよかった。
細かいことは分からないが、結局のところ、「その中間」若しくは、正義にも悪にも収まらない「どこか」に立つポアロになってしまった。世界の、人の、物事の、不完全さを良しとしないポアロが、人の不完全性を受け入れてしまった瞬間。
誰でも内容を知っている作品の映画化は、演出がものをいう。列車に乗る過程での高揚感や人物を特徴付けるスピーディな展開、1930年代の街を駆ける列車、大自然の中これでもかと蒸しながら走る列車の美しい画は、大画面で見れてよかった。
単なる推理映画ではなく、宗教性を孕んだ人間が両方持ち得る正義と悪というテーマの映画として見ると、否定し切れない罪に対する不完全な人間の苦悩に共感を得ると思う。
終盤のトンネルに12人並んで座ったシーンで、託した銃に弾を入れてなかったのは、自殺を予期してなのか、自分を撃つ素振りを見せた瞬間、やはり悪と捉えて裁くつもりだったのか、、今まで断定してきた男の葛藤に満ちた手段にしか見えなかった。
いずれにしても、おそらくポアロは、この事件をきっかけに、変容が起き、休む間も無く起きる事件に対して、二度と中間の判断はせず、苦しみの中で世界の悪を露わにし続けていくことだろう。
名俳優達に拍手
ジョニー・デップがあっさりと殺される贅沢さ。ジュディ・デンチの鬼気迫る独白。ケネス・ブラナーのちょっとエキセントリックなポアロ。原作ファンの私でも十分楽しめました。
ただ、欲を言えば、謎解きは列車の中でしてほしかった。もっと密室の中での心理戦か見たかったです。そこがちょっと残念でした。
前に、三谷幸喜がオリエント急行殺人事件をドラマ化した時にもちらほら聞いた批判ですが。ポアロが正義(=犯人を捕まえる)を貫かなかった事に対して、もやもやする、甘いだの意見を目にしました。今回の映画でもそういう声は聞きました。その批判は全くの的外れというか、何かが根本的にずれている気がします。そもそも、この作品は、全員が犯人という華麗なトリックを見せたい作品であって、正義とは何かは二の次です。某警察ドラマの見すぎでしょうか。あまり世界観か今の時代とは合わないのか。ミステリーをミステリーとして楽しんで欲しいです。
1作目から43年…。
1作目に観たのが高校生の時。あれから43年…。アガサ・クリスティーの傑作ミステリー。
当時、初めて見るオリエント急行の絢爛豪華な車両の素晴らしさが印象的でした。
今回は、そうした驚きはあまり無かったかな。それに、結末を知っていので、やや人物説明で間延びして、眠気に誘われました😪
映画を観ているというより、舞台演劇のような感覚でした。
それでも、豪華俳優陣で固めたキャストは、見応えがありました。謎解きの場面は、最後の晩餐を擬えたのでしょうか…。
次は、ナイル殺人事件に結びつけるあたりはちょっとオシャレでしたね。
最後の晩餐
原作も未読、1974年版も見たことないのでストーリーは全く知らずに鑑賞しましたが、とにかくキャスティングが豪華で楽しめました。
ポワロが元恋人?の古い写真を見つめながら
証拠はどんどん出てくるのに犯人が絞りめ込めない!
と嘆くセリフで、あ、なるほどなと思いました。
クライマックスの謎解きのシーンは最後の晩餐を思わせる演出でしたが、あれは1974年版にもあったのでしょうかね。
ポワロがあんなに強いおじさんという印象はなかったので少し意外でした。今作のヒット次第で続編があるなら見たくなりました。
今さらながら良作
誰もが知っている結末でも面白い。今回はミシェル・ファイファーが画策して全員が犯人なのだが、ポワロは全員が関係者と見抜くも、温情で事件は暗殺で犯人は逃亡という結末を用意する。列車が橋の上で停車する所が伏線となっている。
You are only one who can bring the justice! ちょっとズルい
推理小説は割りと読む方なのですが、何故かアガサ・クリスティの小説は読んだことなく、更に昔の映画も観たことがない、内容を全くしらない状況で観てきました。
観る前はキャストだけでデイジー・リドリーが犯人だとか、観てる途中にはミシェル・ファイファーが怪しいなぁっとか色々と考えてたのですが、まさかの結末!!
