ジェーン・ドウの解剖のレビュー・感想・評価
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ユルい怖さがジワリジワリ
ホラーシーンはかなりユルめなので、比較的楽しく見られる。親子共々常に冷静なため、観てるこっちも意外と冷静な目でいられる。そんな雰囲気なので、ホラーを観てるって感じがあまりしないな。
かなり小さな限定空間の中で話が進むので、同じ場所を行ったり来たり。無理やり移動の口実作っているけど、なんだかなぁ。鏡も最初からここポイントって意味ありげに見せまくって、更に何度も擦るからちょっと飽きてきちゃうなぁ。
解剖シーンが一番、ヒャーってなる。
低予算にしては・・
ミステリ的要素もあり、ほどよく怖い作品
ホラー映画を苦手とする私でも楽しめました。
4人の死者が出た不可解な殺人事件。現場の地下に残された傷の無い身元不明女性の死体(ジェーン・ドゥ)の死因究明する解剖医の父子の話です。
解剖が進むにつれて起こり始める怪奇現象。倒木と停電の影響で脱出不可能になった地下室で、2人は怪奇現象にどう立ち向かうのか。果たしてジェーン・ドゥの正体とは。
というのが本作のストーリーです。
全編通して「じわじわした怖さ」が続き、「めちゃくちゃ怖い」って感じではないです。洋画ホラーにありがちなびっくり系のシーンも少なくて、ホラー苦手な私でも楽しんで観られました。
映画冒頭にあった不可解な殺人事件の真相がラストの展開で明かされるのはまるでミステリー作品を観ているかのよう。説得力のあるラストでした。
キョーフ!
幾万幾千のホラーの上に
ネオ・ホラーの佳作。
部分的に見ればあまり目新しいところはないのだけれど、これまでのホラー映画にあったさまざまな「怖い」がスタイリッシュにまとめてられていて、全体を見渡すと「新しいホラー」になっている。
中盤までの長々しく、生々しい人体解体は、ある意味「スプラッター」。正直言ってめちゃめちゃグロい。が、あくまで解剖として見ているのでそれほど怖くはない。死体役の女優さんがとてもきれいなのも、気持ち悪くなりすぎないポイント。
脇を固める3体の死体が、ヒタヒタと襲い来るシーンは「モンスター」映画の怖さだ。なかなか正体を表さなかったり、来ると思いきや来なかったり、そこには「Jホラー」的な不気味さもある。なんとなく湿っぽい地下の解剖室(廊下の曲がり角には反射鏡!)という状況設定も、いい味を出している。
真相から結末までもっていくのは「オカルト」趣味な怖さ。キリスト教文化圏の人々にとって、悪魔や魔女は問答無用で怖い存在なのだろう。ホラーの見本市みたいなこの映画で、トリをつとめるに十分な怖さだ。
こうした構成の妙を支えるのは、特殊メイクや舞台美術、音楽といった細部の光り。特に、怪奇現象の前触れとして繰り返し流れるあの音楽がいい。個人的に、良いホラーにはこの「繰り返し流れる音楽」が欠かせないと思う。こういう小道具が効いているのも、この映画の憎いところ。
とはいえ、いまいちなポイントもいくつかあって、オカルトな状況を早々に理解して受け入れる登場人物とか、意外性のまったくない真相とか…、中盤以降はつっかかるところが多かった。ジェーン・ドゥは何者か?という本当のところはよくわからないが、「なんでこんなことが起きるのか」くらいまでは明かされるので、それ以上の興味(たとえば、彼女の本名やどういう人生を送ってきたか、どんな状況でなにをされたかというようなこと)を持てないうえに、彼女の不気味さも半減するという残念な結果になっている。
しかし、こうしたこともこの映画にとってみれば些細なことのように思える。それだけ出来がいい。後続の類似作品は生まれなそう(生まれたところでこの映画の二番煎じにすぎないのは目に見えている)なので、「ホラーの新境地を切り拓いた」とは言い難いが、これまでに登場した幾万幾千のホラーを見事に受け止め、華麗にかわす、作り手たちのクレバーさには心底脱帽する。
は?え?おいおい...
