三度目の殺人のレビュー・感想・評価
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広瀬すずが皆を食っていた
難しいラストだが,これこそが映画というものだろう。安易にテーマや主張がわかったり,見るものに押しつけてくる映画は「映画らしくない」。また,もう一度見直したくなるくらいがちょうどよい。キャストでは広瀬さんが他の俳優を,特に福山を食っていた。大変重い役を自然に,印象深く演じていた。今後にさらに期待したい。
是枝監督の問題作
タイトルの意味するものはなにか?
是枝監督渾身の社会派作品であり問題作。
映画後半の刑務所の面会室でのカメラ・ワークは秀逸であり今作品の骨格をなす。是枝監督の真骨頂か。
役所広司と福山雅治の鬼気迫る演技、広瀬すずの地味だが作品を引き締め演技は見事。
是枝監督の代表作になる作品。
モヤモヤの残る映画ですが、俳優陣の熱演も有り引き込まれます。 残念...
モヤモヤの残る映画ですが、俳優陣の熱演も有り引き込まれます。
残念なのは、法廷に入る前の警察の捜査が余りにもザル過ぎる感じがしたところ。
役所広司宅に広瀬すずが出入りしてた事とか50万円の振込の件とかもっと徹底的に調べられてなきゃおかしいでしょ。
余韻…
劇中で語られる真相のようなものは、キャストから事前に予想していたものとピタリ同じ。しかし、この映画はそれが真相なのか、けして観客を安心させることのない余韻を残す。まさにそれことが狙いなんだろうと思わせる。
そして『三度目の』というタイトルの意味とは…?
観終わったあとも、観客が真相を考え続けるようなリアリティは役所広司の圧倒的な演技力あってのものだし、是枝監督の確かな演出力によるものだと思わせられる。傑作…
あと、広瀬すずは『チアダン』みたいな生命力そのもののような役から、本作のような陰のある役も出来るところが素晴らしいですね。
濃密で、やり切れない。
懐かしの母校の先輩にあたる是枝裕和の新作。サスペンスと聞いて、今までの作風からかけ離れてしまうんだろうかというお門違いな心配をしながら行ってきました。
面白かった。是枝作品特有の濃密な登場人物同士のやりとりは変わらず。
人間のやり切れなさを、そしてこの社会の問題もうっすらと提示して、サスペンスにも是枝裕和エッセンスが通底していました。
役所広司の演じた人物の生きにくさって一体なんだろう、と終わった後に考えていました。「どうせ俺なんか…」という一番やっかいな気持を持ってしまったこと、長い収監生活がそうさせたのか元々彼が持っていたものなのか、何しろこれが大きくなりすぎてしまっていることが彼のすれ違いや誤解を生んでしまう大きな要素の一つのように見受けました。
決めつけすぎた見方かも知れませんが、そこから始まるすれ違いやそこを掬えない社会を描いている作品のように見受けました。
そうそう、是枝×広瀬すずと聞いて、勝手に大きくなっていた期待は残念ながら裏切られました。
彼女の魅力の一つの『成長期の女性の身体性』があまり発揮されていなかった気がします。
この作品とはまったく相容れませんが、やっぱりそこを期待してしまうんですよね、是枝監督だし。
そこだけ残念でした。
重たい、限りなく重たい…
わっかんね~映画だなぁ。
考えろ、考えろってことなのだろうけれど、それにしても・・・
女優広瀬さんの魅力がなかったら、爆睡におちてたかもしれないという不安もあり。
純文学、心の中、不条理感。これって自分が十代の頃、つまり70年代の日本映画みたいだ。
何が本当なのかわからない。そんな中でも、判決は下される必要がある。今回の事件は、自白以外に証拠がないという状況。原則は自供のみで他の証拠がない場合には有罪判決は出せないはず。だが、「容疑者は、残虐なやり方で、過去にひとり殺している」という事実が、今回の裁判で死刑判決を下すことを後押ししたのではないか。そうだとしたら、"裁判" という名の第3の殺人が行われたのではないか。そういう大きな課題を投げかける映画なのかと思う。
裁判をしても、一体どの程度真相が明らかになるのか、という不安を高まらせる。
クールで有能な弁護士だった主人公も、犯人の二転三転する供述を聞いているうちに、司法の世界のそんな不条理さに気づくというか、飲み込まれていく。
とても大切な映画なのだろうけれど、心が押しつぶされそうなほど重かった。そして「真実は必ず見つかるものではなく、見つからない場合もある」という当たり前の事実を感じさせられることにより、俺たちの押しつぶされ感はいや増す。
みんな、とてもハードな映画ですよ。心して観るべし。
見終わった方、芥川龍之介の短編小説「藪の中」をぜひ読んでください。同じ気持ちが味わえますよ。
最後は鑑賞者任せかい・・・
スポンサーや大人の事情考慮抜きで、監督の構想のみで最後まで撮りました!って作品。
結局、1度目も2度目も含め、真実はどうであれ司法は裁くってお話で、3度目は、鑑賞者さんご自由に受け取って下さいって結末。。。☆2.8
役所さんは自由に俳優スキルを出して演じてはりました。
後、斉藤由貴の魔性ぶりが現実と伴い凄すぎる〜^^;;;
考えさせられる映画
すごく考えさせられる映画で、、、終わり方の余韻も、、、すごく良かったです。
今年観た映画の中では、[君の膵臓をたべたい]、[散歩する侵略者]とならんで、自分イチの映画になりました。