・・・ってコレちょっとズルくないですか!?
いやー、原作が1934年発表って事を考えると当時読んだ人はビックリしたんじゃないかなっと思います。今を生きてる私でもビックリだよ!!映画自体は出演陣も豪華で画面のカットも色々と凝ってて面白かったですけど、面白かったんですけどこの犯人はちょっとズルいよなぁっという気持ちが隠せません。
再鑑賞履歴
2022/2/20
「ナイル殺人事件」公開前に予習。
映画内で「ヘラクレス・ポワロ」と二回も同じネタが使われていたので、ヘラクレスの英語発音の「ハーキュリーズ」がわからないと難しいネタだよなぁっと思っていたのですが、ポワロのエルキュールの綴りがHerculeだった事を鑑賞後に発見。そりゃ、ハーキュリーズと間違えられる訳ですね。納得でした。
デヴィッド・スーシェでは無いポアロ
NHKで昔やっていた、スーシェのポアロを見て育ったので、ポスターのポアロを見て、まるで軍人のように見える、堅物そうなポアロに驚きました。このポアロに、あの融通を利かせた推理と結末が導けるとは思えなかったからです。でも見たら予想を裏切られました。すごく面白かった。本当に面白かったのです。ポアロは見た目通り堅物、几帳面、そして高慢なのですが、だからこそ、あの結末を選ぶ苦悩が見え、ポアロの内面がフォーカスされていて、今までに無いポアロ映画になっていました。この世を善と悪に切り分けてきたポアロが、主義を曲げる。素晴らしいドラマが生まれる所を見ました。また、ポアロが推理を披露するシーンの容疑者達の演技が素晴らしくて!CMで、この映画には名優達が必要だったとありましたが、正に名優の名演技でもう、何も言うことはありません。惜しむらくは、原作を読んでいるので結末を知っていた事です。記憶を消してまた見に行きたい。
ミシェル・ファイファーへの愛を感じる作品
かの有名な「オリエント急行殺人事件」のリメイク・・・というよりも、見終わってまず思ったのは、兎にも角にもミシェル・ファイファーへの愛を感じる映画だったな、ということ。
ケネス・ブラナーとファイファーとの交友についてはよく詳しくないが(接点があるともないとも聞いたことがない)、ブラナーがファイファーにオスカーを受賞させるために一肌脱いだ、と思われても仕方ないくらいミシェル・ファイファーを強くフィーチャーした作品になっている。個人的にミシェル・ファイファーが大好きで、かつて「恋のゆくえ~ファビュラス・ベイカー・ボーイズ~」でオスカーを逃して以降、現在まで結局無冠のままで来ている名女優にオスカー像が渡る日が来ないか・・・と願っている私なので、この作品は俗にいう「俺得」というやつ。エンディング・ロールではミシェル・ファイファーが久しぶりにその「恋のゆくえ」でも披露していた歌声を聞かせていて、主題歌が流れ出した瞬間に「あっ!この声はミシェルだ!」と思い体が固まってしまったくらいだった。未だに「恋のゆくえ」のサントラを聴き続けている私にとって、ミシェルの声を聴き分けるくらい容易いこと。28年経過して、多少声が変わっても、語尾の発音の仕方ですぐにミシェルの歌声だと分かりました。寧ろ、かつての低音を活かしたアルトボイスからファルセットを活かした歌唱に変わっていて、これもまた素敵。なおかつ、(「ヘアスプレー」でもミュージカルで歌声を披露していたが)やっぱり彼女の声はピアノとの相性がとてもいいのだということを再確認する一曲でもあったので、ぜひともエンドロールの主題歌まで聴いてもらいたい。しかも作詞はブラナーが手がけているというあたり、やっぱりブラナーはミシェルにオスカーを獲らせたかったんじゃないかな・・・?と結構マジメに思ってしまいたくなる。しかし、イマイチこの作品でのミシェル・ファイファーのオスカーBUZZが高まっていないのが残念。文句なしにこの映画のファイファーは素晴らしかったし一際輝いていたと思うのだけれど、やっぱりこのままオスカーは名誉賞送りなのでしょうか・・・?ファンとしてはちょっぴり残念な気持ち。でもまだ可能性は捨ててません。
