ターシャ・テューダー 静かな水の物語のレビュー・感想・評価
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おばあちゃんと家、庭がそのまま絵本の世界
不勉強ゆえターシャ・テューダーのことは映画を観るまで知らなかったが、序盤で彼女の絵本が紹介され、そのあとで色鮮やかな庭の花々に囲まれた姿を見ると、思わず「絵本みたい!」。でもよく考えると、同じに見えるのは当然。ターシャは動物と植物に囲まれた古き良き農家の暮らしに憧れ、その世界を絵本に描いた。成功して稼いだお金でバーモントの山奥に土地を買い、息子に小屋を建ててもらい、理想とする昔ながらの庭と暮らしを再現した。だから、ターシャの絵本と、彼女を取り巻く世界は、どちらも手本が同じなのだ。
最近のドキュメンタリーでは、「人生フルーツ」と共通する要素が多い。あちらもテレビ局制作の映像の劇場映画化で、比較的地味なテーマを長年にわたり追いかけるのは商業ベースの映画作りでは難しいため、こうした貴重なコンテンツを映画化する取り組みはありがたい。スローライフからほど遠い生活をしている人も、気分転換に、ぜひ。
『今が一番良い時よ』
『人間はともかく悲劇を好むけど間違いよ。この美しい世界を謳歌しないなんて馬鹿げているわ。煩わしいことはみんなに任せて大好きな庭と絵に夢中でいられるのよ。』そして『怠け者かもしれない。でも、この年なら許されるわよね』と言って『今が一番良い時よ』と締めくくる。
多分、誕生日でロウソクが8本立っていた。だから、80歳。91歳だって。
日本だと10万円貰えても絵本の様な事を孫には伝えられないね。日本と言う国は経済が大事で、文化は二の次と翌々分かる。それでいて、欧米が好きでニューヨークで映画作ってます。って言いながら、フランスの映画賞貰って、ハナタカさん。どこまでミーハーで成金なんだ。だから、どうせなら、脱日入欧って言えば良い。
旧国営放送のベニシアさんと角野栄子さんといわさきちひろさんみたいだね。
追伸 ターシャさん、ベニシアさんお亡くなりになったんですね。御冥福お祈りします。
【”静かな水の様に、生きる。”真の人生の豊かさとは何か・・。金言、名言が沢山詰まったドキュメンタリー作品】
■アメリカ・バーモント州。
豊かな庭が一際、印象的な農家コーギコテージで暮らすターシャ・テューダー。
70年もの長きに亘り、現役絵本作家として活躍し、女手ひとつで4人の子供を育て上げ、「自分の信念に忠実に生きてきた。」と語る彼女のライフストーリーと暮らしを追うドキュメンタリー。
◆感想
・ターシャ・テューダーさんは、穏やかな顔をされているが、実は強固な意志を持っていた方だと思った。
・母の勧めで社交界にデビューする道を作られつつ、それを拒み、農業と絵画の道を選んでいることから、それは容易に伺える。
・今作には、金言が満ちている。
”思うように進めば良い”
”夢は語るモノではなく。実現するモノ。”
”この美しい世界を楽しまなきゃ・・”
・ヘンリー・D・ソローの「ウォールデン-森の生活」が好きというシーンは嬉しかったな。私も好きなので・・。
<「スローライフの母」として知られるターシャ・テューダー。
花と動物に囲まれたユーモアたっぷりのライフスタイルと、前向きで自由な言葉の数々は、心に響く。
自分の選んだ道を進み、愛した庭のある自分の家で、静に息を引き取る。
理想的な人生の一つの形を見せて頂いた。感謝である。>
ターシャさんの生き方を垣間見る・・
NHKで放送されていたドキュメンタリーの総集編なのでしょう、企画は制作会社「テレコムスタッフ」プロデューサー・鈴木ゆかりさんが立ち上げたもの、映画のスタッフもテレビと同じですね。
主人公のターシャ・テューダーさんの人生観、美意識もさることながら紹介者の鈴木さんや監督の松谷光絵さんの感性が光ります。取材依頼に応えてくださったのは、移ろいやすい庭の情景を映像に留めることの意義をお認め頂いたからのようですが、ターシャさんのファンとしてのリスペクト精神が動かしたのでしょう、控えめなカメラの距離感にも気遣いが伺えます。
映画ではご両親からの天賦の才能や乳母や知人の影響などは伺えますが晩年の独特の暮らしぶりに至った経緯などは余り深堀りしていないのでよくある伝記的映画とはティストが違い物足りなさを感じるかもしれません。
美しいもの、可愛いもの、おいしいものに囲まれて生きたいというのは少女の夢なのかもしれませんが大人になって実践できてしまうから凄いことですね。ただ、語られませんが厭世的な陰も感じてしまうので微妙です。
お庭紹介は四季の草花に留まらず動物たちも、そして何よりお孫さんファミリーとの絆が微笑ましい。絵本や人形、レシピまで彼女の創作物の素晴らしさを伝えてくれます、絵本のコーギーが動くアニメーションの付加など素晴らしいアイデアですね。
ディズニーあたりが映画にしても不思議ではないのですが日本人が撮ったというのは、ある意味驚きです。ただ、取材スタッフは日本の話題を振らなかったのでしょうか、バーモント同様四季の色濃い日本の紹介と感想を伺ってみたかったですね、秘蔵映像は無いのかな・・。
最高品質のエッセイ
なるべく映画館で観賞したものに絞ってレビューしていたけど
今回はちょっと、心がぐぐぐっと、奥深くまでえぐられたので、、、
追われるように仕事して、休日は怠惰に過ごして、そんな毎日をもう何年と繰り返す
この作品は、自分が何のために生を受けたのか、改めてその視点に立つ動機をくれる、希望を持たせてくれる言葉であふれていた
何度も一時停止して、言葉をかみしめた
そして最後は、庭一面に咲き誇る花々に、いろんな感情が流れ込んできて過呼吸になった
ありがとう
もう少し自分を、自分が大切に思うものを大切にしてみる
私は希望の光に向かって 全ての瞬間を楽しんできたわ 自分が思う通り...
