パトリオット・デイのレビュー・感想・評価
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2017-47
見よう見ようと思っていたのに、いつも行く映画館でいつの間にか公開終了になってました。
早くないすか🤔
この監督とウォールバーグさんのタッグといえば、記憶に新しい『バーニング・オーシャン』ですが、そちらは世論に反してハマらなかったので、やや不安でした。
ただ、ことしいち映画館で会う俳優になる気がするウォールバーグさん(対抗馬は、ファスベンダーさん)。
さてさて、本題ですが、ずっと食い入るように見てしまいました。
眉間にシワが寄ってる🙄か、ぽかーん😮のどっちかでした。
事件のことは知ってても、恥ずかしながら、『起きた』という事実だけ。
犯人が捕まったのか、自爆してその場で死んでたのかすら知らなかった。
日本に帰国して7年。平和慣れしまってる。平和が一番だけど、残念ながら昨今の情勢を考えれば、そうはいかない。
だってこんな恐ろしい事件を作った爆弾が、手作りなんだもん。
東京だって起こり得る。
唯一の救いは、生存者たちが愛について語ってくれたこと。
それが生の声で、真実だということに、勇気付けられた。
爆弾テロの悲劇と人間の強さ
実話ベースのボストンテロ
「バーニング・オーシャン」の監督・主演コンビ。
ボストンマラソンは「単なるマラソンの日」ではなく、アメリカ人にとっては愛国者の日(パトリオット・デイ)。そんな日にテロをすれば、愛国心の強いアメリカ人の”正義”に火をつけてしまうのは自明の理。果たして、犯人は瞬く間にとっつかまってしまうわけだが。
ボストンという町が、とりわけ市民感情として「おらが町」意識の強い街であることがうかがえた。市民一丸の一体感はさすがだ。
ただ。
彼らの”正義”が、どこの誰から見ても”正義”であるのかどうかに一抹の不安があるのが正直な気分。なぜ、あんな犯人が生まれたのだろう?、そこを解決しない限り、また起こり得る事件だろうという不安がもたげている。まあ、キリスト教とイスラム教、お互いに受け入れられない主張同士がぶつかっているのだから無理だろうなあ。
意外に
もっと事実に近く
遅れて観たけど間に合ってよかった
忙しいことがあり、予告編どころか他のメディアでの紹介やレビューも観ぬまま、ようやく打ち切り寸前の映画館で観ました。
ボストンマラソンのゴール付近で起きた爆弾テロの犯人逮捕までを丁寧に描いた実話を基にした秀作です。
実話の凄みというか、並みのアクション映画にはない迫力で2時間を全く飽きさせません。
私は元兵士ではありませんが海外で命のやり取りをしたことがあり
実戦では上段回し蹴りなどの派手な技は出せないと思い込んでいます。
ただ臆病なだけでしょうが、そのときの異様な気分の高揚は映画では『ボーン・アイデンティティー(マット・デイモン主演 ダク・リーマン監督』だけでしか味わったことはありません。
ところがこの映画、演出の冴えのせいか実際の映像と創作が混然一体、現場に立ち会っている錯覚に陥るほどでした。
悲惨な事件に基づく重い映画の筈なのに見終えて家路につくときは
街の灯が暖かく見えました。不思議な映画です。
人間の気高さに、最後は涙した。
知らなかった。
犯人はすぐ捕まったんだと思っていました。
長い映画でしたが、一度も集中力が途切れることなく見ることができました。
ドキュメンタリー映画を見ているような、うまい構成の仕方だったと思います。
みんなが主役と言えるような、登場人物全員に(明るくも暗くもあるが)スポットライトが当たっていました。
エンディングは泣きました。
人間の気高さというのでしょうか。
現場を再び通るときの、あのランナーの心境を考えると。
テロに対する報復というやり方もあるのかもしれませんが、市民による、ああいう形の恐怖に屈しないという態度は、いちばん効果的だと改めて思いました。
警察やFBIがただ犯人を捕まえるというような、勧善懲悪の映画ではなく、一般市民が束となり、苦境を乗り切った映画の一つとして、見てよかったと思える映画でした。
※敢えて言うならば、犯人の背景や心情描写に少し迫ること。
(これは他の方もおっしゃっていますが。)
擁護することになると批判する人もいるだろうし、被害をこうむった方々にとっては言語道断だとは思いますが、心を揺らすテクニックとしては、あってもよかったのかなと少し思いました。
あっという間の2時間!
