パトリオット・デイのレビュー・感想・評価
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実話ベース
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ボストンマラソンを標的に、二人組がテロを起こす。
監視カメラから犯人らしき者を見つけ、マーク。
そして結局捕まえる。
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実話ベースの話ということで、そんなに面白いものではなかった。
しかし犯人は何故マラソンを標的にしたのだろう?
資本主義の金満ブタどもを成敗する的な意味合いなら、
もっと繁華街とかを狙えば良かったのに。
愛国者ーみんながヒーロー
こういうテーマの作品が心を打たない訳がない。
中国人の青年を除けば、犯人たちと接した人はいなくて、たくさんの関係者の中から彼らを選択したわけだけど、それぞれドラマと感動が。そのリサーチ力が秀でている。彼らが事件にどう関わっていくのかという野次馬的な動機にも十分応えてくれる。
ただね、意外に犯人の描写が雑だったのが気になるな。彼らの理屈や思いは全く無視していいのか? それではテロは収まらないのではないか? 実は、犯人妻の言動が一番辛辣で、解決の難しさを強く感じた。
凶悪なテロに立ち向かった人々の群像劇
以前他の映画をレンタルDVDにて鑑賞していた時に、映画本編の前に流れていた予告編が面白そうだったので鑑賞しました。「2013年に実際に起こったボストンマラソン爆弾テロ事件を基にした映画」という程度の事前知識です。事件についても、ニュースで流れていたのを見た程度で詳細は知らない状態でした。
結論ですが、非常に面白かったです。
こういう実話を基にした映画は多くありますが、実話ゆえの脚色不足で盛り上がりに欠けてしまったり必要以上に悪人を悪人として描きすぎている作品が多い印象があって、脚色や演出の仕方によって作品の評価が大きく変わってしまうことが多いです。しかし本作は(不謹慎ですが)映画的な盛り上がりもあり、尚且つ実話に忠実に描かれているように感じます。「ラストのインタビューシーンは不要だ」という否定的なレビューも多いようですが、私は肯定派です。あのシーンは絶対必要です。
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2013年4月に開催されたアメリカ三大市民マラソン大会であるボストンマラソンで事件は起こった。大会の最中にゴール付近で2度に渡る爆発が起こり多くの死傷者が出る爆破テロ事件が発生したのだ。警備業務で現場に居合わせたボストン警察のトミー・サンダース(マーク・ウォールバーグ)は懸命な救命活動で負傷者を救い、その後の捜査にも加わることになる。
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この事件についてWikipediaで調べてみると、映画の描写が「映画内の演出かなと思ってたら実際に起こったことだった」って箇所が多くて驚きます。犯人兄弟の弟が、逃走のためにベンツSUVを運転したら兄を轢いてしまって亡くなったのも事実でした。
不謹慎な表現になってしまいますが、そもそも実際に起こった出来事が創作のような話なので、実話ベースで作っていても「映画的」なストーリーに感じられるんじゃないかと思います。
ただ、大きな部分でフィクション(脚色)が混じっています。登場人物のほとんどは実在の人物ですが、主人公のトミーだけは架空の人物なんです。捜査に参加したボストン警察の大勢の警察官を体現するキャラクターとして登場している印象ですね。これは本作の一番大きなフィクション部分であり、そして実在するボストンマラソン爆弾テロを映画化するにあたって一番良かった脚色だったと思います。
捜査現場の緊張、犯人への憎しみ、被害者の感情、普段は犬猿の仲である警察とFBIの共闘など、観ていて感情が高ぶるシーンがいくつもありますし、これが「実際に起こった出来事」だと考えると何とも言えない気持ちになります。
批判的なレビューをしている方の中には「ラストの被害者のインタビューが長い(不要)」と言っている方が結構見受けられました。しかし私はラストのインタビューは絶対入れるべきシーンだったと思っています。
これがもしエンタメを重視した映画であるならばラストのインタビューシーンに対して「興ざめだ」と感じるかもしれません。しかし本作はラストの展開を観てもエンタメ映画というよりは過去の悲劇を忘れないため、犠牲者の追悼をするため、そしてアメリカという国に住む人々の可能性を描くための映画であるように感じました。あんまりエンタメ性は高くない作品ですので、ラストのインタビューシーンも「これはフィクションではない」とまざまざと見せつけてくれるような演出になっていて私は好感を持ちました。
凶悪なテロに屈せず戦い続けた人々の映画です。本当に素晴らしい映画でした。
オススメです!!