私は希望の光に向かって
全ての瞬間を楽しんできたわ
自分が思う通りに生きてきたの
他の人から何か言われても
「はいはい」と聞き流してね
心が迷子
この作品を通じていろいろと考えさせられる内容がありました。特に印象人残ったのは「忙しすぎて心が迷子になっていない?」です。確かに迷子になることは多々あります。そして希望を持ち続けて生きることの大切さ、を改めて感じました。ただ前半で眠気に襲われzzz…
2017-121
孤高の人
外見は物腰柔らかなお婆ちゃん。だけど、心の中には強い信念と哲学を持って生きていて、だからこそターシャの住むお家はステキなんですね。自然の中に佇む1軒のカントリーハウスと、孤高に生きるターシャが重なります。
人生は短く、本当にやりたいことをやり、やりたくないことはやらない。他人の言うことは、聞き流す。現代に生きていると、あれもこれもと錯覚しがちですが、私にとって、大切なものはそう多くはないのかもしれません。そう気づかせてくれた作品です。
昔ながらのドキュメンタリー映画
「忙しすぎて心が迷子になっていない?」
この映画の予告でターシャが語る印象に残る言葉だが、これだけで条件反射的に映画館へ足を運んでしまう人もいたと思う。
ターシャはアメリカの有名な絵本作家らしいが、恥ずかしながら筆者はこの映画を観るまで全く知らなかった。
都会であくせくと生活している我々からしたら羨ましくなるような豊かな自然や愛らしいコーギ犬と共に暮らす彼女の静謐な生活に密着したドキュメンタリー映画である。
ドキュメンタリー映画には大きくわけて2つのタイプがある。
1つは撮影対象がテーマであるもの、今1つは対象が個人であるものである。
またアプローチ方法も大きくわけて2つある。
一方は寄り添うように淡々とカメラに記録し、今一方は働きかけをしてなるべく大きなハプニングをカメラに捉えようとする。
監督自身が映画の主役というマイケル・ムーアのような映画監督が出現して以来、対象がテーマであれ個人であれ、ドキュメンタリー映画の趨勢は働きかけの方向に傾いているし、年々その傾向は強まっているように感じる。
もちろん対象が個人の場合は信頼を得るためにまずは寄り添うのが絶対不可欠だが、いざ信頼されてしまえば製作側が働きかけて対象を大きく振り回してしまうケースが往々にしてある。
去年話題になった森達也監督の『フェイク』もハイライトは監督が働きかけて起きた展開である。
この手法はともすると「やらせ」とも受け取られかねない。
しかしこの映画にその心配は一切ない。
この映画を監督した松谷光絵が真の監督はターシャだったと語っているように、彼女の信頼に応えてカメラが辛抱強く丁寧に彼女の日常の姿を捉えていく。
はじめ筆者はこの映画を勝手にターシャと同じ外国人が撮ったものと思い込んでいたが、すぐに日本人の作品だとわかった。
外国人のカメラは遠慮なくはじめから踏み込むことが多い。
が、この映画のカメラは序盤に遠慮がちで相手との距離を探っていた。いかにも日本人的なのだ。
監督以下撮影陣がターシャのもとに着いた途端、まず彼女の長男セスが「取材は受けるけれど15分しか保証しない。それ以上はあなたたち次第」と語ったらしい。
むしろ日本人のこの撮影対象との距離の取り方がターシャの信頼を勝ち得たように思えてならない。
足掛け10年に及ぶターシャ一族を捉えた映像がそれを物語るし、撮影対象への節度ある距離の取り方(撮り方)は最後まで変わらない。
また花についた虫を捉えたワンショットなどターシャの周囲を飾る小さなものへの優しさ溢れる視線や日本人作曲家の手による静かな音楽、効果的に使用されるアニメーションなど細やかな心遣いはこの作品では見事に成功したように思われる。
ターシャ本人や彼女の生活への憧れは誰もが抱くと思うが、現実にはなかなかそれを真似できないし、その強靭な意志も持てないだろう。
少なくとも筆者には無理である。
せめてこの映画を観ている間だけは心を洗われたい、そう思わせる一服の清涼剤のような映画であった。
真に「生命」を愛した人の生き様を感じるドキュメンタリー
静けさと孤独と絵画と庭を愛した女性ターシャ・テューダーのドキュメンタリー。美しい白髪を持った可愛らしい女性(ファッションがまたとてもお洒落!)が街から離れた場所で広大な庭を手入れしながらひっそりと豊かに暮らす姿は、まるで絵本そのものという感じで、大人のための絵本を開いているかのよう。