物事を判断するとき、他人を理解しようとするとき、自分の価値観(器)の中で答えを出しがちやけど、、、情に流されがちやけど、、、そうやって出した答えは合っとるときも間違っとるときもあるし、、、それがゆくゆくは周りにとってプラスに動くこともあるしマイナスに動くこともある、、、そんなことを自覚して覚悟しろ、、、って言いたかったんかなーって思いました。
モヤモヤとモヤモヤと
単純だと思われていた事件が、実はモヤモヤした複雑な事件だった!ウーム面白いではないかと観ていたが、モヤモヤと終わっていったのが残念に感じた。結局は、別に複雑でモヤモヤしてなかったのに、モヤモヤとした演出をしていくのはミステリーとしてどうなのかな。監督の演出はホームドラマでは好きなんだけどな。
広瀬すずの覚悟
この映画、確かに福山雅治と役所広司の鬼気迫る演技が売りかもしれない。
福山は弁護士のもう一つの顔である合理主義と言おうか、早く片付けたいという職業病という態度から、本当はどうなんだ、という事実を求めていく役を熱演していた。役所は犯人とされる人物の複雑さを、その日の気分いやその時の気分によって移り変わる(でもこれってこの男特有のものではなく、自分自身にもある人間の感情かもしれない)男を微妙な仕草で表現していた。都会派エリートの福山と、さびれた田舎の底辺の役所。初めはそんな対比が明確だった二人が互いに触発さて、混じり合う、そんな光景が垣間見える演技だったが、この二人なら熱演は当たり前ともいえるだろう。
この二人より異彩を放っていたのが、一貫して不気味な、退廃的な娘を演じた広瀬すずだ。生まれつき、いや、事故で足を不自由にしてしまった(本当はどっち?)殺された社長の娘。いつも足を引きづり、無表情。母親との関係も微妙。死んだ父親との関係はもっと複雑、といった役どころである。
広瀬すずといったら、青春を満喫しているような「ちはやふる」や「チア⭐︎ダン」などのアイドルの役が多い。それが一般的な彼女の評価だろう。でも、それだけでは済まない別の面が広瀬すずにはあるのだ。この映画の監督作品「海街diary」で見せたちょっと複雑な4女役。それに「怒り」で演じたレイプされ、それを黙っていてと叫ぶ少女役など。
旬の女優としてなら、青春満喫路線でいくべきだし、周りの人もそう思ってるだろう。(そうであったなら、僕との出会いはなかったに違いないだろうが)あえて、こういうシチュエーションの役を選んだのは彼女自身ではないだろうか?青春路線の表情とは違って、腫れぼったい空虚な目をした不幸な少女が最後に自らの主張を叫ぶ、でもそれは本当のことかもわからない。
この映画、全てが闇の中にあるといえるだろう。確かなものとされたことが、突き詰めていくと迷宮のようなところに行き着いてしまう。確かに、物事は簡単ではない。これでいいんだとどこかで割り切らないと前には進めない。そんなことを思わせる映画だったような気がする。
面白かった~
賛否両論のある作品になるかもしれないけど、面白かった~! 私は楽しめました!
主演の福山雅治の演技はあと一歩(たぶん頭で考え過ぎなくなれば。。。)だったけど、役所広司、広瀬すずの演技は素晴らしい!
福山さんVS役所さんの演技にもご注目!!1回観てもわかるかなぁ~
観終わって、私はもうちょっとギリギリまで事件を掘り下げても良かったんじゃない?って思い、心残りありの作品でした。
でも、この作品は「犯人は捕まった。真実は逃げ続けた」という宣伝ポスターでもあるように、完全な法廷劇ドラマです!裁判の判決が気になる~、殺した理由は~などなどいろいろな視点から観ていくと気になる点が多く、観終わったあとあれっ?ここはわかったけど掘り下げないんだ。ここまでしか語らないんだ。という心残り感が出るかもしれません。
でも、問題を問いただして、答えは皆さんで想像してくださいっていうのが是枝監督の狙いかもしれません。1回じゃわかりませんぜぃ、ここ気になったら何回も観てくださいねって言えるような感覚だと思います。そうだとしたら、斬新なミステリー作品になりますぜ。
今回の福山さんは裁判で勝つためには、真実は二の次と割りきる弁護士の重盛。役所さんは得体のしれない不気味な容疑者・三隅、そして広瀬さんは被害者の娘・咲江。
接点も気になりますが、福山さんと役所さんの拘置所の接見室シーンはすごい映像でした。前半はドラマでもよくあるカメラワークでしたが後半からはすごかったので、ご注目。
是枝監督らしい静かな映像表現と音楽も日本映画らしくて好きですねぇ、小説本も発売してますので、まずはこの作品を楽しんでいただきたいですね。このジャンルのミステリー好きも満足できると思いますよ。
是枝監督っぽくはない。
是枝監督の家族愛や隣人愛の特色が強い映画ではないので、注意はした方がいい。
園子温の様な独特の雰囲気が感じられ、個人的には好きだが、良くも悪くも人を選ぶ作品だと感じた。
人によって捉え方が大きく異なる映画だと思うので、レビューを見るより自分の目で確かめた方がいいと思う。
深すぎて一回見ただけじゃわからない
全体的に暗めのスクリーンなので夕方より朝の回が良いかも ウトウトするとかトイレに立つとかしたら 余計に難しくなる わからなくなる。
福山さん役所さん広瀬さんの役への入り込み具合がすごくて かなりの熱演でした。
見ながら必死に自分の中で推理してみたが難しすぎた でも2時間たっぷり見応えあった作品でした。
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