夜は短し歩けよ乙女のレビュー・感想・評価
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学生らしい詭弁に満ちた映画
作中では"詭弁"というワードが重要な扱いをうけています。言ってしまえば、大学時代に多くの人が経験する若さゆえのエネルギーの持て余しやそのエネルギーの使い方の模索などを作中では詭弁という言葉に置き換えているように思います。つまり、バカな自分の正当化。これが本作のテーマであるように思います。 主人公たちも詭弁踊りという阿呆踊りに興じたり、酒に溺れたり、恋に溺れたりとまぁ、大学生らしく無駄にエネルギーを使います。物語の佳境に入っても、ずっとエネルギー垂れ流しです。これは褒め言葉として捉えて頂きたいのですが、湯浅監督の演出と中村佑介さんのアートワークの両方が相まって、偏差値の高い学生でサブカル好きという鼻持ちならない奴らが大鍋でグツグツ煮込まている感じがでていると感じました。そして、そういった大学の一時、つまり人生においては殆ど一夜の出来事を肯定的にとらえるのか、詭弁ばかりの馬鹿大学生と見えてしまうかで、本作の評価が別れるのだと思います。 しかし、恋愛において詭弁を弄すると上手く行かない気がするのですが、主人公たちの恋物語は詭弁ではない社会に戻ってこれたのだろうか。
森見登美彦さんの本を読んでいなくても楽しめるとは思いますが、未読の...
森見登美彦さんの本を読んでいなくても楽しめるとは思いますが、未読の方には、ぜひ原作を手に取ってみて頂きたいです。 カップルで見に行くのもお薦めですね。あ、もちろん一人でも、男同士でも大丈夫ですよ。
この一点が引っかかって、、、
僕の大好きな京都木屋町から先斗町が舞台になっているのに、 なんで!?誰一人!? 京都言葉を使わない?!?!?! 忠実ではないが街の雰囲気は出せているのに そこに暮らしている人が京都の人間じゃないんだ!!! ほとんどファンタジーのような話だからとも思うが、実在の商品や書籍が実名で出てくるという現実と地続きの世界観からいうと、 作者の“手抜き”もしくは“力不足”と感じずにはいられない。 だったら架空の街でいいじゃない。 というのが僕のガッカリポイント。 あとは概ねよし!!!
愛とはつまり滑稽
突っ込みの無い喜劇である。ここで「笑ってくれ」のシーンで「何でやねん!」と突っ込みを入れてこそ笑いが成立するのにそれが無い。 突っ込みどころはパンツを穿いていない先輩を乙女がぶっ飛ばすくらいしかない。だからヘタをすると「ツマラナイ」となりそうだが、不思議な魅力がある。描かれているのは「愛(縁)」だからかもしれない。「仲間内の愛情」「物への愛情」「人への愛情」そしてそれに対する「孤独」も描かれる。 通常ならそれにロマンティクかミステリアスな味をつけるのだが、この映画にはそれが無い。そしてコメディの味付けも無い。まるでドレッシングをしないサラダを差し出されたようなものだ。 そこから見えてくるのは「愛って何?」という問いだ。映画の答えは「愛って滑稽。だから素晴らしい!」 これにノレるかどうかでラストの「落ち」ではない、「落しどころ」にニヤリとできるかもしれない。
万人受けしない世界観
予告の時点で変わった世界観のアニメということは分かっていたのだが、ここまでとは思っていなかったw 主人公とヒロインの恋愛映画だと思っていたが、実際は「ひとりじゃない。みんな繋がっているんだ。」というメッセージ性が強い映画だった。どちらかというと主人公の恋愛はオマケっぽかったw 映画は終始賑やかで、終始なんでもあり感が漂っていたwジブリアニメのファンタジー感とは違ってなかなか僕の感性には合わなかった。 全体的に勢いで押し切っていてテンポがよかったが、これがダラダラしたテンポだったらとてもじゃないが我慢できなかっただろう。 最近のアニメは脇を有名な声優で固めてメインを有名な俳優などにやらせる傾向にある。アニメはプロの声優に任せてはどうだろうwやはり声優に比べると劣るんだよな〜
小説の方が好き
四畳半神話体系のハイスピードかつ知的な語りを期待して観に行ってしまったので少しガッカリしてしまいました。 原作の改変については全然アリだと思いますが、予備知識ゼロの人はついていけるのかな?と不安に思う場面は何回かありました。