★風化させないためにも★
現実を超えた面白さ
たまたま時間がちょうど良かったので、何気なく観たのですが、思いがけない拾い物でした。
2013年のボストンマラソンでの爆発テロの様子を描いた本作は、まるでドキュメンタリー映画を観ている様な生なましさで悲劇的な事件の全貌が描かれています。序盤は事件に巻き込まれてゆく人達の私生活をみせ、事件発生から犯人逮捕までを時系列に沿って緻密に描き出されています。しかし、バーグ監督のいつものスピーディーな演出はただの記録映画として終わらせず、不謹慎ながら劇映画として面白いと思わせれる作品に仕上がっていると感じさせられます。犯人の逃走とそれを追い詰める警官、銃撃戦の迫力と一瞬も途切れない緊張感が実話を越え、まるで一級のサスペンス映画を観ている様でした。
最後まで貫かれている誠実さは、アメリカ国民のテロに対する怒りと平和への祈りなのでしょう。
リアル
事件を目撃しているような臨場感
実話の迫力。
「バーニング・オーシャン」に続くピーター・バーグ監督、マーク・ウォールバーグ主演の実話の映画化。
相当気をつかって映像にしたのが見てとれる。
ボストンマラソンで爆発が起きるまで、その場にいた被害者、足を痛めている刑事、途中で犯人に連れ回されるアジア人の男性。そういったなんの関連もない人たちの日常を丹念に描く。
爆発が起こってから登場するFBI捜査官も含めて、群像劇の様相を呈してくる。
犯人は兄弟で、兄は捜査の途中で射殺されたことも報道されていた。
やや気になったのは、攻撃されたら迎え撃つというのが公然と肯定されているところである。それがアメリカだといえばそれまでだが、少し違う考え方もあっていいと思う。
ピーター・バーグ、次回作が非常に楽しみになってきた。
テロとは縁の遠い人々だからこそ見るべき映画だと
そういえばそんな事件があったなと思い、予告を見ると不思議と興味をそそられて見たこの映画。
普段そこまで熱心にニュースや新聞に目を通さないせいもあって「マラソン大会での爆弾テロ」「圧力鍋に釘や鉄くずを入れて爆弾を作成」くらいの情報しか事件について知らない状態で見に行きました。
というか、正直犯人が逮捕されたのかどうかすらおぼろげだった鑑賞前。
予告でもある通り、2013年のボストンであった爆破テロを1人の警察官の視点から描く作品です。
地元のそこそこの大きさの映画館の中でも、小さめのシアターで上映されていました。同時期に上映されている映画よりは注目度が低いのかもしれません。
ですが、上映が終わる頃には暗い劇場内のあちらこちらからすすり泣く音が。かくいう自分もその1人でしたが。
テロが起きた当時の様子を、ボストンに実在した人々の視点を交えながら描かれる本作。
爆発直後は何が起きたのか分からずパニックになる市民。自分の血だらけの、膝から下が無くなった足を見て叫び出す負傷者。
とにかく負傷者の救護をと、身元の確認もせずにあちこちの病院に搬送されバラバラになる夫婦。
子供を優先して自分の救護は後に回す父親。
当時の凄惨な状況が現実に目に見えるように描かれます。
普段はあまりこういった実話を基にした映画というのは見ませんでしたが、本作は大いに見る意味のあった映画だと感じています。
ラインのニュースや夕方のテレビ番組で、世界各地のテロについて知っても、どこか自分とは違う世界のものに感じてしまっていた自分。
銃なんて持ったことすら無い人の方が多いこの国で、そんな凄惨な状況を、新聞の文字と規制がかかり全貌までは見られないニュース映像だけ見て想像をするのがいかに難しいか。
そんな中でこの映画を見て、それらが自分の中で少しだけ現実にあるものに近づいた気がするのです。
自分の半分にも満たない、短い時間で生涯を終えた少年がいたことを。
どこの誰とも知らない人間にに足を奪われ、恐怖と悲しみに暮れた夫婦が、今でも義足と共に力強く行きていることを。
そんな日常では忘れがちな、平和のありがたさ、テロの恐怖、人の強さを感じられた作品でした。
是非、劇場で鑑賞することを勧めます。
予想を裏切る面白さ
ドキュメンタリーかつサスペンスかつ…
