「力は絶望にも救いにもなる」いぬやしき 地を這うスパゲッティモンスターさんの映画レビュー(感想・評価)
力は絶望にも救いにもなる
いぬやしきの根底に流れるテーマは二つあると思う。それは以下の二つだ。
1. 力は使うものによって絶望にも救いにもなる
2. 人間性とは何か
力(能力)とはただ存在するだけであり、それがもたらす結果の責任は使用者にある。ということなんだろう。この物語はそれを極端な例を用いて表していると感じた。
また、人間であることとはどういうことなのか。犬屋敷は人を救うこと。誰かのためになるということに人間性を見出し、獅子神は命を奪うことで、自分は人間ではないということを見出した。一見獅子神の行っていることは非人道的のようであるが、行動に対する動機は極めて人間臭い。
結局2人とも人間性を失っていなかったというのがこの物語の結末なのだろう。
自分はできれば誰かを救うことが人間であるということなのだと信じ続けていきたい。
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