人々を繋ぐ力
唐突に起こる爆発による現場の激変ぶり、被害の生々しさがとても印象的だった。その分終盤、家族と笑顔で再会する姿や警察を称える人々の姿から、事件前後で変わらず人々を繋いでいる愛というものが強く感じられてよかった。
ただ序盤で様々な家族の姿を見せられたせいか、犯行を経てバラバラになってしまう犯人家族、特に残された子どものことがなんというか悲劇的に感じてしまい、犯人逮捕時の歓喜にいまいち乗れなかった。複雑。
GYAO!
タイトルなし
ボストンマラソンで実際に起きた爆破事件をテーマに映画化。オリジナルキャラクター、地元警察官役マーク・ウォールバーグや、FBIのケビン・ベーコン、犯人、被害者など、それぞれの日常も描き出し、ドキュメンタリータッチで臨場感に溢れている。事件後のテロに屈しない愛の力を訴えている。
目を背けたくなるような惨劇… 想像を絶する出来事に立ち向かった愛国者達に敬意を(`_´)ゞ
2013年に発生した「ボストンマラソン爆弾テロ事件」をベースにしたサスペンス映画。
ボストン・マラソンを狙ったテロ事件の犯人を逮捕するべく、奮闘する警官達の姿を描く。
主人公の刑事トミーを演じるのは、『ディパーテッド』や『テッド』シリーズの名優マーク・ウォールバーグ。
ウォータータウン警察の巡査部長ジェフを演じるのは『スパイダーマン』シリーズや『ラ・ラ・ランド』の、オスカー俳優J・K・シモンズ。
FBI捜査官リチャードを演じるのは、『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』『ラブ・アゲイン』のケヴィン・ベーコン。
主演を務めるマーク・ウォールバーグは製作も担当している。
「パトリオット・デイ」とは「愛国者の日」という祝日のことであり、1775年の「レキシントン・コンコードの戦い」というアメリカ独立戦争が始まる契機となった事件を記念したもの。
戦いの舞台となったレキシントンとコンコードにほど近い世界都市ボストンでは、この「愛国者の日」である4月の第3月曜日にマラソン大会が開かれる。
このマラソン大会の歴史は古く、1897年から続いており、これは近代オリンピックの次に古いスポーツ大会らしいです。
優勝賞金はなんと15万ドル!
日本人では公務員ランナーとして有名な川内優輝選手などが優勝しております👏
以上はwikiで調べた情報ですが、要するに本作で扱われているボストン・マラソンとは、東京マラソンなんかとは比べ物にならないくらい歴史と格式があるイベントであり、特にボストン市民からは非常に愛されているということです。
このマラソン大会を狙い、2013年に発生した爆弾テロが「ボストンマラソン爆弾テロ事件」であり、日本でもかなり大々的に報道されていたような記憶があります。
しかし、事件の顛末がこのような劇的なものだったとは、恥ずかしながら映画を観るまで知らなかった。
もっとも多くのランナーがゴールする時間帯を狙ったという卑劣な爆破テロ。
映画ではこのシーンを一切躊躇することなく、恐ろしく凄惨な場面として描いています。
血だらけで倒れ込む参加者や、足が千切れたランナーもおり、いかに現場が地獄だったのかを観客に突きつけてきます。
この爆弾テロから物語はノンストップで走り出し、警官の暗殺や市街地での銃撃戦など、リアルを基にしているとは思えないとんでもない展開が続きます。
非常に堅実な作りの映画であり、ちょっと再現VTRのように感じてしまう所もありますが、事件の被害者、犯人、警官の姿を群像劇的に描き出しており、様々な観点からこの事件を眺めることができるので没入感がハンパない!
