「奴隷,差別,報道,癒着、サイコパス、、、」奴隷の島、消えた人々 redirさんの映画レビュー(感想・評価)
奴隷,差別,報道,癒着、サイコパス、、、
タイトルがなんとも不穏で暗く、しかし実話ベースということで興味が沸いた。
殺人事件後のテレビ報道,討論で,しきりにサイコパスという言葉が出てきて違和感
小さな島の塩田で奴隷労働という情報を元に取材を開始するジャーナリスト(テレビ記者?)とカメラマン
定期便定期航路も無さそうな島閉鎖的な島民雰囲気
人件費人道主義,ここまでカメラマンを除いたら全く1人しかも武道などもして無さそうな体力普通そうな女性連絡しても緊急時駆けつけてもらう手段もない寒々しい島で不穏な雰囲気を感じながら滞在し取材,奴隷労働障害者虐待の証拠をつかもとする記者。スクープへの執念かと思ったら人道観点から許せない告発せねばのスタンスで虐待ターゲットと思しき人物に親身に脱出告発家族との連絡帰郷を説得しようとする。風呂場覗き見事件,記憶げない、塩田の雇用者ポスは良い人、暴力を受けた傷跡、と障害者を利用した虐待を思わせる材料がたくさん出てくるが、時々挟まれる事件報道番組はサイコパスを連呼、、、
やや執拗と思われるような描かれ方をする記者の人道主義ぶり、記者の過去にも要因あり、ネットで被害者となった記者叩き、メディアのあり方も考えさせるし、トガニのような、社会福祉事業と見せかけての金儲けや虐待目的の障がい者差別という社会問題(暗い島の雰囲気,韓国の社会問題、といってしむいほうだが、どの国にも日本にも当てはまることだろうその点は本当に気をつけたい心したいと思う)
短く記者とカメラマンの会話にさえ笑うようなところはない、暗い展開,隠しカメラの映像が多く寒々しく船でも陸でも揺れる。
最後の展開は驚き、これはもう韓国映画のお得意なところで,静かに衝撃のエンディングに持っていき,サイコパスの違和感もそうだったのか、となり、社会問題の告発も未解決連続殺人事件も報道として明るみにしたものの社会的な対応としてはもやっとしたままの現実。闇から闇に,さらに深く。