「とても残念な作品」いぬやしき tomyさんの映画レビュー(感想・評価)
とても残念な作品
久々に予告編に心躍り、メイキングも見て、公開初日に見に行った率直な感想。
総合的にダメダメ
評価点
・CGをCGと思わせない映像(特に新宿上空は最高)
・1カット1カット、作り込みをされているのがわかる
・役者さんの演技は一人も大根はいない
ここまで全てにおいてパーフェクトなのですが、映画単品でみると駄作でした。
ここからネタバレ
・予告編だけ見れば、それが全ての旨味を濃縮しているので満足できる
・何故、獅子神が人を殺す道に進んでしまったのかはよく描かれている。
✧全てにおいて整合性(リアリティ)が取れていない。
※おそらく脚本ので失敗している
☓警察官は特殊部隊であっても、そんなに簡単に発砲しません
特に、平和な日本という風土で、民間人を巻き込むような銃の乱射はありえない。
☓「バン」と言えば人を殺せるが、人参全員殺すのに何回「バン」を言う気だったのだろう
※犬屋敷も獅子神も戦術兵器レベルで戦略兵器ではない
☓家族を守る・家を守ると心から家族に言っていて、会社に行っていない駄目お父さん(土下座までして定年まで働かせてくれといったのは何だったのか?)
☓獅子神くん、その能力に気づき、ほぼ完全に使いこなせていますが、どこで身につけたの??(犬屋敷との描写との対象を見ればそう感じる)
映画とは虚構です。でもいい映画であれば、観客はその「ウソ」を優しく見逃します。この作品はウソだらけで¥整合性が取れてなさすぎて悲しかった。これだけ丁寧に作っているのに。ちょっと作り方を変えれば今年度最高の邦画に成れたかもしれない。最高の材料と下準備をしているのに、調理が下手くそだった、としか言えません。
最後に、映画館で最後のスタッフロールをきちんと見るのは、背作者たちに対する礼儀だと考えています。
良い作品であれば有るほど、鑑賞者は静かに余韻を楽しみながらスタッフロールを見て、最高の作品に対しては自然と拍手がおこったり、感嘆の声が上がったりします。
私はこの作品を劇場の一番良い位置を確保して鑑賞しました。
その列が満席っだたのは、期待感の現れだと推測します。
そこの列の鑑賞者は、スッタフロールが流れ出すと最後まで見ずに席を立つ人が多かった事!! 実は私も劇場の外に早く出たかったが、自分ルールの「礼儀」として『我慢して』最後まで見続けました。我慢したくなるほど見た余韻がなかったのは本当に残念。
木梨憲武も佐藤健も最高の演技してたのに、本当に残念でならない。