「ユーモアとハードボイルドの程よいミックス」探偵はBARにいる3 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
ユーモアとハードボイルドの程よいミックス
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今回、名無しの探偵(大泉洋)のところに舞い込んだ事件は、相棒・高田(松田龍平)の後輩の彼女が失踪したので探してほしいというもの。
行方不明の彼女・麗子(前田敦子)のプライベートを洗うと、高級プライベートモデル事務所に所属していた。
さらに探りを入れると、その事務所は暴力団組織の紐付き・・・
というところから始まる物語で、モデル事務所のオーナー・マリ(北川景子)は、かつて探偵が助けたことのある薄幸な女性だった・・・と展開する。
冒頭、雪原を走る毛ガニ運送のトラックの運転手が何者かに撃たれ、積み荷が奪われるという事件があり、麗子の失踪もそれに絡んでいることは早々に明らかになる。
そして、事件の絵姿もおおよそ映画中盤で察しが付いてしまう。
ということなので、謎解き的な面白さはそれほどでもないが、探偵とマリの関係、真犯人の動機、事件の最終的な決着など、ミステリー要素以上に人間ドラマを深掘りしていて、興味深い。
脚本は、前2作も担当している古沢良太。
ただし、これまではプロデューサーを兼務している須藤泰司との共同だったが、今回はひとりのもよう。
なので、ドラマの深掘り加減は、古沢良太によるものだろう。
監督も、これまでの橋本一から、『疾風ロンド』の吉田照幸に交替しており、程よいユーモアとハードボイルド感覚が巧みにミックスされている。
これならば、引き続き、このシリーズを観たいなぁと思う。
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