フリー・ファイヤー : 特集
これぞ“映画フリークのためのGW激オシ”作品!!
スコセッシ×ギャングによる《90分ノンストップ銃撃バトルロイヤル》
最高にエッジの効いたこのクレイジー・アクションを紹介させてくれ!
「沈黙 サイレンス」の巨匠マーティン・スコセッシが製作総指揮を務め、トロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門の観客賞を受賞した、最高にクレイジーなアクション映画を映画.comが発見! 90分間全編が壮絶な銃撃バトルロイヤル。4月29日に全国公開される「フリー・ファイヤー」をぜひとも紹介させてほしい!
銃撃戦“だけ”の本作がなぜこんなに面白い? いや、“だから”面白い!
見ればわかる! ゴールデンウィークは、このもん絶大乱闘に巻き込まれろ!
映画が大好きでたまらないという者ならドキドキ・ワクワク、いやゾクゾクまでしてしまう強烈にクレイジーなアクション映画が登場した。銃の取引のために集まった2組のギャング同士が、関係をこじらせて交渉が決裂し、乱闘が勃発。「どんな映画なの?」と聞かれたら「90分間、映画の全編をギャング同士が撃ち合う映画!」と答えられてしまうほどのシンプルかつダイナミックさで描かれる、文字通りの快作だ。あの手この手で、90分間最後まで飽きさせないノンストップ・銃撃バトルロイヤルは、映画フリークへの贈りものと言っても過言ではない。ゴールデンウィークはこの掘り出しものに、映画.comと同じく夢中になってしまうしかない。
製作総指揮を務めたのは、74歳を迎えてもなお気骨あふれる巨匠監督マーティン・スコセッシ。若き才能たちの野心作をバックアップすることでも知られる彼が、脚本を評価してサポートを即決。「グッドフェローズ」「ディパーテッド」等で発揮してきた、バイオレンス&ギャング作品のノウハウを提供したというから心強い。
「ザ・レイド」や「ハードコア」が上映されるなど、世界中から集まった“ぶっ飛んだ”映画が上映されることで有名なトロント国際映画祭ミッドナイト・マッドネス部門。園子温監督作「地獄でなぜ悪い」の受賞で日本でも注目を集めるようになった同映画祭だが、本作も見事に観客賞を受賞。世界が認めたクレイジー映画なのだ。
強烈なアイディアとエネルギーで本作を撮り切ったのは、72年イギリス生まれの俊英ベン・ウィートリー。16年に公開されたトム・ヒドルストン主演の異色サスペンス「ハイ・ライズ」で、日本でも一気に注目を集めた人物だ。本作では英国インディペンデント映画祭で監督賞にもノミネート。脚本・編集も務めた才能が見逃せない。
「銃撃事件の報告書を山ほど読んだ」というウィートリー監督の経験が本作の礎。登場ギャングたちは撃たれても撃たれてもしぶとく戦うが、それは「臓器を失っても人間はそうあっさり死なない」という報告書が伝える事実から。リアルな迫力を伝えるために、99%がCGなしの実写。使ったのは、500個の爆薬の起爆剤と6000発の銃弾!
ギャングVSギャング──最後に笑うのは一体誰だ!?
予想屋・映画.comが徹底予想、「生き残るのはコイツだ!」
「ルーム」のオスカー女優ブリー・ラーソン、「コードネーム U.N.C.L.E.」のアーミー・ハマー、「第9地区」のシャルト・コプリーに「インセプション」ほかクリストファー・ノーラン監督作常連のキリアン・マーフィ、さらには「シング・ストリート 未来へのうた」のジャック・レイナーなどなどなど……。大乱闘に参戦する顔ぶれを見れば、映画ファンならその豪華さに驚くのは確実。実力派陣のクセ者っぷりがすごい。では、生き残るのは一体誰だ? ここで映画.comが大胆予想。最後まで息をつかせない壮絶バトルは、予想しながら見るのが最高だ。
「ワン・シチュエーション」「ブッ飛び銃撃戦」「エッジーな雰囲気」
本作には詰まりまくってるぜ、《映画ファンの大好物》が!
とにかく本作には、映画ファン、それも多彩な作品を見まくっている映画フリークがゾクゾクしてしまうような「大好物要素」がたっぷり詰まっている。ひとつでも気になるものがあったなら、このクレイジー・アクションを鑑賞する価値は絶対にある。
最初から最後まで、メインの舞台がひとつの場所で物語が繰り広げられる「ワン・シチュエーション」ものは傑作ぞろい。「ヘイトフル・エイト」や「ソウ」、「リミット」等の作品で「こんな展開になるのか!」と驚かされた映画ファンも多いはずだ。本作は回想シーンなども一切なく、正真正銘の「ひとつの場所」が舞台となっている作品。10人のキャラクターたちが縦横無尽に撃ちまくるライブ感がたっぷりだ。
リアルさを突き詰めたウィートリー監督が語っているが、本作にはサム・ペキンパー監督のDNAがたっぷり注ぎ込まれている。傑作「ワイルドバンチ」を筆頭に、「ガルシアの首」「ビリー・ザ・キッド 21才の生涯」でも描かれたブッ飛ぶような銃撃戦にシビれたファンなら、本作も満喫しきれるはず。
とがった映画が大好きな者なら、きわどいギャグややり過ぎな描写、悪ノリ感覚が大好物。「キック・アス」や「ハングオーバー!」シリーズは、「え? そこまでやるの!?」という(良い意味での)やり過ぎサービス精神に楽しませてもらった。そのマインドは本作でも濃厚。悪ノリなセンスがエッジ-さをかもし出す。
アカデミー賞10部門ノミネートの「アメリカン・ハッスル」など、いま70年代テイストが超クール。本作の舞台も実は70年代で、登場キャラクターたちの多彩なファッションにも要注目だ。加えてカントリー歌手のジョン・デンバーの楽曲が意外なところで使われるなど、時代の空気感を伝える音楽の小ワザも効いてる。