確かに、彼女の姿に憧れを感じたり、素敵だなぁとうっとりしたりする人々の気持ちがよく分かる!という感じだが、しかしながら彼女の生き様は、我々が想像するよりもずっとアグレッシブで積極的で非常に能動的。それがただの「憧れ」だけで手に入れられる代物ではないことがこの映画を観ているとすぐさま分かる。そしてそれは、長年の月日と手間暇と愛情をかけた美しい庭とまったく同じだと感じた。
彼女はよく「人生は短い」という言葉を口にする。決して、「短い」ことをネガティブにソ耐えているわけではなくて、「短いからこそ不幸にしている暇はない」と言うし、「短いのだから、やりたいと思ったことはすぐにならなければ」と繰り返し言うのだ。やるべきこともろくに分からず、ただの憧れだけでターシャに心酔したつもりになって「きれいな庭だなぁ」「お洒落な暮らしだなぁ」なんて考えていたところに、冷水を浴びせるような言葉。命を愛で、命を育み、そして人生の苦楽を乗り越えてきた人だからこそ、自然と口をついて出てくる言葉なのだろうとも思うし、そしてその言葉がなんとも自然と響いてずしっと重く心に残った。
田舎暮らしに憧れ、ガーデニングに憧れ、絵本のような家具やインテリアに憧れ・・・近年の日本人(特に都会に住む女性)の憧れがそのまま現実になったような暮らしを送るターシャだけれども、知れば知るほど話を聞けば聞くほど、それが憧れだけでは済まない人生の積み重ねであることを思い知らされるドキュメンタリーであり、ふと自分の今の生き方や考え方を思わず顧みてしまうような、含蓄のある映画だった。
忍耐力
人生は短いから、不幸にしている時間はない。91歳にして最高の人生を歩んでいる主人公だが、忍耐力という言葉が印象に残った。
神戸でも劇場は、淑女のお嬢様がた達でいっぱいだっただ、都会に住む、けどやっぱり田舎暮らしに憧れが、惹きつけているような気がした。
ターニャの座右の銘
「夢に向かって自信をもって進み、思い描いた人生を生きようと努力するなら、思わぬ成功を手に入れられるだろう」by Henry Daivd Threau
も記憶に残った。
圧倒的な自然
その中でターシャ・テューダーは庭仕事をしている。明日の庭を今日作る。たとえ来年死ぬと知っていても、来年のため種まきをしている。そんな人でした。
したいことはたくさん、人生は短い。やりたくないことをしている暇はない。
庭をみながら一杯のお茶を飲む時間が、素晴らしい。
今がいちばんいい時よ
ターシャさんの言葉が心に染みました。
色々と印象に残った言葉があるのですが、一番好きなのは、「今がいちばんいい時よ 」です。
映画の中で、彼女がそう感じる理由を語っていたのですが、楽しく生きるために必要なのは、圧倒的な自己肯定なのだと感じました。
アラフォーの、人生に迷っている女性こそ、勇気づけられること間違いなし。ターシャさんのあの素晴らしいお庭は56歳から作り始めたもの。
何が人生で大切なのか、いろいろなメッセージが詰まっている映画でした。
疲れた心が洗われる作品
絵本作家として家族を養い、女手ひとつで子供4人を育てた。それだけでもすごいのに、手作りのものに囲まれた暮らしを好み、それを生涯生きる喜びにしたひと。人生は忍耐の連続だけどその価値があるものが必ず得られる、と言う。広大な美しい庭を作り上げ、彼女から生まれたものに触れるだけで心が癒される。人生は短いのだから、やりたくないことに時間を費やせない。自分は何のために忙しくしてるのか、立ち止まって考えてみる。ターシャのように、また同じ人生が送ってみたいと死ぬ時に思えるように、好きなものに囲まれて生きようと思えた。
実に示唆に富む作品。
満ち満ちたターシャの人生が写し出されるような作品。
波瀾万丈の人生で、常により美しいもの、心が命が歓ぶものを求め、手を動かし続けた人生であったのだろう。
命を生かし、命を生かされて、いつか自然に還っていく。
とても率直な、なんと強い生き方か。
途中何度も出てくる孫の嫁が、ターシャの生き方に戸惑う姿がユーモラス。でもきっと自分もあんなばあさんを前にしたら戸惑うだろう。
その孫の嫁がターシャを評して『意志が強い。誰に会うか、誰と会わないか、何がしたいのか、したくはないのか。ずっと細かな選択をしてきた積み重ねを感じる』と言うラストが素晴らしかった。
もう四十路だが、いや四十路だからこそか、自分に改めて生き方を問う映画だった。
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