「新しい「羅生門」。」三度目の殺人 bashibaさんの映画レビュー(感想・評価)
新しい「羅生門」。
この映画が「羅生門」の影響下にあることは誰も否定しないでしょう。福山、役所、広瀬、のアンサンブルは三船敏郎、森雅之、京マチ子のアンサンブルにも引けを取りませんでした。唯、斉藤由貴だけはミスキャストのような気がしました。
この映画の骨格が「羅生門」のコンセプトに似ているからといって、この映画を貶す気にはなれません。なぜなら、現在は映画の脚本が払底している時代だからです。もうあらかたの筋書きは書き尽くされてしまったのです。シリーズものの前日譚や後日譚、漫画を原作とした作品が跋扈しているのが、その証左なのではないのでしょうか。
現代という時代は創作者にとっては受難の時代なのでしょう。
最後の場面、福山雅治が十字路で佇む姿が印象的でした。
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