なかなか不思議な空間でしたが…
度々くる「クスッ」と笑うシーンがあって好きでした。四畳半神話大系もこの機会に見てみたいですね。 あと「聖☆お兄さん」でも思いましたが星野源は上手いか下手か相変わらずわからないです。 なのに違和感がないのが凄いなぁと…
京都に住んで出会ったアニメ
原作は知らず、数年前に見た四畳半もうろ覚え状態で見に行きました。なので、結構楽しめました。 森見登美彦×湯浅監督の世界観や なつかしいキャラクター達など、、、乙女はあんなにお酒強い子だったんですね。 中村佑介さんのデザインをCDジャケ写に愛用しているアジカンが主題歌というつながりもおもしろいなと思いました。 最後の方の先輩が性欲モンスターみたいになってしまったのは本当に残念です。 先輩はうぶでピュアで真剣に一途なはずだから。 それにしても何故映画にしたのでしょうか。 ふらっと見た一般客がこのわけわからない話を理解するのは難しいと思います。 無理に一夜にまとめずとも、じっくりじっくりテレビアニメ一期分でやってもよかったと思います。私も四畳半を最初見たときはわけわからず徐々に面白いと思うようになったので(笑)
悪夢
友人が見たら酒が飲みたくなったと言うので、つまりはいい作品なのだろうと、予告で公開されていたプリンセスダルマの姿に一抹の不安を抱きながら観に行きました。 結婚式の宴会から軽快に物語が進むのでなるほど、これはいいなと思いつつも、おい、パンツ総番長が友人なのか!しかし、なぜ樋口は飛ばない!結末はどうするつもりか!詭弁踊りは羽海野チカ先生を参照して欲しかった…と話が進むにつれて不安はますます大きくなって行きます。 そして、乙女が先輩にお友達パンチをかました時、思いました。 最悪だ…!!と。 でしゃばるなよ小津!でしゃばるなよ炬燵!ギャグとしてのミュージカルなのにつまらんぞ!象の尻を返せ!樋口式飛行術を返せ!ジュンパイロよ!なぜそこに! 1時間半に物語を収めるにはある程度の原作との違いは仕方がないけれども、これでは全くの別物ではないか!!と叫びたくなるほどの原作レイプ加減でした。 もう悪夢。1時間半の純粋な悪夢。 悪夢は酒を飲んで忘れるに限るとビールを飲みながらフラフラと家に帰りました。 いいところをあげるとするならロバート秋山が声優上手。全然わかんなかった。 私は外堀を埋め立て、小高い丘まで積み上げ、そこに小屋を建てて本丸を見下ろす先輩を観たかった…。
映画化ってこれくらいしても良い
近年、原作忠実、正確描写が善とされる風潮があるが、アニメーション表現の限界に挑戦した鬼才湯浅監督らしい作品。とにかくドラッギー。 そもそも原作は文体を楽しむ作品であったが、そこは台詞として取り込みつつのあの映像であるから情報過多となっていた。また原作の4部構成をおもいきって一晩にすることで一本の映画としてなんとか成立させていた。 監督の次回作のキャラをカメオ出演させたことも森見登美彦と似た遊び心があり世界地続きであると思わせてくれた。 兎に角、湯浅監督の世界観に合うか合わないかで賛否別れるだろう。 出演キャラ等も「一見さんお断り」感でていたが、京都が舞台なのでそれもご愛嬌。
視覚と感覚が胸焼け
原作は読んだこと無いけどアニメ『四畳半神話大系』は好きだったので鑑賞。 くどい……。 あの不条理な雰囲気やイラストは好きだけど『四畳半神話大系』は30分だから丁度良かったのね。 絵面の一枚一枚はキレイで好きだけどずっとハイテンションが続くとそれは山が無いのと同じで途中で飽きた。 大トロは一貫だから美味しいと感じ、もっと食べたいと思うのだ。 内容は一晩に目まぐるしく事件が起き過ぎて「なんで?どうして?」と着いていけなかった。 でも途中から「これは追ってるようで追いかけられてる世間慣れしてない先輩と乙女版『不思議の国のアリス』なのね」と理解しようとするのを止めたら逆にスッと入ってきた。 しかしアート系とでも言うのか、これは好みが別れるのも納得。 原作を読んだらまた見たいけど2時間ひたすら溶かしバターを飲み続けるような濃い内容は原作を読んでいても辛いかもなぁ……。
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