ドリームのレビュー・感想・評価
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知られざる物語
映画全体を通して、大変に良かったです。ソ連とアメリカとの宇宙開発競争の舞台裏で、こんな物語があった事に、驚きました。 でも 、差別的な意見ではありませんが、NASAで働いている黒人女性達の優秀さばかり目立つて、逆に白人の無能ぶりが感じとられました。(現実はそうでないと思うけど。) 配役も良かったです。メインの黒人女性3人も、アフリカンアメリカ的な演技も実にいいし、ケビン・コスナーも、「JFK」を思い出させるような熱演でした。
理想の上司
一番に印象が残ったのは、ケビン・コスナー演じる上司が理想的すぎる。 部下が、仕事をしやすい環境を作るのが最大の仕事ですね。 ケビン・コスナーが、目立ちすぎってのはありますが、NASAで黒人女性3人が偉業を達成する姿に心を動かされました。 異なる部署の3人を上手く絡めて仕上げたなあと思います。 脚本が、とてもいいと思いました。
「前例」となることを恐れない人々
人種差別というヘヴィな状況をコミカルに風刺し、宇宙開発競争で大きく貢献した黒人女性たちの功績を知らしめた爽やかな名作。原題通りまさに「隠された人物たち」の活躍に、世には知らないことがまだまだたくさんあるのだと、素直に感動。
黒人差別だけでなく女性差別の垣根をも、能力と努力で少しずつ壊していく主人公たち。
誰もなしえなかった「前例になるために」、暴力や涙で訴えるのではなく、周囲が瞠目するような才能によって、正々堂々と道を切り開いていく様に清々しさを感じる。
バスや図書館、学校といった全ての公共機関で白黒分けられていた時代。黒人が読みたい本を借りたくても「トラブルを起こさないで」と言われる社会。
本当はNASAでは人種差別は撤廃ムードだったらしいですが、そこはこの時代のムードをわかりやすくするための演出。
白人と非白人に分けられたトイレやコーヒーポットなどで、非効率さを強調している。
だからこそ、部長のアル・ハリスンや宇宙飛行士のジョン・グレンなど、命を預かり命を懸ける人達が肌の色で判断せず、本質を捉える心を持っていることに感動するのだ。
たとえ彼らが積極的な差別撤廃主義者でなくても、「合理的で理性的」な判断は「差別による弊害」と相反するので、結果的に「差別することやそれに費やす時間がいかに時間の無駄で愚かか」ということにもつながってくる。
しかし差別をしている側に属する者は、差別していることにすら気がつかない。ハリスンでさえも、キャサリンが40分もトイレに行く理由に想像がつかない場面では、理不尽なことに声を上げる重要性をとっくと感じた。
身近な例だと、腹痛を訴える女性に対し、男性が「生理かも?」と思い至らないことに似ている。
無意識の差別とは、差別が日常であることで順化してしまうこと、自分が属する社会から爪弾きになることへの恐れで、差別を見て見ぬふりをすることなのだと思う。この時代の白人の多くも、黒人そのものを憎み恐れているわけではなく、自分の常識や日常に波風が立つことが許せないだけのように見える。
主役3人のウイットに富んだ掛け合い、そしてすっと自然に染み入る名台詞の数々にも注目。
皮肉が効いてる
当たりの映画。久しぶりに良い映画を観て満足です。ケビンがトイレの案内版を壊すシーンは胸が熱くなった。 トイレまで走っていたルートを白人男性が走る事になったりと、所々に皮肉が効いていて、ナイスな映画です。
原題を日本語にしにくいのは理解出来る
邦題がダサいと、誰のレビューを見ても書かれていたが、なるほど私自身は題名自体の記憶がなかった。
ファーストマンをネット配信で見ようと思い先にここの評判を見ようと思い立ち、そう言えば国際線の飛行機の中で見たあれは良かったと思い出し、メモとして書き残すために
黒人女性 数学 映画
で検索して一発で出てきた。
まあ 「ドリーム」だとは思わなかったが そもそも映画を題名で選ぶ事はしないので、というか
邦題に関心がないので
言ってみれば 題名はなんでもいいです派。
宇宙工学に 物理の公式及び計算力が必要なのは大まかには理解出来るものの
それに人間という命を乗っけて飛ばしてちゃんと戻って来るというのが 文系の私にはもう神業でしかない。
日食や月食の日時 遥か彼方の星の流れを
計算で出し 当たり前のようにその通りになるわけで。
今でこそコンピューターがおやりになるわけですが
その機械だって人間の頭脳によって生み出されている物には違いない。
それが黒人女性だからという部分に 日本人の私や現代人に驚きは無いわけであって、そんなものを差別なんかしちゃって白人たちは馬鹿だったんだなあと思うのみであるけれど
実際そんな時代はあったんだなあと言う具体例を見せつけられた。
