ドリームのレビュー・感想・評価
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まさにアメリカンドリーム 人種差別や、性別差別など、先駆者ならでは...
感動
東西冷戦下、アメリカとソ連が熾烈な宇宙開発競争を繰り広げている1961年。ヴァージニア州ハンプトンのNASAラングレー研究所では、優秀な頭脳を持つ黒人女性たちが“西計算グループ”に集い、計算手として働いていた。リーダー格のドロシー(オクタヴィア・スペンサー)は管理職への昇進を希望しているが、上司ミッチェル(キルスティン・ダンスト)に「黒人グループには管理職を置かない」とすげなく却下されてしまう。技術部への転属が決まったメアリー(ジャネール・モネイ)はエンジニアを志しているが、黒人である自分には叶わぬ夢だと半ば諦めている。幼い頃から数学の天才少女と見なされてきたキャサリン(タラジ・P・ヘンソン)は、黒人女性として初めてハリソン(ケビン・コスナー)率いる宇宙特別研究本部に配属されるが、オール白人男性である職場の雰囲気はとげとげしく、そのビルには有色人種用のトイレすらない。それでも、それぞれ家庭を持つ3人は公私共に毎日をひたむきに生き、国家の威信をかけたNASAのマーキュリー計画に貢献しようと奮闘していた。
1961年4月12日、ユーリ・ガガーリンを乗せたソ連のボストーク1号が、史上初めて有人で地球を一周する宇宙飛行を成功させた。ソ連に先を越されたNASAへの猛烈なプレッシャーが高まるなか、劣悪なオフィス環境にじっと耐え、ロケットの打ち上げに欠かせない複雑な計算や解析に取り組んでいたキャサリンは、その類い希な実力をハリソンに認められ、宇宙特別研究本部で中心的な役割を担うようになる。ドロシーは新たに導入されたIBMのコンピュータによるデータ処理の担当に指名された。メアリーも裁判所への誓願が実り、これまで白人専用だった学校で技術者養成プログラムを受けるチャンスを掴む。さらに夫に先立たれ、女手ひとつで3人の子を育ててきたキャサリンは、教会で出会ったジム・ジョンソン中佐(マハーシャラ・アリ)からの誠実なプロポーズを受け入れるのだった。
そして1962年2月20日、宇宙飛行士ジョン・グレンがアメリカ初の地球周回軌道飛行に挑む日がやってきた。ところがその歴史的偉業に全米の注目が集まるなか、打ち上げ直前に想定外のトラブルが発生。コンピュータには任せられないある重大な“計算”を託されたのは、すでに職務を終えて宇宙特別研究本部を離れていたキャサリンだった……。実話ものでは良い出来だが、キーパーソンも欠かせない人物として大物俳優が起用されている。
ただただ
よかった!
邦題がぴったり
まず、マイナーな映画なので、がらがらだと思って、開始10分前に行ったら、前3列しか空いてなく、びっくり。観客層は高齢者が多かった。
内容は、黒人女性3人が、前例がなく、誰もやらなかったことを、情熱と行動力で成し遂げる話。情熱の裏に家族の思いも忘れてはならない。
あからさまな人種、性差別の中で、彼女達のがんばる姿に涙ぐみながら見ていた。
肌の色や性別で、人間を区別してしまう。過去ではあるけれど、映画の中であたり前に差別する人に憤りを感じた。
だからこそ、白人の本部長がトイレの案内をぶち壊すシーンはスカッとした。
アメリカの宇宙飛行士が、機械のデータではなく、信頼している人間の確認を要望するシーンも良かった。
機械は進歩するけれど、最後に信頼出来るのは、人なのだということ。
映画の公開劇場数は、映画製作会社、配給会社の力で決まると思うが、この映画のように内容力がある映画は、もっとたくさんの人に見てもらえるよう、公開劇場数が増えて欲しい。
「この世界の片隅で」はクチコミで公開が広がったので、この映画もクチコミで公開が広がって欲しい。
先駆者
でもやはりステキな邦題
アメリカの黎明期
奈佐
とてもいい作品
女性たちのライトスタッフ
邦題『ドリーム』本日見てきましたがこの邦題のセンス疑っちゃいます。
原題の『Hidden Figures』の方がこの映画を表してるように思います。
直訳すれば隠れた人物となるけどFiguresの別に数字という意味もあり二つの言葉をかけてます。
何故日本で公開される映画の題名はこんなに陳腐なんだろう。
登場する三人はみんなNASAに勤める数学者。
彼女たちは才能があるにもかかわらず虐げられている。
そこから才能と努力によって這い上がっていく。
ストーリーはよくあるサクセスストーリーだがこれは実話。
1960年代のアメリカでは人種差別が当たり前で誰もがそのことを疑ってもいない。
その中で黒人そして女性という立場でありながら自分を信じて突き進む。
いつの世も出る杭は打たれる。
パイオニアになるにはそれ相応の努力と情熱が必要だ。
最後の方でトイレの中で白人の上司がドロシーに『私は差別主義じゃないの』といったことに対して『そう思い込んでるだけ』と切り返した台詞が秀逸だった。
映画としてみたら脚本の良さを演出がそれほど活かしきれてない感じもする。
マーキュリー計画の事を描いた『ライトスタッフ』を見ると背景が補完されますね。
実話だけに感じるものがありました
キング牧師I Have a Dream思い出させて良い邦題
女性差別の上に黒人差別という厚くて高い壁が立ちはだかっているのを前にして、前向きに乗り越えていく姿が感動的。後ろ向きな考えにならないのは、神様に守られているという確信があるからなのだと思った。教会での礼拝や、その後の食事会の様子が描かれるけれど、信仰がなければ押しつぶされてしまった事だろう。
本部長を演じたケビン・コスナーが良い役で魅力的な人間を演じてみせた。有色人種用のトイレの看板を叩き壊す場面には泣かされる。
劇中にはヒューマニズムに溢れた場面が何度も登場して心を揺り動かされるけれど、最後に登場したご本人達の年齢を重ねたポートレートが美しくて一番よかった。主人公が100歳を目前にして健在という事だし、素晴らしい人生であった事が嬉しかった。
一方、半世紀が過ぎても差別は少なくなっても無くなっていない訳で複雑な思い。誰とでも仲良くしておくべきだと最近は強く思う。戦争にしろ、巨大な自然災害にしろ、甚大な被害は避けられない国に住んでいるのだから、イザとなったら頼れるのは隣国ではないですか。みんな見て見ぬふり知ってて知らないふりするけれど、日本人がいつ難民となって助けを求めることになるともわからないのに。
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