悪意に立ち向かうことができるのは「愛」だけだと主人公は説くが、犯人側もイスラムへの愛や夫への愛から事件を引き起こしており、多様な人間が交わりながら生きるグローバル社会の難しさを感じさせられた。
マーク・ウォールバーグとケビン・ベーコンが主役ではあるが、彼らがヒーローとして活躍するという感じではなく、捜査にあたった警官全員が事件解決に向けて活躍するといった感じ。
そのため、アクション映画的な面白さを期待すると肩透かしをくらうかもしれない。
個人的にはもう少し主人公が活躍しても良かったのかなとも思うが、あくまで史実を基にしているからそこは仕方のないところかもしれない。
因みに、マーク・ウォールバーグ演じる主人公はフィクションらしい。
いやー、しかし凄い事件だったんだなぁ。ボストン・マラソンの事件について学ぶことが出来たので、本当に観てよかったと思います。
結局のところ、テロ事件の撲滅のために市民ができることは、他者の多様性を認めることなんだと思いました。
「汝の隣人を愛せよ」とは、キリストさんも良い事言いますわ。
ナマの映像に勝るものなし。
・片足を失ったカップルがもう一度挑んだマラソンのゴールで抱き合う映像にすべてが詰まってる。泣きました。
・カメラの台数がすごい
・市街戦の肉薄感がすごい
・キャストの似具合がすごい
・実際の人たちのキャラクターやバックグラウンドへの寄り添い方が温かい
事件てこう解決されるのか
いろんな人に相当取材して再構築したんだろうな。
一つの事件にいろんな立場の人を絡ませることで、とても立体的になっていた。
突然起こるテロの卑劣さをどう克服していくか、テロは許さないし悲劇は愛で克服していくという決意表明。
防ぐことはできたのか?
という問いかけにマーク・ウォールバーグは防ぐことは出来ないと返答している。
それってでも、こっちと向こうを完全に線引きしている事実。
向こうのやることは防げない、こっち側は愛で克服する。
その間には行き来は無い。
それは悲しい考え方。
犠牲者追悼映画
大事件だったので報道で概要は知っていた。確かに迅速な犯人割出しだったが非常線も張らず中国人が逃げて通報していなければ第二のテロが起きていたところだろう。大勢の警官で囲んでいながら犯人を取り逃がすのも頂けない。
事件のスピード検挙を強調しても未然に防げなければ意味がない、テロには決して屈しないと力んでみても後の祭り、フィクションでは危機一髪で阻止する映画ばかりだが実話が犠牲者追悼映画では口惜しいし被害者を観せられるのも辛い。
42kmの沿道全てに警戒網を張るのは困難だし一般市民の中から事前に不審者を見つけることは不可能に近い、手口も爆薬から毒ガス、生物兵器まであるし既知のやり方とは限らないのだから正直五輪が怖くなった。
圧巻の一言
最初から最後まで目が離せません
みんなの朝のルーティーンから始まって
それぞれの大切な人達が出てきます
爆発シーンでは本当に胸が苦しくなりました
どんな理由であっても人の命を奪ってはいけない
日本ではテロに対してあまり現実味はありませんが最後に実際事件に関わった方達のインタビューが流れます
ボストンよ強くあれ
我々は決して敵に負けない
我々に手を出す者には必ず立ち向かう
警察巡査部長のお言葉に心強さを感じました
映画で出てきた被害者の方達も皆さん出演され涙が止まりませんでした。
「アメリカはテロに屈しない」
テロリズムに対抗する方法は報復攻撃じゃない。被害を受けた人たちの愛情であったり、それを乗り越えようとする心なんだ。最後のパトリックさんのボストンマラソン完走はまさにそれを象徴していて、自然と涙が出ました。オバマ大統領が言っていた「アメリカはテロには屈しない。」が真に意味することは、こういうことなんだと感じました。トランプが言うと別の意味になるだろうけど(笑)
作品の感想は、前半部分の臨場感がスゴかったです。実際の現場映像をカットインさせたり、目を背けたくなるようなシーンも直接的に描いたり、映画作品っぽくないいろんな不協和音が入り混じった音など、まるでその場に居合わせてるぐらいの感覚になりました。
一転、中盤は、FBI、警察と犯人の追跡劇。銃撃戦や爆発など思っていたより、迫力があった。そして、最後は、地元警察と市民による犯人の逮捕。見応え十分な作品でした。
ただ、犯人の心情はほとんど描かれず、ただただ悪としての存在でしかなかった。制作陣の主義思想が色濃く反映した形だったのか、少し気になりました。
見どころは尋問シーン?
