劇場公開日 2017年9月22日

  • 予告編を見る

「ようは、星の王子様です。たぶん(笑)」スイス・アーミー・マン さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0ようは、星の王子様です。たぶん(笑)

2017年8月24日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

スイス・アーミー・ナイフみたいに万能な死体(?)だから……。

『スイス・アーミー・マン(2016)』
原題 Swiss Army Man

タイトル変えなかった、配給会社”ポニー・キャニオン”さん偉い!

(あらすじ)
無人島に漂流したハンク(ポール・ダノ)は、悲観に暮れ自殺しようとする。すると、ビーチに打ち上げられ、横たわる男の姿が目に入る。
え!この島って、他にも人いるの?駆け寄るも、その男マーニー(ダニエル・ラドクリフ)は亡くなっていました。
でも死体から異常発生するガスに、何がひらめくハンク。
結果、ポスターのような状態で、無人島脱出をはかる!!

※公開前なので、ほどほどに語ります。

いやー、97分間、なんでやねん!と突っ込まない方がいるだろうか。
いや、何してるん?と(笑)
おならで無人島脱出、飲み込んだ海水がなぜか死体の中で濾過され真水?に?そのうち、死体が話し始めて、友情が芽生て。
芽生えたはいいけど、かすかなBL臭がし始めて……。
トータル、なんなん?と。

ほぼほぼ、ポール・ダノと、ダニエル・ラドクリフの二人だけで話が進むんですが……。
ラドクリフ、まさかの死体役です(笑)
いいです。いいです。
一皮も、二皮も、三皮も剥ければいいと思います。
しかし、コメディではないんです。
この二人の禅問答的な会話は、星の王子様の要素もあります(たぶん)。
つまり、激しく混乱する映画です。

今まで観たどんな映画より、奇想天外で先が全く読めないストーリーでした。
おならとか、排泄物ネタとか、けど下品でないのは、俳優さんの個性的で可愛らしい演技のせいでしょうか。

そして、なぜか観た後の爽快感!
てか、なんでこのストーリーで、ほっこりさせることができるんだろうか。
監督がCMディレクター出身のダニエル・シャイナートとダニエル・クワン(通称ダニエルズ)。本作が初監督作品です。
映画好きがアカデミー賞よりリスペクトする、サンダンス映画祭で”監督賞”受賞です。

いやー、いろんな意味ですごい監督です。
今後も注目したいです。

コメントする
夏斗