「是枝裕和ならではの濃厚さ」三度目の殺人 レインオさんの映画レビュー(感想・評価)
是枝裕和ならではの濃厚さ
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最初はどこでもあるようなテーマだと。
人を裁くって誰の権力?
罪の深さは何で測る?
だが、見たあと、本当のことがわからないまま。
誰が嘘を付いてるの?
誰が誰を庇っているの?
本当は正解ってあるかなー
是枝監督はこの映画で人に問いかける。
これこそこの映画の斬新さ・面白さ。
この世に、あやふやなものばかり。
ペースはスローだが、
徐々に感情そのものが高まっていく。
ガラス一面で分けられた部屋。
窓からの光と、それゆえの影。
犯人ー弁護士:二人の対峙と理解。
その部屋の外。
観客が先に知る半分の真相。
語らなかった残りの半分。
ただ、弁護士は心が揺れる。
「犯人は自分をも殺した」という一説もあるが。。
実際に、誰が殺した?
三隅が殺した?
咲が殺した?
分からない。
それとも、
弁護士も殺した?
彼は最後に三隅の味方にもなっている。
本当の犯人ではないが、頭の中で「殺人」もした。
だから3度目。
だから、三隅と弁護士の二重露出ショットは印象深かった。
だから最後に弁護士も二人のように左の頬を撫でた。
その動きは、彼も「犯行を起こした」証拠なのかもしれない。
(あくまでも自分の解釈)
役所さんの演技やっぱりうまかった!感動した。
でも福山さんは表情の変化があまりにも不自然のように見える。
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