視聴:1回目
推薦:一人でじっくり
感想:いろんな視点でテロの経緯を、たどっていくが、意外と妻への尋問シーンが一番記憶に残った映画です。緊迫したあの雰囲気は他の映画にはない見どころだと思います。あのシーンだけ少し息とまりましたね(笑)
怖さと感動と…ガッカリ感
トミーだけ、実在しないのなら要らなくないか?
主人公なのに何だが、ずっと実在してる人物と思い込んで作品を観ていたのに、本人インタビュー映像がないからおかしいなと思ったら、まさかの彼だけフィクション…。だったらいなくて良かった。
犯人達の主義・主張は何だったのか。
人はなぜいつもこうも容易く愚かで残酷なことをするのか。何が彼等にあんなことをさせたのか。
人間ってホント怖い。
でも、いつもそうだが被害者は絶望の中に何かを見つけ、力を合わせて、憎悪を超えて、前を向いて生きていくんだよね。劇中のみんなのその姿にとても素直に感動した。
その感動の後の、本人インタビュー映像で知るトミーフィクションの事実に、言っても仕方ないがガッカリした。だからマイナス1点。
遺体に残った破片は手ががりだから動かせない
映画「パトリオット・デイ」(ピーター・バーグ監督)から。
2013年に発生したボストンマラソン爆弾テロ事件を題材に、
どこまで実話に基づいているのか、気になって仕方なかった。
特に考えさせられたのは、爆弾の犠牲になった子供の遺体について
「遺体に残った破片は手ががりだから動かせない」とばかり、
冷静沈着な指示を出すFBIらしい対応と、
「『路上に放置する』と親に言うのか?」とやや感情的な、
地元警察の対応が、大きなギャップとなって緊迫感を醸しだし、
「ドキュメンタリー」と言っても過言ではない場面展開に、
思わず引きこまれてしまった。
しかし2時間の作品の中で一番印象に残ったシーンは、
その爆弾で死亡したその子どもの遺体の側に、長い時間付き添い、
指示・命令とは言え、何もできない無念さを心に秘め、
唇を噛みながら、ず~っと、ず~っと「敬礼」していた、
地元警官の表情が忘れられない。
単なる一場面のはずなのに、こんなに印象的なのは珍しい。
いや、このシーンを通じて、監督は何かを伝えたかったに違いない。
そう思わずにはいられないほどの場面設定だった。お見事。
アイムヒーロー!! という説得力がある
見たかった「パトリオット・デイ」見てきた。
2013年のボストンマラソンで、実際に起こったテロがどのように収集されていったかを、犯人逮捕まで追ったもの。
基本的にはノンフィクション風である。「風」というのは、主人公のトミー(ポスターとかにデカデカと載っている)は実在しない人物だからだ。
【鑑賞条件】
日時:平日夜
埋まり具合・客層:埋まりは1割くらい。客層は男女比8:2
さてでは、ネタバレ有りの感想を言っていこう。
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■ほのぼのした「愛国者の日」を襲った悲劇
こちとら何が起こるのか知っているから、見ているとしんどい……というのはよくある事。
今回も見ていてつらかったが、その「辛さ」は、目の前の、そして一般の人に何が起こるか分かっているというところにある。
■平凡な愛国者の日を過ごすそれぞれの人
始めから、たくさんのシーンでいろんな人が出てくる。
モブではなく、ちゃんとスポットがあたり、名前も紹介されて、細かい心理描写がある。実在の人たちだ。
今回、展開・表現方法としてすごくおもしろいと感じたのは、初っぱなから映るその人たちが、直接「ボストンマラソンテロ」に関する人ではないことだ。
初っぱなからしっかりとその人たちの1日のスタートを見せられると、「あぁ、この人たちテロでどうにかなってしまうんやろか」と想像してしまうが
実際に冒頭から紹介されたそれらの人のなかで、テロに巻き込まれるのは少数だ。残りの人は、何事もなく、ただ「テロが起こったという事実」を知って一日が終わる。
