劇場公開日 2017年3月31日

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ムーンライトのレビュー・感想・評価

全282件中、1~20件目を表示

5.0人種、ジェンダー、マッチョ幻想

2017年12月26日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

知的

黒人差別を扱った作品は数多くあれど、黒人コミュニティのなかの男らしさを強要するようなジェンダー差別に切り込んだ作品は、滅多にない。弱い者たちが夕暮れ、さらに弱いものを叩く。差別の被害者たちもどこかで別の対象を差別している。

本作は、人種的マイノリティの中のさらにジェンダー的にマイノリティの主人公が受ける何重もの苦難を描きながら、美しい恋愛映画でもある。
黒人男性社会のなかのマッチョ幻想はかくも息苦しい。ゲイでひ弱な主人公は、大人になるとマッチョの鎧を着込み、「いかにも」な外見になっている。そうして鎧をまとっていなければ生きられないコミュニティなのだ。
そんな彼が鎧を脱げるのは愛する相手の前でのみ。金歯のグリルを外すシーンが象徴的だ。

人種差別だけではなく、同性愛差別、そして男性社会のマッチョ幻想の抑圧をも描き、愛することの素晴らしさを説く。人が寛容になるために必要なものはなんだろうか。

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杉本穂高

4.0誰のもとにも優しく降り注ぐ、普遍性に満ちたラブストーリー

2017年3月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

息が止まりそうなほど静かで美しい。オスカーを受賞したことを一旦忘れて、ニュートラルな心持ちでじっくりと味わいたくなる作品だ。

ドラッグ、過酷ないじめ、母親による育児放棄、同性愛といった、どれひとつ取っても重くのしかかってくるような題材を描きながらも、独自の色彩美と、月明かりに照らされ胸の中まで透き通っていくかような神秘的な趣が全ての存在を包み込んでいく。決して社会派ドラマなどではなく、これは自分の人生に影響を与えた様々な人たちに向けた純粋なるラブストーリーなのだ。そこにはもはやLGBTという言葉すら必要とすることはない。月明かりが誰のもとにも優しく降り注ぐように、観る人を分かつことのない普遍性がどこまでも広がっている。

登場人物は少ないが、誰もが印象的だった。彼らもまた、それぞれが月のように独自の輝きを放ち、様々な意味で主人公を照らす。人が歳を重ねて、成長していくことの意味を改めて教えられたような気がした。

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牛津厚信

3.5美しい映像と淡々と進む話 難しい問題をテーマにしていますが なにか...

2023年8月31日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

美しい映像と淡々と進む話

難しい問題をテーマにしていますが
なにかさみしい

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カネナカ

3.0生きる

2023年8月27日
iPhoneアプリから投稿

生きるって、どの世界でも大変だ。
生き抜く強さや想いは一体どこから湧いてくるんだろうか…

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84

2.0アカデミー作品賞の発表が間違いでなかった方が…

2023年7月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

私にはなかなか理解の及ばない同性愛と
覚醒剤売人の世界の物語だった。

そもそもが説明不足な演出に感じ、
特段の上手さも感じられることはなかった。
同性愛の経験があったとしても、
何故、シャロンはこれまで
異性との関係を持たないできたのか、
亡きフアンの妻との接点が
あったにも関わらず。

他にも、
フアンは殺害されたのだとは思うが
何故死因に触れないのか。
彼が子供のシャロンに目を付けたのは
切っ掛けは単なる偶然で、
仕事のために手懐けようとしたのだとは
思うのだが、それ以上に、
彼に己の生い立ち的符合性を見出したから
等の理由があったからなのか、
肝心なところに何かと説明が欠けている
ような印象で、
“1.リトル”からモヤモヤ感が支配する
鑑賞になってしまった。

また、総じて、シャロンの思索の変遷も
上手く描かれているようには
思えなかったし、
「自分の道は自分で決めろよ、
周りに決めさせるな」
とのフアンの教えにも関わらず、
フアンの場合は自省を込めての
言葉だったとしても、
シャロンの主体性の無い人生と、
結果、フアンと同じ覚醒剤の売人に
甘んじる展開と、
結果的に人生の恩師のようなそのフアンを
超えることの出来なかったシャロンに
どう共感すればよいのかも分からなかった。

アカデミー作品賞、
キネマ旬報ベストテン第9位と、
共に「ラ・ラ・ランド」を上廻る評価を得た
作品ではあるが、
(但し、読者選出では「ラ・ラ…」の第1位に
対し、「ムーン…」は第11位と逆転)
作品全体の作りは「ラ・ラ…」の方が
優れていた印象だ。
もっとも、私の中では、
こんな風になれば良かったね的な
「ラ・ラ…」よりも、
同じミュージカルで似た設定の、
現在の“家族”を大切に、
過去を振り切る男性の想いが感動的な
「シェルブールの雨傘」の
上を行くものでは無かったのだが。

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KENZO一級建築士事務所

3.0幾重にも

2023年7月20日
iPhoneアプリから投稿

重なる苦境
人種差別 ゲイ 貧困 無茶苦茶な母親
そんななかにあって、麻薬ディーラーのファンは、シャロンをいたわる。
おそらく、要素は違えど、苦労した少年時代がったのだろう。
3部構成にしていることで、その年代ごとの主人公シャロンの苦悩が、浮かび上がっていた。

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トッキー

3.0むずいな〜

2023年7月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

難しい

主人公の目がずっとなまめかしい。少年期思春期青年期それぞれの俳優が同じ表情、空気感を保っているのがすごい。
もうそろそろこの映画を理解できるようになったかな、と5年ぶりにみたけど、やっぱりまだ良さわからない。主人公から語られる言葉が少なくて、会話も受動的、何考えてるのか分からない。説明が少ないところが私には難しいのかも。ただその人の周りを撮っている、各々の感受性に委ねる美しさの余地みたいなのを重視してしているのかも。
フアンやケヴィンや母から与えられる愛の形の違い、それを受け取るシャロン自身の変化が、もったりとした空気感で描かれていた。