彼女たちは実際同時期に働いていたのではないようだが3人とも実在の女性たちであるようだ。
このようなドラマチックな人物が実在の人物だと言うのはかなり興味深い。
面白かった
面白かったの一言に尽きる映画。と同時に人種差別のひどさを感じた。自分自身、もっと学ばねばならないと感じた。みんなが主人公を避ける中で、白人男性の上司のような人もいたのかもしれない。肌の色ではなく、その人の中身を見るということは、人種が違わなくても大事なことだと感じた。
人種差別の風潮を跳ね除け、アメリカの有人飛行計画を陰で支えた黒人女性達の奮闘する姿を描き出す
原題:HIDDEN FIGURES 1950年代後期、アメリカとソビエトの宇宙開発競争が激化する中、「スプートニク・ショック」がアメリカを襲う。 <有人宇宙飛行競争の中、又しても「ガガーリン・ショック」が起こり、アメリカは形振り構わず有能な黒人達をNASAに雇い入れる、というのがこの物語の背景にある。> ケビン・コスナー演じるNASAの数学者アルは焦りの中、部下達に檄を飛ばす。 偏見と差別の中、NASAに雇われた黒人女性数学者達の奮闘ぶりが、笑いと涙を誘う。 特にタラジ・P・ジョンソン演じる天才数学者キャサリンの言動(トイレに纏わる件は特に秀逸)、行動の素晴らしさよ。 彼女とタッグを組むドロシー(オクタヴィア・スペンサー)、メアリー(ジャネール・モネイ)とキャサリンを支えるジム(マハーシャラ・アリ この方の出演する作品には外れが無い)の姿も丁寧に描かれる。 人種差別を描いた映画は数々あれど、この作品は特出した傑作である。 <2017年9月29日鑑賞 2017年11月21日に再鑑賞>
ハリウッドぽい作品
かなり高評価だったので観ましたが、可もなく不可もなしでした。 アメリカ映画って落ち目チームみんなでドヤ歩きするスカッとシーンがほんと好きだなぁ。 観客への揺さぶりが定番過ぎてつまらなく感じてしまいました。 伏線と回収もわかりやす過ぎ!(がっくり)
大統領自由勲章
主人公の一人キャサリン・ジョンソンさんは2015年アメリカで最も栄誉とされる「大統領自由勲章」を受賞している。「キャサリンは人種や性別の壁を破った開拓者です、数学や科学で優れた力を発揮すれば星に手が届くことを示しました」とオバマ大統領は称賛した。宇宙開発の中であまり語られて来なかった裏方達の実話(当然、映画ならではの脚色はあるが)に基づく物語である。
天才キャサリンだけでなく友人のドロシーは独学でプログラミングを学び将来に備えるしメアリーは判事の業績や人柄を調べて主張を纏めるなど差別や偏見に感情的に抗うのではなく知力を働かせて前に進むところを並行的に描くことでテーマを練り上げている。人種差別に屈しそうなメアリーを励ます上司の言葉は迫害を受けてきたユダヤ人ならではの重みがあった。
キャサリンさんの業績はNHKのコズミックフロントNEXTで「コンピューターと呼ばれた女性たち」としてドキュメントが放送されているので再放送があったらご覧になると良いでしょう。
コメディ寄りにしたのがよかったと思う。
オクタヴィア・スペンサーが好き。主人公の友達/隣人役で出てたら、頼りになる人確定。 だからFORTRANの本か。 脚色あるにしても、やはりスカッとする(トイレの表示破壊、スラスラと計算など)。 ただ何より驚いたのは特典映像での本人登場。まだ元気でその鉄人ぶりに惚れる
素敵。
プライベートも仕事も過ごす黒人女性。 ごく当たり前になってる気がする今、昔はこうだったっということが知れました。上司の方はとてもいい人で、黒人女性が頭の切れる人だと証明されてからは信頼関係が出来てとても素敵でした。他の人はプライドを持ってしまい退けますが、あくまでチームということを忘れては行けませんね。 白人用と非白人用。私達は肌の色が違うだけの同じ人間です。
シェルドンが出ている・・・
レビューをすっかり忘れていた。(2019.4.21記述) 技術集団で映画のような差別があったのか?と疑問に思ったものだが、実際のNASAのあの時期には撤廃されていたようで。 映画的演出としては良かったのかもしれないが。 ライバル的存在としてTVドラマ「ビッグバン・セオリー」のシェルドン(ジム・パーソンズ)が出ていたのは、感慨深い。
人を惹きつける能力
人に認めてもらうには、それ相応の努力が必要だと再確認させてくれる映画でした。あらゆる差別問題を抱えていながらポジティブな姿勢を常に示して、計算能力という大きな自分の武器を最大限活用して逆境に立ち向かう!カッコいいです!こんな人たちが本当にいたということに勇気づけられました。 また、アメリカの宇宙開発についても未開発状態からの始まりだったので初めて知ることばかりで楽しめました。 総評 満足度大です!
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