話しが進展していくうちに、紹介された人たちの感情や境遇、他の人との関係などが深く掘り下げられていく。
「いったいどうしてこの人はこんなに掘り下げられているんだろう」と思い、こっちは不安を抱く訳だ。
まだ元気でいるのに。ボストンマラソンのテロにも巻き込まれなかったのに。いったい彼らには何が待っているのだろう。そんな不安とはらはらする思いが沸き上がる。
自分はこんな感じの手法の映画を見たの初めてだった。
■主人公トミー
実在しない主人公トミーは、今回の事件の解決の為に奔走し、苦しみ、戦った人の全ての要素を含んだ象徴的なキャラクターになっているらしい。
それは、このテロの解決を一人にスポットを絞って行くことが出来なかったからという理由だそうだ。
なるほど。
ではこのトミー、見ていてどうかというとそんなにいい感じではない。
初っぱなからあんまり人望がない。でもまぁ、嫌な奴ではないっぽい。
くだらない事件の犯人捕獲の為に、ドアを蹴破り膝を壊し、痛みを我慢しながらマラソン大会のゴール地点を守っていて、今回のテロに見舞われる。
ここまで書いておいてなんだが、この主人公トミーにはまず全く共感できなかった。
リアリティが感じられないというか……部下だかを殴って、やること(捜査?)に制限をされているらしい事が始めにほのめかされるんだが、その時点でクソじゃねーかと思ってしまう。
そして、テロ後はいち警察官なのに首をつっこみまくりである。
FBIの捜査にも首をつっこむし、意見も言っちゃう。
だめだめだった奴が、本気になったらすげぇ的なアメリカンドリームがそこにちらついてしまうのは自分がゆがんでいるからだろうか。
それはエンディング前に、おそらくアメリカンのこころを揺さぶったであろう決めゼリフにもいえる。(別項目で記述する)
トミーには妻がいる。マラソン大会の警備中に膝が腫れてきたからと、妻にサポーターを持ってきてもらうんだが、妻はテロにぎりぎり巻き込まれずに助かる。
「愛する人の無事を喜ぶ」という感動であろうと思うんだが、実在しない人のエピソードをあんまり掘り下げられてもぐっとこないんだよなぁ。←非情
そのほか、二人には子供ができずつらい思いをしていて、不妊治療からかえってきて車から降りたら近所の子がいて、妻が悲しそう(?)な顔で……とか言われても、実在しない人のエピソードをあんまり掘り下げら(略)
■テロに巻き込まれた人々など
・子供の遺体に8時間(?)付き添い続けた警官が、涙ぐんでいたのが印象的だった。
・当時、人命救助が先だから、家族だろうがカップルだろうが収容できる病院にがんがん運ばれていく。
身元が分からない人は回復を待っていたんだろうが、見てるこっちとしては「あーあの人と夫婦なんだよぉー、一緒につれてってやっておくれよー」という気持ちにもなる。つらい。
・テロの怪我描写などは、血が地面に流れたりしてはいるものの、そこまでの表現ではなかったとおもう。
PG12ではあるので、そこそこだとは思うが・・・直接的に、ちぎれたり破損した人体がしっかり映るという場面はなかった。
負傷したおばさんの「あれはなに!?足が転がってる!」といったようなパニクった発言はあったものの、それがそのまま描写されることはなかった。
■犯人役の二人
下手すればヘイトを集めそうな役だが、よく引き受けたよなぁ。偉い。
どっちもイケメン(役者が)だったのがつらい。
■ケヴィン ベーコン
事件後、FBIが来て、自分のスキなベーコン様登場である。渋くて格好良い!良い役なのに悪役に見えてしまうところはさすがベーコン様である。
お年を召してもいい感じの役者やなぁ。
■テロ実行犯判明まで
ベーコン演じるデローリエが登場すると、「なんだおまえら!」みたいな警察と「いやもう、ちょっと黙って」的に冷静なFBIの対比が少々描かれる。
まさに事件は現場で起きている感覚。いいねーいいよー所轄の苦悩は本部にはわかんないよね!
