「雑エンド」三度目の殺人 のあかさんさんの映画レビュー(感想・評価)
雑エンド
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【雑END】
動機も犯行事実も分からずエンディングというのは考えさせる演出と見せかけた雑エンディングだと思う。怨恨なのか、強盗殺人なのか、共謀なのか、誰かを庇っているのかで映画のテーマが全然変わってしまう。自分としては伏線回収の放棄だと思う。
【供述変更の謎】
私の中で謎だったのは、なぜ週刊誌に奥さん指示説をリークしたのかです。死刑回避のためなのだろうが、広瀬を庇うなら怨恨→強盗プランを受け入れるだけでOKだったのでは?弁護士にも検察にも言わずいきなり週刊誌というのも謎。この時点で五十万の入金が分かるのも謎。奥さんが旦那を殺そうとする意図も謎。とにかく謎すぎた。
【三隅の像】
結局のところ三隅という人物像は『自分の主張をコロコロ変えそれに右往左往する人をニヤニヤと観察する悪趣味な男』であり、奇しくも福山の父が語った常人が理解し得ないどうしようもない人間なのであったと思う。
【描こうしていたテーマ】
この映画で『事実を軽視し自分たちの都合のいい真実で人を裁く司法の傲慢さ』を訴えているのであれば無理がありすぎるのではなかろうか・・・30年前も現在も供述コロコロ変える愉快犯を信用しろって方が難しいと思う。
本当の三隅の心情でも分かればテーマに沿った受け止め方もできただろうが、肝心の結論が視聴者丸投げででは挽回の余地はない。そういう意味でも最後の犯行事実と動機は描写されるべきであったと思う。
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