「酷評は妥当かもしれない。でも…」打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 見る目のない凡人さんの映画レビュー(感想・評価)
酷評は妥当かもしれない。でも…
観る前にレビューを見たら酷評が殺到していたので、逆に怖いもの見たさもあり、鑑賞しました。
しかし、個人的にはすごい好きな作品でした。
元々、予告編を見て、原作である岩井俊二監督、脚本の原作ドラマが好きになり、今回はどのような作品になるのか気になっていだのですが、かなり良い作品に仕上がっていて、満足です。
個人的に解釈した原作のテーマとして
「大人の事情から逃れられない子供の虚しさ」
といったものが、あると思ってまして。
今回のアニメ版に関しても、同じようなものが、劇的に(終盤に描写される町全体がドームのようなもので囲まれるところなど)表現されていて、アニメだからこそできるアプローチや発想に驚きました。
個人的にはもしも玉が打ち上げられてifの可能性が散って行く描写には号泣してしまいました…
しかし、アニメ版はそこから少し、救いのある結末になっていて、原作とはまた違ったアジがあると思いました。
ただ、酷評される方の意見はもっともで、中盤から終盤にかけて描かれるファンタジックな演出(瑠璃色の地球を歌うところとか)は見る人によっては、 抵抗感や嫌悪感が出て、主演二人の演技に関しては自分も「うーん」といった気持ちにもなります。しかし、これは起用した側にも問題があると思います。
また、ラストの描写を「解釈の余地がある」か「風呂敷広げっぱなし」と取るかによっても評価が二分されます。
少なくとも、見る人を選ぶ作品であるのは間違いないです。
ただ、響いた人には深い感動を届けてくれるでしょう。
まあ、これは個人的な見る目のない、にわか映画マニアの言うことなので、ある種の意見として受け取ってもらえると幸いです。
ただ、できればDVD化されたときにでも、一見して頂けると嬉しいです( ̄∇ ̄)
自分もほぼ同意見
作品の深いところまで読みとりながら観ていくと素晴らしい作品であることに気づけると思いますが、意見が割れる人たちもいるだろうなと思います。
ちなみに私の後輩2人はあまりいい評価ではなかったですね・・
→考えてる人
ああ!なるほど!そういう解釈もあるのか…
確かに大人が子供の無限の可能性を粉々にしてますね…
そして、その様々なIFの可能性とそれが散っていく様子で、「IFはどのみち実現しない。だからこそ、今と向き合い、後悔をしないように」と思い、灯台にいた男子たちは好きという感情を叫び、典道はなずなにキスをする…
書いてたら鳥肌が立ってきました!!
納得のいく解釈だと思います!
あの場面でいきなり飲んだくれ親父が出てきた時は何事かと思いましたが
「いい加減な大人」が「子どもの無限の可能性」を粉々にしてしまうシーンだと考えると
おでん屋で、わざわざあの親父のテキトーっぷり、ダメっぷりを強調したのも頷けます