羊と鋼の森のレビュー・感想・評価
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静謐な作品
ピアノの調律に真摯に向き合う青年のストーリー。
舞台は北海道のとある町、というところだろうか。落ち着いた町と冬の雪が美しいピアノの音を際立たせていた。
一癖あるキャラクターばかりだが役者も良かった。山﨑賢人も真面目で不器用ながらも情熱を隠し持った主人公を良く演じていた。(山﨑賢人はやはりこういう変化球の役がよく似合う。所謂好青年を演じるとどうしても軽薄な印象がある。)上白石姉妹も良かった。妹の萌歌は久しぶりに見たな。(デビュー当時は妹の方が注目されていたように思うが。)
ただ、ピアノの調律って活字なら機微が伝わっても、映画化するには繊細すぎる世界だと思う。主人公が雪の中で転びまくる演出もちょっと。。。雪があれだけ積もっている中で慌てて走ればどうしたって転ぶのは分かるが、雪国生まれの主人公がそんな危険なことするわけがない。慌てたことを強調する演出にしてもあの回数はしつこくて興醒めだった。
よい出来でした
「森の映像」と「音」を視聴覚的につないで印象づけた映画作りの勝利だと思う。
原作を読んでいる際に、読者が頭の中で想像している心象風景を外に出した感じ。
森の明るさや色合いなどは読者それぞれだろうが、自分には割とあっていた。
原作のベースを貫く「落ち着き」。そしてそれを背景に、ちょうどピアノのハンマーが弦を叩くように起きるひとつひとつのエピソード、という対比も上手くいっていた。
さらに、そのエピソードを通して、調律師あるいはピアニストという職業への決意が、静かにかつしっかりと伝わってくる。「私は、ほんとうにこの職業が好きだ」という自覚。それは、腕を上げていく各段階で湧き上がるものだという点もまた、しっかり伝わってきた。
初めて挫折を経験した主人公に板鳥がかけた言葉「きっとここから始まるんですよ」は、観ているこちらの心に染み渡る。いいシーンだった。
一方で、それがほんとうに始まりに過ぎなかったことを示すエンディング。調律師のように "道" を進んでいく者たちは、いつでも次ステップのスタートラインに立っているんだなあ、と気づかされた。いや、俺たちもみな、実は同じなのかもしれない。みんな、いつでも、次のステップを歩き始めているのかもな。
山崎賢人はじめ鈴木亮平、三浦友和と、みな映画の基調になっている落ち着きを上手く演技していた。そして上白石萌音の美人でない点が、また絶妙にはまっていた。いい配役だったと思う。
不思議な爽快感と共に映画館を後にすることができた。
追伸
鈴木亮平のドラマーシーンは長くないけれどカッコいい。ファンの方は必見!
配役がまさにビンゴ!
小説が大好きだったので、映像化はどうかなあと思ってました。
杞憂でした。
弱気で自信のない新人・外村が、先輩から教わり調律の数をこなしていきながら。お客さんや同僚などいろんな人と交わっていくことで、自信をつけていく様を、山崎君が見事に演じ分けていました。
というか途中から保護者のように、「焦るな、コツコツだよ」と客席から声援を送ってました。
そして憧れの調律師・板鳥役の三浦友和さん、先輩調律師・柳役の鈴木亮平さんが、実によかった。静かだけどしっかり後輩を見守る姿。そういう役割の人がいるからこそ、新人も成長していけるのです。
外村のその時々の心の様を、森の風景で示しているのが印象的。ピアノの話なのに、音がない世界。余計際立ちます。
原作にあった私が大切にしていたセリフが、丁寧に使われていてホロリ。感謝。
映画館を出た後、外が青空。あ、これって!と、自分と作品を重ねていました。
原作読んでいてもいなくても、満足できる内容だと思います。
温度感が素晴らしかった
監督が原作の温度感をとても大事にしているのがわかる。会話の間とかピアノの響き、ピアノに人が触れる音、ハンマーが弦を叩く音、そういう細かい音の1つ1つまで大切にされていて、なんだか観ていて嬉しくなった。観に行けて本当によかった。
板鳥さんがとても板鳥さんだったし、柳さんの鈴木亮平もすごくかっこよくて頼れる兄貴で(ドラムのシーンかっこよすぎてそこだけ繰り返し見たいくらい)、秋野さんは光石さんのおかげで原作ほど嫌味ったらしくないというか嫌味の奥の優しさがにじみ出ていて好きです(笑)
山﨑賢人は今作が1番はまり役だったのではないだろうか。一生懸命で真っ直ぐでもがいている姿が、とてもはまっていた。山﨑賢人が外村で本当によかった。
上白石姉妹もとても素晴らしかった!原作通りの姉妹の温度差が可愛らしくて愛おしかった。ピアノの違いも!
本当に素晴らしかったです。
映像が美しく静かな印象の映画
静かに観る
キャスティングが完璧
素晴らしい。一番かもしれない。音響演出すべて。
素敵な作品です
ゆっくり、こつこつ
2回鑑賞しました。原作は読んでいません。
1回目は、美しい雪景色、自然の森、ピアノの音や曲がとても強く残りました。で、ちょっともったいないと思い、2回目。やはり、目線が変わりました。調律師という馴染みのない仕事がとても丁寧に描かれていて、この仕事を選んだ外村の成長して行く姿を見る事が出来ました。ちょっと退屈になる様なゆっくりとした映像も外村と同じペースなのかなと思って観ていました。先輩調律師の柳とのやり取りもクスッと笑えます。失敗や挫折をし瞳に光が無くなる表現は、胸が詰まりました。
主演の山﨑さんが、演じる事に悩んでた時期だと言っていました。きっと外村と重なる部分があったのでしょう。高校生の何となく過ごしていた頃の外村と、目標を決めた時の外村の表情は全く違いました。山﨑さんにとって、この作品が俳優をやっていく上で、後押ししてくれるものであれば良いと思います。
最後に流れるピアノは、本当にこの作品を表す素晴らしい曲でした。
美しい映画でした。
つまらない。。。
素敵でした!
めちゃくちゃ地味だなおい。笑 これ実写化する意味あったのか…?美し...
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