内容としては、そもそもこの作品はアガサ・クリスティーの原作が素晴らしく、オリジナル映画にしても元々の基盤がしっかりしているので、よほどのことでもない限りはうまくできそうなもの。ましてや近年「シンデレラ」の現代版映画化を成功させたブラナーの監督作だけに不安材料などはなかったし、作品を観てもやっぱり安定して面白い作品だったので安心して楽しめた。アガサ・クリスティーの原作を冒すことなく、同時に1974年の映画版との差別化をしっかり測り、2017年版としてのオリジナリティーをきっちり打ち出しているところもとても良かったと思った。
ケネス・ブラナーはここにきて(内面的に)随分丸くなったという印象を受ける。かつてはシェークスピア専門俳優みたいな感じで、自身の監督作もシェークスピア作品ばかりという、なんだかお堅いというか気難しい印象が強かったけれど、ここ最近に来て彼の監督作品を観ると、「探偵スルース」「シンデレラ」「オリエント急行殺人事件」と過去の名作映画へのリスペクトをしつつもそれらを現代的に換骨奪胎して行く手腕や、「マイティ・ソー」「エージェント:ライアン」といった娯楽大作も手掛けたりする幅広さを見ると、シェークスピアに固執していた頃のお堅さは見当たらず、寧ろとても柔軟で応変な印象を受けるし、そこにとても好感を抱く。この映画も自身の監督作品で自身が主演をしながらも、自己主張の強い暑苦しさは全く感じず(それよりミシェル・ファイファーへの愛を感じたくらいだったのだから)、とても柔軟に作品を指揮している印象を受けた。「シンデレラ」も「オリエント急行殺人事件」も、個人的にとてもフィットする作品だったので、今後ブラナーの監督作品はご贔屓にしたい気持ちにさえなったほどだったけれど、そろそろ原作のないオリジナル作品を手がけてもいいんじゃないの?という気もしないではないか。
プラマイゼロ
まさか乗客全員が復讐殺害に関わっていたとは!
そして主役級のJ・デップが開始間もなく殺されたこともビックリ!(笑)
これもポアロ名探偵の言葉を借りれば、(出演者の)露出のバランスを取ったのだろう。
小説やあらすじを見ていないので、自分も犯人が誰だか探偵の目で観てたけど、やっぱり無理でした(笑)
乗客全員の心の平穏を取るためにポアロが温情措置を取ったのはあり得ない。
【ツッコミ集】
・ポアロのヒゲはお手入れが大変だね
・WWEのトリプルHに激似
・終盤のトンネル内シーンは最後の晩餐
・大きな雪崩の割には被害最小
・警察より名探偵ポアロの立場が上
映画向きじゃないかも
原作も読んでないが、映画向きじゃないと思った。
次から次へと出てくる新事実が前フリなしでセリフで語られるのみで中盤がおそろしく退屈だ。ポアロがそれぞれの人物の背景を知ったのはいつなんだ?前提条件の昔の事件を知ってる時点で出来過ぎ。最後のオチも途中で予想されてたから驚きもなかった。
小説だからこそ入れる世界かもしれない。2時間という映画の世界ではひたすら前後関係を語るのみで、ドラマが薄い。加えて古典的名作は今読み返すと新鮮ではないという悪い例だ。
イスタンブール発の寝台列車オリエント急行。完全密室の客室内で男が刺...
イスタンブール発の寝台列車オリエント急行。完全密室の客室内で男が刺殺された。男の秘書、執事、公爵夫人とメイド、伯爵夫妻、教授、家庭教師、未亡人等の乗客達全員が容疑者。列車にたまたま乗り合わせた名探偵エルキュール・ポアロが一人一人取り調べていくと様々な事実が炙り出されていく。アガサ・クリスティ原作、1974年以来43年ぶりの映画化。
極めてクラシックかつ王道の題材ゆえ推理サスペンスよりも格調高い世界観が見どころ。そういう意味では監督の人選としてはケネス・ブラナー以外の選択肢はなかったと思います。荘厳さを65mmフィルムに封じ込めた映像は重厚で美しく、堂々たる風格を持った長回しのワンカットも溜息が出るくらいにスタイリッシュ。但し作り込まれたCG映像とフィルム撮影との質感のギャップが少し気になります。今時珍しいスター競演も眼福。ジュディ・デンチ、ウィレム・デフォー他名優達の堂々たる演技だけ切り取っても満腹感があります。
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