……という組織あるあるを感じながら、そこはにやにやと見ます。
結局FBIの管轄となり、デローリエは広いところにテロ現場をざっくりと復元させ、トミーを呼びます。
出たー出たよー所轄の意見を聞く本部の人きたよー!
ということで、トミーは様々な質問に的確に想像を働かせ「室井さん!こっちす!」と室井さんを案内します。
このシーンはすごく緊張感があり、そしてヒーローっぽさがあって興奮した。何せテロの犯人特定への大きな糸口だから。青島さすがだ!
このシーンは本当に緊張感と高揚感のある部分だと思うが、真実だったんかなあ。少なくともそういう意見を述べていた地元警察官がいたんだと信じておきたい。
■テロ犯人の二人
isisでもなく、ただの一般のイスラム教のアメリカ人だった二人。
今回の映画では、二人でなんとなくようつべのイスラム動画を見てなんとなく感化されている感じが出ていたが、実際のところはどうだったんだろう。
今回の映画はメインの視点が警察、FBIや町の人といったいわゆる一般的な「善」の視点だったわけで、テロを起こしてしまった二人のバックボーンまで掘り下げる事はできないのは分かる。壮大すぎるしな。
でも、普通の生活を捨ててまでもテロを起こした理由が未だに分からないんだよなぁ。
感化されるにも、そこまでに行き着く理由があるだろ。
一応、逃走中に「おまえは911の真実を知っているか。あれは嘘だ。アメリカの自演だ」「あれを理由にして、イスラムを攻撃しようとしている」的な発言があった。
もっと深く掘り下げていた方が自分は好みだったが、犯人側の境遇や思考を映画かすればへたすりゃ反アメリカ的な意識を育てかねないのは理解できるので仕方ないことだと思う。
■「うん!ヒーローだからね!」を地で行くアメリカ
へこたれるわけにはいかない。負けない。
そんな市民や国を挙げての気合いがヒシヒシと感じられた。
■中国人留学生をデートに誘えた警官ショーン
一番出てきてほしくないシーンで出てきてしまった。泣いた。
■緊張で心臓が止まるかと思った・・・
中国人のダンが新しく買ったベンツを乗っ取り、人質状態で連れ回す犯人。
ダンは「さっき俺は警官を殺ってきた」という犯人の言葉に、何も抵抗できない。
圧倒的な恐怖のなかで、犯人の話を聞き、最終的には犯人の検挙までへのヒントを残すわけだが
もうこのシーンで自分緊張しすぎて、マジで心臓が止まるかと思うほどドックンドックンしとった(笑)。
こんなに自分も緊張して、手に汗を握るのはほぼ初じゃないかなぁ。スマホ取り出して、彼がどうなるのかネットで先に調べたくなったもん。
それを我慢して見た結果のカタルシス。すさまじいものがありました。
■ウォータータウンでの壮絶な銃撃戦
これスゴかったっす。町中で、爆弾を投げたりするような銃撃戦が繰り広げられていたなんて知らなかった!