圧巻。事実に基づいたドキュメンタリー映画でありながら、ドキドキするサスペンス要素もあり、映画が持つメッセージも強い。泣けるシーンまである。
特に警察と犯人との銃撃シーンは、銃と爆弾でやり合う迫力がとにかくスゴイ。演出が多少入っているとしても、これが事実だということが本当に驚かされる。
もちろんボストンマラソン事件の事は知っていたけど、この映画から知る、日本には伝わってこない情報にも驚かされる。街を封鎖してまで捜査に当たった事、メジャーの試合で捜査関係者の表彰があった事などなど。
やはり実際の当事者達が登場したけど、彼らの語るメッセージがとても強い。色んな映画があるけど、事実に基づくドキュメンタリー映画が持てるメッセージ性を強く表現出来ていると思う。
最後に一つだけこの映画で気になったのは、犯人の動機。アメリカ人が作る映画なので、アメリカ正義になるのはしょうがない。ただ日本人として鑑賞するには、爆撃を起こすに至った犯人の心理描写がもっとあった方が、奥深さが出せていたと思う。
主役までも欲張る、"バーグ師匠"の3作目。
マーク・ウォールバーグ × ピーター・バーグ監督のコンビで、今年2作品目というスピードで公開されたのが、本作である。記憶に新しい、2013年のボストンマラソン爆弾テロ事件を描く。タイトルは、毎年ボストンマラソンが行われる日、"愛国者の日"から取っている。
正確に再現した現場セットでの撮影、それを実際のニュース映像を挟み込む編集で、まるでドキュメンタリーを観ているかのようだ。唯一、マーク・ウォールバーグ演じる主人公トミー・サンダースだけは架空の刑事である。テロ事件の発生から、被害者のようす、捜査関係者の動きなどの記録をもとにして、サンダース刑事を中心とした俯瞰視点で全体をまとめているところが秀逸だ。整然と時系列に進んでいく。
とくに亡くなった方はもとより、四肢の部分欠損を負った被害者の精神的な衝撃と、後日談までが紹介されていたのが印象的だ。テロ犯罪の不条理をひしひしと感じさせる。
映画化までのスピードも速いが、事件自体の解決も102時間だったというから、いかに事態が迅速に進んだかが分かる。映画としてのテンポも、たたみ掛けるように展開する。とても完成度の高い作品だ。
ところで、マーク・ウォールバーグ × ピーター・バーグ監督のコンビは、"事故・事件フェチ"じゃないだろうか。この"バーグ師匠"(笑)、不謹慎かもしれないが、ほんとに事件の実録大好きである。
つい4月にも「バーニング・オーシャン」(原題:Deepwater Horizon/2016)が公開されたばかり。2010年のメキシコ湾で起きた海底油田、"ディープウォーター・ホライゾン"の爆発事故をリアルに再現した。その徹底したリアリティは、火災モノのマイルストーンとなる名作「バックドラフト」(1991)や「タワーリング・インフェルノ」(1975)にも匹敵する、新たな火災描写を見せてくれた。それだけにアカデミー賞でも部門ノミネートされている。
また「ローン・サバイバー」(原題:Lone Survivor/2014)では、米海軍特殊部隊ネイビーシールズ創設以来最大の惨事と言われた"レッド・ウィング作戦"を題材にしていた。こちらもアカデミー賞にノミネートされた。
大昔なら、この手のハリウッド大作は大ヒットしていた。しかし、"バーグ×バーグ"作品の国内興収は、いずれもパッとしていない。
事件が日本人にとって、"他人事"であることはあるが、なにより実録好きのマーク・ウォールバーグが裏方で我慢できず、主演をやりたがるからかもしれない。というのも、同じ実録派のクリント・イーストウッド作品は、主役を含むキャスティングを最適化して成功させている。
どうしてもマーク・ウォールバーグは、クマのぬいぐるみとつるんでいるか(「テッド」)、変身ロボットとたわむれているか(「トランスフォーマー」)、大人げないイメージが拭えなかったりする。
でも、それはそれで、いい映画だと思う。
(2017/6/10 /TOHOシネマズ日本橋/シネスコ/松崎広幸)。
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