「他人の痛みを知って人は強くなる」ボストン ストロング ダメな僕だから英雄になれた とえさんの映画レビュー(感想・評価)
他人の痛みを知って人は強くなる
ほぼほぼ泣きっぱなしだったわー
実話の映画化。
2013年に起きたボストンマラソン爆破テロの被害に遭い、両足の膝から下を失ってしまったジェフ・ボーマン
彼がテロに遭った時から、肉体的も精神的にも立ち直っていく姿を描く
これは、ちょうど一年前に公開されたマーク・ウォルバーグ主演の「パトリオット・デイ」の後日談といったところか
テロについてはほとんど描かず、その後、ジェフと共に立ち直っていくボストンの街を背景に描いている
私が、この映画の中で一番感動したのは、ジェフが生きていることが、誰かの支えになっているというところ
爆破テロの犠牲者に限らず、アメリカには「テロとの戦い」で家族を失った人たちが大勢いて
そんな彼らも、ジェフのようにうまく社会復帰することができずにいて
でも、両足を失ったジェフが「生きている」というだけで、彼らのチカラになっている
そして、ジェフ自身も、そんな彼らの痛みを知ることで、苦しんでいるのは自分だけではないことを知る
また、ジェフの姿は、テロを目撃してしまったボストン市民を励ますことにもなっていた
そして、彼らボストン市民は、市の象徴であるボストン・レッドソックスを一体となって応援し、共に励まし合い、互いの痛みを共有することで、より強くなっていくことを描いている
苦しみに負けることなく生き続けることは、きっと誰かの力となり
互いの痛みを共有し、他人の痛みを知ることで、人はより強くなるのだ
それにしても、ジェフにはエリンがいて良かったと思う
もしかしたら、エリンがいなかったら、今でも酒に溺れていたかもしれない
人は一人では生きていけないからこそ、本当の自分を理解してくれる人の大切さを改めて感じた作品だった