何がすごいって負傷した警官はいたけども、犯人兄以外誰も死んでいない。
銃を威嚇で構えたことはあれど、使用などしたことのなかった警官たちが勇気を振り絞って犯人に挑むのは、すごいことだと思う。
犯人を追おうとしたトミーの車を間違えて銃撃したのは、実際にあった事なんだろうか・・・。気になる。
■トミーが犯人弟を発見
「おまえが見つけるんかい!どこまでも出しゃばるやっちゃな!」というキモチ。
■トミー「愛が悪に打ち勝つんだ」
たぶん、この決めゼリフがすべてを物語っている。
これを聞いて「うぉおおおおお!」って思うんだと思う。
でもこの言葉、すごく曖昧だと思う。自分は。
「じゃあ愛を持って、銃を捨てたらどうなのか?」とか「その愛はどういう宗教のどういう定義なのか?」とか、いろいろあるわけで。
いわゆるアメリカの「愛」でもって、イスラムの「悪」の思想に打ち勝ったという印象も強い。
難しいよなぁ、これ。
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つーことで★★★★☆ほしよっちゅ!
しんどかったし、辛いのでもう見たくないけど、冒頭のモブ(じゃない)紹介からはじまるところは、一般の人の生活を素直に見られるし
夫婦のやりとりはどれもめっちゃかわいいし、その表現手法を知らなかった自分は感動すら覚えた。
なお、これを見た帰りには「チームアメリカワールドポリス」の主題歌がぐるぐる頭をよぎった。
youtu.be/U1mlCPMYtPk
自然と涙する良作
バーニング・オーシャンに続く、ピーター・バーグの実話シリーズ。主演はもちろんマーク・ウォールバーグ。はい、安定のバーグコンビでございます。彼らは観客を絶対に裏切りません。今回も素晴らしい作品をありがとうございます!
日本でも大々的に報道され記憶に新しいボストン・マラソンの爆弾テロ事件。TVの映像だけでも恐ろしかったのに、スクリーンで映像化されると本当に悲惨な事件だな…と改めて実感。そして知られざる事件の裏側と逮捕劇を、時に実際のニュース映像を交えながら、あまり誇張しすぎずに、しっかり映画的に描けるのはピーターバーグ監督の力量だと思います。主役級の人達の演技はもちろんだけど、犠牲になった子供の遺体を見張らなければいけない警察官役の人とか、怪我をして離れ離れになった親子役、夫婦役の人達も、表情のひとつひとつが演技とは思えない、本当に素晴らしい表現力でした。泣かされました。
アメリカ人とはまた違うメッセージをこの映画から受け取れたような気がします。良作です。
白人中流〜富裕層向け映画。マイノリティの日本人が高評価なのが理解できない。
監督が悪いのか。
脚本が悪いのか。
マーク・ウォールバーグが気持ち良くなればそれで良いのか。
※だいぶ前に観ました。
※暴言注意。
『パトリオット・ディ(2016)』
原題 Patriots Day
(あらすじ)
実話ベースです。
2013年4月15日の「パトリオット・デイ(愛国者の日)」ボストンマラソン時に起こった、爆弾テロ事件。 その犯人逮捕までの顛末を、ボストン警察殺人課の刑事であるトミー(マーク・ウォールバーグ)を中心に、FBI捜査官リック(ケビン・ベーコン)、地元警察などの動きから、ヒロイックに描く。
『バーニング・オーシャン(2016)』のコンビ、監督ピーター・バーグ、主演マーク・ウォールバーグ、脚本マシュー・マイケル・カーナハン&マシュー・サンドです。
前作『バーニング・オーシャン』の感想で、わたくし「どこの誰かよくわからないうちに、急にバンバン人が死ぬ。どこの誰か知らない人が急に亡くなっても、人間ってのは、残念ながら悲しくない」と書きました。
あのー、読んだ?
いや、読むわけないんですけど(笑)
今回はそこ、ちゃんとするよ!と言わんばかりに、テロ事件の被害に遭ってない中国系男性の仄かな恋愛エピソード&家族とのエピソード。
大学の警備にあたってる白人男性と、学生のほのかな恋愛エピソード。
が、冒頭から続き……。
この人誰?
どこに絡むの?
