「第1部 7人のルーザークラブ篇」IT イット “それ”が見えたら、終わり。 りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
第1部 7人のルーザークラブ篇
1988年の米国の田舎町デリー。
町では子供が行方不明になるという事件が相次いでいた。
そんな土砂降りのある日、吃音で内気な少年ビルの弟ジョージーも黄色いレインコートを着たまま、姿を消してしまった。
排水溝口に血痕を残して・・・
そして、ビルの仲間たちも次第に、超常的な恐怖体験をするようになっていた・・・
というところから始まる物語で、その後、ビルは、ベバリーという女の子ひとりを含むいじめられっ子仲間6人と、未知の恐怖に立ち向かっていく・・・と展開していきます。
スティーヴン・キング原作の映画化作品では『スタンド・バイ・ミー』に近い雰囲気で、恐怖描写はメリハリが効いていて、すこぶる怖い。
特に怖いのが、ピエロ姿のペニーワイズ。
1990年のテレビムーヴィ版ではティム・カリーが演じていたが、その時はそれほど怖い雰囲気ではなかった。
中年に差し掛かったティム・カリーが、白塗りの顔の下にどことなく疲れた感じを持っていたからだろうか。
それに対して今回は、ビル・スカルスガルト。
25~6歳ぐらいと若く、生気溢れるコワさとでもいうのか、あちら側でビンビンにやってまっせ的で、ホントこわい。
自称ルーザークラブ(負け犬クラブ)の7人の子どもたちもキャラクターがはっきりしていて、紅一点ベバリー役のソフィア・リリスは大きくなったらエイミー・アダムスになりそうな感じ。
彼女をはさんで三角関係になるビルと太っちょ君もいい感じ。
メガネくんは、『スタンド・バイ・ミー』のコリー・ハイムか、『ザ・フライ』のジェフ・ゴールドブラムといったところか。
なお、物語は原作の1958年から1988年に移行されているが、第2部の「中年篇」を現代の設定にすることからだろう。