「小説で彼女の想いを断ち切る」ノクターナル・アニマルズ しろくろぱんださんの映画レビュー(感想・評価)
小説で彼女の想いを断ち切る
元カレの小説が
贈られて来るところから
…始まる
小説の登場人物は筆者の元カレと
贈られた彼女と娘の三人が出てくる……が
小説が現実に起きたかの様な展開で
読むという感じではなくて
ほぼ小説の世界を映像で見せられているので
元カレのとてつもない悲しみや苦しみが
計り知れないほど伝わってくる
小説の世界にグイグイ惹き込まれていく
彼女も読んでいる途中で涙を流す場面も…
最後は元カレが自殺をはかって
死んでしまう…設定だが
元カレの彼女を好きだった十九年間の想いと
苦しんできた想いを小説を書くことによって
終わりにしたかった…だと思った
…小説を書き終えた時点で
彼女の想いを断ち切ることが出来た
何時まで経っても元カレが来ないレストランで
ドレスアップして
元カレを待っている彼女の姿が印象的です
お互い愛しているのに傷つけあうふたりは
一緒になることは無理なのかも知れません
今晩は。
トム・フォードのスーツを粋に着こなしているNOBUです。
(もちろん、冗談ですよ・・。)
今作は、個人的に凄く好きでして・・。
冒頭のぶよぶよに太った女性達の踊りから始まり、”何だ、何だ!”と思っていたら、夢か幻かの幻想的なストーリー展開。
そして、今でも覚えている赤いソファーに横たえられた母娘の背面死体のシーン。不謹慎なのを承知で、凄く綺麗だなと思ってしまいました。
劇中で映される様々なアート作品が、殆どトム・フォードの私物であると知った時の衝撃。
今作後に観た「シングルマン」の凄さとともに、グレイグボンドの007ファッションを任されていたという事実。
”天は二物を与える”と言う事を知った作品でしたね。では、又。
超、負けず嫌いのNOBUが”負けた・・”と思った作品でした。