この人誰なん?って状態がずっと続いて、あぁこの為に、登場させたのか!っていう場面が、のちのち登場します。
それは、
1)犯人の人質になる。
2)犯人に撃ち殺される。
これ、『バーニング・オーシャン』 でも感じたことですが、この制作陣は、人として大事なものが足りてないと思うんですよ。
なんでかっていうと、
「あ、人質エピソード欲しいよね、盛り上がるよね」
「恋が始まりそうな若い白人男性が死ぬの悲しいよね?」
「片足を亡くした夫婦が、ボストンマラソンに再度挑戦するってよ、良くない?感動的じゃない?」
っていう、"見せ場"先行で脚本を作ってるからですよ。
これがフィクションならいいですけど、実話ベースなのでね。
『バーニング・オーシャン』でも、CGほとんど使ってないっす!って言ってて、そこじゃねえ感ハンパなかったけど。
今回も、全力で「そこじゃねえ」 と言いたい。
捜査の為に、一昼夜道路に寝かされていたお子さんの遺体の為にも私は怒りますよ。
人の死を、事件を、軽視し過ぎじゃないですかね?!
って、思うのも、上記したように、お話の構成がまずいからですよ。
ネット上では、(冒頭の誰なん?状態を)"伏線を回収した"て書いてらっしゃる方もいますが、伏線っていうのはラストのオチの為に先にほのめかせておくことです。
人が大怪我したり、死ぬことが、オチなんですかね。
勿論、前作に比べると、登場人物の心理描写や、緊張感のあるストーリーになっています。
またミランダ・ルールを無視した捜査態勢であったり、結果的に証拠隠滅を図った大学生がマイノリティであるとか、オバマさんのスピーチシーンも登場して(オバマさんになってから、世界でテロ事件が増加してる)微かに問題提起もしています。
しかし実在しないヒーロー(マーク・ウォールバーグ)をわざわざ作って、かっけー&感動をメインに持ってくるのは前作と同じ。白けるんですよ。
※犯人:チェチェン人の奥さんは、裕福なアメリカ人家庭に生まれたが、イスラム教に改宗までしている。彼女のメンタリティに迫り、そこから事件を読み解く方が、より事件を深く描くことができたと思う。残念。
表層的な部分ではアメリカ人の大好きなヒロイックな、一般人が大活躍する話ですが、前政権を結果的に批判しており、それが某辛口有名レビューサイトで81%の高評価なのも興味深いです。
全体的なハリウッド映画の流れには、逆行しているのに。
つまり私が『白人中流〜富裕層』でないから、ピンと来ないという訳です。
アメリカに住んでた、マイノリティの私だからこそ腹が立つんだと思います。
市民に最敬礼。
この監督の作品の中では一番観やすかった気がする内容。まさか
マークが架空の人物をやるとは知らなかったので(予習不足)後半
実物が出てきた時、エ?どの人?なんて思った自分が情けないが、
確かに主人公の活躍場面が今までと違ってほとんどないので納得。
事件が起きてからどうやって解決していったのかが分かりやすく、
市民が一体となり協力した様子もよく分かる。どんなに怖かった
だろうと思うが、自分の記憶では爆破場面のニュース映像と防犯
カメラで白黒帽子兄弟が判明したことや、最後に逮捕される時の
庭のボート?の映像だったろうか、映像で把握しているくらいで
詳しい逮捕までのいきさつを知らなかった。まさかあんな銃撃戦
が住宅街で行われていたなんて!その迫力が凄まじくかなり怖い!
また射殺された兄の未亡人を取り調べる際にふらっと現れる謎の
女取調官がすごく怖い。あの緊迫感は何?というくらい緊張する。
ともあれ次のテロが行われる前に阻止できたことと、瀕死の重傷
を負いながら助かった人々に救われた。ボストンの市民に最敬礼。
知らなかった事が多々あって、驚くばかりだった。 住宅街での銃撃戦、...
知らなかった事が多々あって、驚くばかりだった。
住宅街での銃撃戦、爆弾も爆発する激しいのがあったのね!!
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