「余韻を残す…」三度目の殺人 erieeさんの映画レビュー(感想・評価)
余韻を残す…
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殺害シーンから始まる。
撲殺し火をつけ…燃え上がる炎。
炎が犯人の顔を赤く映しだす。
犯人の三隅は前科があり次は死刑と言う状況の中弁護を引き受けた重盛は無期懲役に持っていくために奔走する。全ては依頼主を守る為。
裁判で勝つ為なら多少の嘘も方便とばかりにシナリオを描く様に司法とは何かと疑問を持った。
犯罪者の心情を理解する等無意味と考えていた重盛がいつしか三隅の闇に足を踏み入れていた。足の悪い被害者の娘と三隅の関係に興味を持ったのは重盛にも同年代の娘がいたからではないだろうか。
娘を思う父親という共通点で裁判は思わぬ方向へ進展する。
三隅は本当に空っぽの器だったのだろうか。
実の娘から死んで欲しいと言われ、生きてるだけで人を傷つける人間がいると言い、命の選別をする裁判官に憧れたと言う。
三度目の殺人とは三隅が自分自身を死刑にすることだったのではないか。
被害者の娘が裁判所で言った言葉。
「ここでは誰も本当の事を言わない」
裁判とは何だろう?
弁護士の仕事とは何だろう?
疑問が残るが、全ては三隅のシナリオ通りだったのかもしれない。
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