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自宅にて鑑賞。グロい描写タップリで観る者を選ぶ。以前にも『バタリアン('85)』等で登場していたが、本作では検視官が前面に立つ風変わりな設定で、舞台もほぼ遺体安置所のみとなっている。外界との折衝は古びたトランジスタラジオのみと云うのも巧い。ただ全体に説明不足な感は否めず、ストーリーも中途半端な印象で、作り手自身、物語が見えてないのではないか。カットの切り替えしが多用されており、判り辛いシーンもあった。怖がらせ方も淡白で、単調に思えた。ユニークな設定が活かしきれておらず、どうにも歯痒い惜しい一本。60/100点。
・不気味で不快感が伴う世界観が画面から伝わってきた。もっぱら解剖シーンの描写だけで云うと邦画の『らせん('98)』を思わせ、『ソウ3('06)』、『ソウ4('07)』程には迫っていない。
・登場人物が至って少なく、舞台も限られてはいるが、もう少し膨らませられる様にも思えるので、もうあと一工夫が欲しかった。M.マケルハットンの“バーク保安官”や、或いは現場検証、運搬に関った人物等、他の関係者には害が及ばないのも物足りなさが附き纏う原因の一つで、結局彼女が誰をどうしたかったのか判らない。
・そもそも"Jane Doe"とは、アイデンティティが不明な女性の仮称で"Jane Roe"とも呼ばれる。男性の場合は、『セブン('95)』でも使われた"John Doe"亦は"John Roe"、"Richard Roe"であり、子供には"Johnny Doe"、或いは"Janie Doe"が用いられる。複数の場合は"John Does"、"Jane Does"となり、映画界では『ジョンQ -最後の決断-('02)』でタイトルロールにもなった"John Q. Public"や架空の監督"Alan Smithee"等が挙げられる。差し詰め我国で云う処の、名無しの権兵衛や臥竜、烏有先生、名の知れぬ者、アノニム等がこれに当たる。
・少ない出番乍ら、“エマ”のO.ラヴィボンドがキュートに映っていた。核となるO.ケリー演じる“ジェーン・ドウ”だが、突然起き上がったり、喋り出したりと云ったよくある展開が無く、終始、何等かの自発的、或いは能動的な動きを一切排除し、瞬きすらさせなかったのが佳かった。胸の切開後、口を閉じられてからの表情がより人形っぽく見え、不気味だった。
・“トミー・ティルデン”のB.コックスは流石の存在感とナチュラルな演技を披露したが、この役は当初予定されていたM.シーンがスケジュールが合わず、B.コックスとなった。ラストのスタッフロールで"the filmmakers wish to thank"欄の最下段最終行には、監督の前作『トロール・ハンター('10)』からと思われる"Troll"がクレジットされている。
・鑑賞日:2017年12月15日(金)
もう一捻り
オープニングから中盤までの作り込みは凄かったのですが、霊的な現象が現れだしてからB級ホラーのような演出が出るわ出るわで結局こーなるのか、と落胆してしまいました。逃げ惑うシーンなんてスモーク炊きすぎて何がどうなってるのかさっぱりわからないし…聖書オチ(外国人は好きだねぇ)もちょっと強引感があったので、何かもう一捻りあればなぁと思いました。
ジャパニーズホラーに似たような怖さ
なかなか怖かった
美しい女性の解剖に品すらも感じる
結構怖い
見せ方が良かった
ループは止まらない
前から観たいなーって思いつつ、そのままになっていた作品を、やっと観ました。
どうせ、大して面白くないんだろうな…
って思っていましたが、シッカリと作り込まれていて サスペンス色の強いホラー作品として面白かったです。
三代続く監察医の父と息子の元へ、一家惨殺の現場検証で 地下から発見された若い女性の遺体が運ばれて来る。
手慣れた様子で解剖していく…。
先走る息子をたしなめながら冷静に原因を探る父。
しかし、解剖を進めていくと 不可解な事実が見つかり始め……
冒頭のシーンでの謎がきちんと解け、ジェーン・ドウにまつわる 終わりなき(多分w)殺戮を思わせるエンドも良かった。
解剖室に保管されている遺体や、その遺体に取り付けられている鈴の演出も良かったですね。
2つの気持ち悪さ
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