ムーンライトのレビュー・感想・評価
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黒人社会はつらいよ。
1人の黒人の男の子の成長を3章に分けて描いた作品。
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黒人社会って男は男らしさを必ず求められる社会で、黒人でゲイとなったらもうね。
最初はヒョロヒョロで可愛かった主人公も大人になるとムキムキゴリゴリ。もうゴリゴリ出てきた瞬間話変わったかと思ったし。
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あの可愛かったリトルを返せ!ってなった(笑)でも俯くくせだったり、優しい眼差しは昔のまま。それも可愛く見えてくるんだな。
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まぁゴリゴリの黒人とヒゲ濃いおじさん二人の恋愛模様に耐えれるか問題はあるけど、普通に普遍的な愛の話として見れた。
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一緒にレストランで曲を聴くシーンなんてすごくオシャレじゃない?.
映像も魂も美しい
月夜に輝く物語
色々なテーマが折り重なった作品
初め観る時に、どんな作品なんだろう?と、少々不安気に鑑賞。
薬中の母親と暮らす 内向的な少年の成長物語…とは言え、その中身は 薬物問題や、セクシャル・マイノリティ、生き方など、様々なテーマを掲げていた様に思う。
私自身、10代の頃からゲイの友達がいて、一緒にご飯を食べに行ったり、飲みに行ったり、泊まりに行ったり、至極普通に遊んでた(笑)
今は昔よりも情報量も多く、セクシャル・マイノリティについても かなり理解を得ていると思う。
だから、稀有な目で観る人も少ないだろうし、内気なシャロンを「頑張れ!」と応援したくなる。
序盤しか出ていないものの、フアン役のマハーシャラ・アリが良かったのと、そのフアンの妻テレサ役のジャネール・モネイがすごく可愛くて、ずっと観ていたかった(笑)
月は、自らは光を放たない。何処からかの光を受けてほのかに明るく月は夜空に浮かぶ。
オスカーを獲得して、ズラリTSUTAYAに並んだレンタルDVDだったのだが・・・
30本はありそうなDVDもここまで不人気・売れ残りの新作もなかったろう。
いつ見ても借り出されているのは1本か2本という異常さ。
僕もそんな棚を見てしまえばついぞ手が伸びず、ようやくレンタルしたのが2年後の正月だったのだ。
やっぱり"黒人だけの映画"と聞けば日本人は苦手なんだろうな。
他の人種と混ざっておればね、コメディでもサスペンスでも、あるいは戦争ものでもラブストーリーでもぜんぜんOKなのだが、黒人のみの出演でドラッグ、暴力、LGBT、ネグレクトなどと筋書きを伝聞すると、うーん、イメージが暗くなっちゃってダメみたい。
パッケージもひどく陰鬱だもの。
でもこの感覚って、黒人は=ストーリーに味の変化を付けるためだけの"いろどり"、"添え物"にして"永遠の助演者"=と、僕が思い込んでしまっていたからだろう。
"全員黒人でやってみた!"
黒人でなくても別に支障がないそのストーリーに、敢えて偏った配役を試みたその冒険が、映画製作者による投票のアカデミー賞授与を得た理由なのかもしれない。
パウエルが統合参謀長官になり、
ライスが国務長官になり、
オバマが大統領になり、
映画の世界でも何かが動いていると想像出来る。
「ムーンライト」は、今この時期におけるエポックメーキングな出来事だったのだ。
で、今年の正月休み、
TSUTAYAの棚の「ムーンライト」の在庫はわずか5本にまで減っていたが、同じことを考えていた人たちがいるものだな、ほぼ全巻が借り出されている。
僕を含めて、意を決しての視聴ということだろう。
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物語は
月の光を浴びて弱く写し出されるリトルの、人生の満ち欠けの話だった。
いろいろあってのエンディング。成人したリトルがケビンを訪れ、大切な友達を見つめるその目、その表情がとても美しくてこうごうしくて、心をぎゅっと掴まれる。
ここで初めてリトルの顔から光が放たれるようになったのだ。
それまでの永い年月、売人のファンも、幼なじみのケビンも、夜の間の月のように静かにリトルに光を与え続けた。
それを受けて出口の見えない新月の夜を過ごしたリトルに、ようやくの明るい満月の晩がやって来てくれたようだ。
ただ光を受けるばかりであったリトルが、初めて他者に光を与える時がやってきたのだ
-母親に、そしてケビンに。
月の光だけで発芽をする種子というものはあるのだろうか?
