「良い映画、悪い副題」8年越しの花嫁 奇跡の実話 さうすぽー。さんの映画レビュー(感想・評価)
良い映画、悪い副題
佐藤健と土屋太鳳主演のいわゆる病気ものなのですが、
初めに言ってしまうと病気ものって好きな作品がそんなに無くて、去年の「タイヨウのうた」のリメイクは好きではなないし「恋空」は非常に嫌いです。
そんな自分が珍しく良い映画と感じた病気及び感動系の映画です(笑)
だいぶ前に観た作品なのでうろ覚えですが、それでも覚えてるのは土屋太鳳の圧倒的な演技力です。
土屋太鳳が病気になってしまう下りは本当に「大丈夫かな?」と心配してしまうくらい素晴らしく、佐藤健との関係性も良かったです。
また、この映画は珍しい病気を扱っていますが、後々調べるとかなり正確なものだということがわかりました。
それを緻密に再現したのも凄いですし考えさせられました。
また、劇中で土屋太鳳が行うリハビリシーンもリアルです。
自分は今理学療法の勉強をしてるのですが、再現ビデオで観ている動きに似ていて凄くリアルに感じました。
ストーリーの方も大まか良かったのですが、終盤の展開のみ納得がいきませんでした。
あの展開も実話なのかなと思ったのですが、調べてみるとそういった話も聞かないので多分オリジナルです。
入れなくて良かったと思います。
また、観る前からずっと思ってたのですが「奇跡の実話」という副題が凄く嫌いです。
はっきり言って最悪です。
非常にチープに感じるし、感動してくださいというのが見え見えで正直引いてしまいました。
せっかく映画そのものが良いのに、これでは台無しです。
あと、これは悪い点という程では無いのですが
劇中で佐藤健が携帯カメラでドキュメント風に撮影するシーンがあるのですが、その演出自体は良いのですが欲を言えば是枝監督の演出みたいに自然な口調で言ってほしかったです。
少し台詞めいたのでもう少し台詞の発し方もリアルにしたらもっと良くなったと思います。
ストーリーの構成としては、良くも悪くも時系列通りに丁寧に描いている感じです。
少し丁寧過ぎるくらいなので、少しダレた部分はありました。
とはいえ、全体的に良い映画だと感じました。
病気ものはやはりリアルに再現しないといけないと思うんです。
こういう映画みたいにリアリティある病気ものが増えると良いなと感じます!
皆さん、劇場版コードブルーみたいな話は信じちゃダメですよ(笑)
余談ですが、
劇中で土屋太鳳が発症する抗NMDA受容体抗体脳炎という病気は「エクソシスト」のモデルになったと言われてる症状だそうです。
悪魔に取りつかれたような症状というのは解明されてなかっただけで本当にあったというのが実に興味深いです。