「初老の男と高校生の対比」いぬやしき つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
初老の男と高校生の対比
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同じ佐藤信介監督の「BLEACH」がイマイチだったので不安に思っていたが期待以上に面白かった。
まだ作品数が多くないので断言できないが佐藤監督が脚本も担当する場合はダメになるのかもしれないなと考える。
本作は監督だけなので能力を発揮できたのかなと。
何者かによって人間ではない何かに変えられてしまった二人の男、犬屋敷と獅子神。その力を使って自分の心の穴を埋めていくのだが、犬屋敷は癒しの方向へ、獅子神は破壊の方向へと、元々は似たような心の穴を抱えた二人の方向性が全く逆なのが面白い。
そして、獅子神は更に深く闇を抱えていき、自身の力に呑み込まれる形で悪役に落ちていく。
二人の体の機能はとんでもなく高性能なのだけれど、マニュアルがあるわけでもないので使い方や機能について手探りだ。
スイッチで起動することもあるが基本的には頭で考えて動かすことになると思うのね。
だから柔軟な思考とイマジネーションを持った高校生の獅子神は次々に機能を使いこなしていき、犬屋敷は人に教わったり、獅子神をみたり、または偶然に、何とか一部機能を使えるだけという対比もまた面白い。
ストーリーを作るのはキャラクターの心。それを上手く対比させて紡いだのが面白かった理由だろうと思う。
CGや演出も良かったので高次元でまとまったハイスピードSFアクションの良作になった。
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