しみじみとリトルはそれだったのだと、思った。
時代を映す
時代の変化を写した作品。
昔からの映画などの印象から、黒人の人はパワフルで力強く活力に溢れているというイメージがありました。しかし、時代は変化し、国家の教会が低くなってきたことに伴って、人種差別などをテーマにした題材も増えてきた。しかし、その時代も通り越し、今は人間皆共通する部分、愛や絆をあえて描く作品が増えている。
この作品もそう。黒人だからと言って皆が皆パワフルな人ばかりではなく、ときには悲しみのあまり海岸んで涙を流すこともあれば、途方もなくただ夜道をドライブすることもある。でもそこには愛がある。愛に頼ればおのずと道は明るくなるし月はとびきり輝いて見える。
時代を映すという意味でとても革命的な作品であることは間違いない。見る人によって感じるものの幅はかなり大きく異なるでしょう。
実際のところ、私にははまらなかった、明らかに普通の映画の作りとは違う。一般的なThree Actの構成はとっておらず、この作品を詩的だと捉える人も多い様でした。
私にはどうしても、主人公のキャラクターが見えてきませんでした。子供の頃は恐れながらも愛のある方向に歩んでいき、時々見える純粋な心がとても愛おしく思え、ジュールズやテレサの気持ちを感じることができました。しかし、その後主人公が成長していくに連れて、何を求めて歩んでいくのかと探りながら観ていたのですが、キャラクターアークの幅がそこまで大きくなく、映画として物足りなく感じてしまいました。強い感情というのが喧嘩をした時の一瞬だった気がして、自分の波長に合わなかったイメージでした。
それほどか?
レビュー
黒人映画が黒人映画で無くなる瞬間
今日の今頃鑑賞?第2弾になってしまったのはアカデミー賞作品賞を一昨年受賞した「ムーンライト」。
その頃惜しくも逃した「ラ・ラ・ランド」押しでもあった為、観る気がなかった。
黒人でゲイもので麻薬もので、、、ある程度事前情報は流れて来ていた為、「黒人の差別映画として評価されたのでは?」と自分でも一線は引いていた事もある。
いざ観てみると、違う感覚に陥った。
暴力や差別の社会的背景、生きたい様に生きる個人的主張等、今までの「黒人映画:ブラックムービー」とまで定義されていた映像表現が少ないのだ。
物静かな映画だ。面食らう。
アート的路線に走っているかの様な感じでもある。
主人公シャロンもバカで暴力的な人間では無い。
物静かなゲイ。周りの生活に麻薬や暴力的環境があったとしても自分を変えたりせず、まるで一途に1人の恋人を愛する人間の様に純粋。
カメラ映像も綺麗。物静かをアメリカ的にうまく表現している。
今までの黒人映画にてこの様な映像、脚本、演出の映画を観た事が無い。
あと観終わった方で私の様にふと思った人はいないだろうか?
「これ黒人映画で無くても良くね?」と。
白人でもアジア人でもキューバ人でもメキシコ人でも。
人種を差し替えても観れる映画になっている。
人種の一線を取り払ったかの様。
映画界に一線を引き、その他の映画に交わろうとしなかった今までの黒人映画の歴史。
世界的に人種差別を無くそうと訴えても、中々変われない世界。そりゃそうだ、人間はまず見た目にて人を判断するからだ。それは未来永劫続く話。
映画界でも厳しいと思う話である。
それを黒人から歩み寄ったかの様な映画だった。
ベルリンの壁をいきなり壊すかの様に。
あまり交わるべきじゃ無かった色が他の色に交わる様に。
上記に書いた通り黒人映画が映画界にて自ら歩み寄り、人種の一線を取り払ったという点(黒人映画の概念を取り払ってくれた点)でも評価され、内容的にもアカデミー賞作品賞を受賞したのならば納得出来る。
あの受賞式は黒人映画が黒人映画で無くなる瞬間だったのか?そうであれば素直に喜べず、拍手してやれなかった当時の自分が不憫である。
負の連鎖を断ち切れるか
なぜ、これを撮った?
感想が難しい。おもしろさがあるわけでもなく、感動があるわけでもない。見終わって変な気分になる。
でも、静かに心の奥底を見せていて言葉にはできないほどの孤独があとからじわじわと広がってくる感じ。
彼は誰とも繋がっていない。過去でも現在でも。ただ一度だけをのぞいて。
う~ん、なぜ、これを撮った?(畏敬の念)テーマが深すぎて底が見えません。文学的な映画。
淡々としたストーリー
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