劇場公開日 2017年9月9日

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「裁く、ということ。」三度目の殺人 sannemusaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0裁く、ということ。

2018年1月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

主人公の弁護士同様、役所広司演じる三隅という男に翻弄され、ぐいぐい飲み込まれる。
こうであってほしい、と願う人の気持を汲み取るような、欺くような。怖ろしくも魅力的な三隅。

本作で暴かれたのは日本の法制度や裁判の欺瞞や矛盾。
裁くことの難しさを十分に感じる。

法廷は真実を裁く場ではないからこそ、真実にこだわらなかったエリート弁護士。
彼に芽生える、三隅の良心を信じたいという思い。それはもう願いに近い。

真実は何なのか?は観客に委ねられている。
咲江の父を殺したのはいったい誰なのか。
一度目の殺人も、二度目の殺人も、三度目の殺人においても
三隅は 私刑、という形で彼の正義を貫き通したのではないか、という考えは私の願いでもある。

sannemusa