「罪」オリエント急行殺人事件 映録助さんの映画レビュー(感想・評価)
罪
誰もが犯人を知っているミステリーをどうやって作品にするんだろう。
ところが思いもかけないアイディアで原作にはない新しいテーマを加えることでより高次元な作品にさせました。
その新しいテーマは「人間の罪」です。単に殺人の罪を超えて原罪というもっと大きな罪を扱っています。
オープニングがなぜあの場所なのかが最大のヒントです。
以下、ネタバレなのかもしれない内容。
オープニングでなぜわざわざ嘆きの壁のシーンなのかよくわからなかったけれど、映画のクライマックスで、なるほどそうだったのか!というシーンがあります。
トンネルの入り口に全員を集めるシーン。
あれはいうまでもないけれど、レオナルド・ダビンチの『最後の晩餐』をそっくりそのままです。
なるほどだから12人なのかと。
そしてこのトンネルにおけるキリストの位置にいるのがミシェル・ファイファーで、彼女がカツラを外して髪をとかすとキリストに重なる。
そしてキリストと同じく、皆の罪をひとりで背負うというくだりは聖書の教えそのものです。
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映録助さんのコメント
2017年12月12日
やきすこぶさん、はじめまして。コメントありがとうございます!
お褒めの言葉をいただきとてもうれしいです。
ブログに少しだけ詳しく記事を書きましたので、もしもご覧いただけるとうれしいです。
https://t.co/Psyj2wWm9H
やきすこぶさんのコメント
2017年12月11日
初めまして。
私、おっさんですが、教養がありません。なので、この様に詳しく解説してくれるレビューは、とても参考になります。
思わずお礼が言いたくなり、コメントしちゃいました。ありがとうございました。