「独特な誇張表現の面白さ」夜は短し歩けよ乙女 edamondoさんの映画レビュー(感想・評価)
独特な誇張表現の面白さ
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原作は未読です。
まず、とても面白かったです。軽快にストーリーが進みますが、1つのシーンにおける情報量が多く物足りなさを感じることなく最後まで視聴できました。
特に古本市の1幕では有名著書に関する膨大な情報量が押し寄せ、再度視聴したくなるような面白さでした。
また映画開始直後、物語の舞台や人物相関などがわからない状態にも関わらずスルスルと話の内容が理解できる構成になっており、すぐに物語に集中できました。
映像表現においては、酒を飲むと喉が膨れ上がる、強風の際の服が壮大にはためくなど、1アクション毎の動きの誇張表現が印象的でした。ただ、その動きが不自然と思わず、普通のアクションと同じように解釈することができて不思議な感覚でした。
あと個人的に好印象なのが最後にハッピーエンドでしっかり終わっていることでしょうか。この手のヒロインだと最後は主人公を振って我が道を進むことが多く、主人公は過去を捨て去るように未来を歩むような最後になる印象があります。最後に双方が聞きたいことがあるんだと思うシーンがとても良かったと思います。
最後に少し残念だったのが演劇でのミュージカルの1幕です。演出上仕方ないことなのですがセリフが聞き取りづらく会話がわからなくなってしまうところがあって流れを追うのに少しだけ苦労しました。
恐らく、原作を読んだり、四畳半神話体系を見たりしているともっと面白いことに気づけるのではないかと思いました。
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