「また会う日までさようなら」新感染 ファイナル・エクスプレス エミさんさんの映画レビュー(感想・評価)
また会う日までさようなら
100億ウォンの価値!!韓国発のバンデミックゾンビ映画。
KTX同様、ストーリーもアクションも最高の疾走感。ソウル発、釜山行きの高速鉄道KTXを舞台に展開されていく騒動や人々が織りなす人情味は、飽きさせることなく2時間の旅を演出してくれていました。
街中で続々と感染者が増殖していく中で、疾走するKTXだけが異空間な感じで、北から南へどんどん舞台が移るにつれて、スケールも大きくなっていくので、終息があるのかスクリーンにクギづけで、ハラハラドキドキ興奮しっ放しでした。
極限状態になった時に浮き彫りになっていく人間心理の描写が特に面白かったでした。自分の保身を優先する者、人を助けようとする者と顕著になっていく中で、自分は老姉妹に感情移入しました。姉妹で両極端な性格であったり、逃げた時に乗った車両が前後に分かれたことで、それぞれの運命も分かれてしまったのには、描写がうますぎて「やられた!」と思わず興奮。先に感染者になってしまった姉を隣車両のドア越しから、まざまざと眺め見た妹が憂いの表情で「いっつも人の事ばっかりで。損して。最後がこんなんじゃ、あんまりな人生じゃない…。」みたいな台詞を泣きながら吐いた時には、自分も思わずウルっときてしまいました。
自分優先もダメ。他人優先もダメ。じゃあ、こういった極限状態で取れるベターな行動ってなんだろう?って、見終わった後もずっと考えてしまいました。。
字幕、吹替どちらもそれぞれに良さがあって素晴らしかったでした。
ただ、ゾンビ映画大好物者としては、1つだけ不満が。事の発端をニュース映像や会話の中での説明で終わらせるのではなくて、バイオ工業団地で起こった突然変異のリアルシーンを回想で織り込んでくれると、より臨場感があって、なお良かったのになぁ〜と思いました