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nemo

1.0よーわからん(-_-;)

2023年6月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

その上、なんか生理的に受け付けない。
気持ち悪い
※意見には個人差があります(^-^;

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aboy

3.0月の光

2023年6月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

黒人じゃなくても成立する物語だと思う。どこの国でも作れるし、同じように受け止められるんじゃないかな。こういう静かでゆったりした描写は、本来かなり好みなのだが、なんだろう、何かが足りないのかな。なぜか、あまり刺さらなかった。ちょっと表面をさーっと撫でてるみたいな、サラサラ感? 美しいシーンはいろいろあったけど、心に刻まれるまでには至らなかった。まあ、その時の気分や体調とかもあるかもしれないので、別の日に観たら違う感想かも。

BS TBSの放送を録画で鑑賞。

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ぷにゃぷにゃ

4.0パンフで二度見

2023年6月14日
Androidアプリから投稿

泣ける

難しい

パンフを読んで、こんな意味が!と驚き、二度見したというレアな作品。

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印刷局員

4.0切ないなぁ~。

2023年6月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

切ないなぁ~。
いい映画でしたが、この作品がアカデミー作品賞受賞はちょっと驚き。

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光陽

2.5いじめられっこの顛末

2023年5月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

トレヴァンテローズ扮するシャロンは、子供の頃リトルと呼ばれていて学校帰りにいじめられていた。母親はジャンキーで、シャロンにもお金をたかっていた。

こんな環境ではたまらんだろうな。どんな世界でもイジメはあるが、家の中でも安心出来ないのはまいるよね。結局悪事に手を染めて何ともならなくなるよな。

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重

1.02019年の映画だからこそ

2022年9月18日
iPhoneアプリから投稿

2022年のジェンダーに対する偏見がない価値観で観たからか、作品としての魅力を感じなかった。
実際こうあるのはなんとなくわかっていた。
3年前に観てたら評価が違っただろう。
リアルだからからこそのものなんだろうけど
それが分かっていたからストーリーがダラダラ続いてるようで感情が動かなかった。

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モカ

3.5筋骨隆々のいかつい黒人男が乙女に見えてくる。また料理シーンなのにものすごくエロい。

2022年9月12日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

鑑賞前の想像と異なり、とても静かなトーンの映画。
いじめやドラッグのシーンはあるものの、全編通して凪のように静かに進行します。
この静けさの中で演者は役の怒り、悲しみ、恋慕を顔の表情や仕草や、立ち振る舞いだけで演じていく。 大男が目のうるみで恋慕を表現するとは。。 凄まじいまでの演技力であった。

画面の色調(建物や洗濯物まで)や、構図がとても綺麗でアートのようであった。 この監督一体どんな人?と思ったら見た目ものすごくお洒落でスマートな雰囲気。 納得。。

後半のケヴィンの家でのケヴィンとシャロンのやりとり。
ケヴィン 「何者だよ? 男、 金の入れ歯、車、強くなったか?」
シャロン 「俺はアトランタでゼロから鍛え直した。お前は?」
ケヴィン 「俺は最低だったよ。浅はかだった。やりたいことは何もせず、周りの言いなりになって流されてた。いまは息子がいて仕事もある。保護観察18か月はクソだがこれが人生さ。分かるか?前とは違う。死ぬほど働いても小銭しか稼げないが、あの頃みたいな不安は抱えていない。」

含蓄深い。。

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momokichi

3.0流れるような映画

2022年9月12日
iPhoneアプリから投稿

描き方に器用さを感じる
監督の手腕が垣間見えて記憶に残る映画と言うより
吸った空気を堪能して吐き出して平穏が残る感じ

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keisuke

3.0アカデミー賞とか傑作とかにつられ視聴

2022年8月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

観て後悔はないけど、傑作ってこんな感じ?!
少年期、青年期、成人期と話がすすみ
さあどうなるの?!と思ったら話が終わりました。モヤモヤするほどの答えを求める作品でもないので、へぇ〜って感じ。なんとなく注視して鑑賞できるところがさすがアカデミー賞受賞作。

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きなこ

2.0いい映画だけど

2022年8月1日
Androidアプリから投稿

みんな無理くりに褒めてないか?
事件を起こした時点でヒョロヒョロなのに、刑務所でゲイが誰にもやられないことなんてあるのか?
最後はどうやって落とすんだろう?と心配したが、ちゃんと落ちた。
しかし、あれならもう少ししっかりとシャロンの内面を描いても良かったのでは?

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Yoichiro

3.5クスリは怖い‼️

2022年4月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

クスリはどんなに愛情深い人でもクズに陥れる!
そして、人の進路・成長は必ず親の影響を強く受けるという教訓が描かれていました。
雰囲気もあり良かったです。

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tuna

3.5『俺に触れたのは1人お前だけだった...』心も身体も...

2022年4月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

寝られる

内容は、アメリカの南部ジョージア州辺りの暴力と麻薬の黒人系社会において主人公が幼少期から青年期にかけての成長物語。好きな言葉は『食べろ!』何しろ食事シーンが多い長い間飢餓に苦しんだ黒人社会を感じれた『選べ!』は両手の中にあるお金を手品の様に当たった風に見せる所の優しさが好きだ。出会いの場面で友達の頬にある傷を眺めるシーンはエロかった。局面では人生がガラリと変わる夜の浜辺のシーンが儚く美しく見ていて辛い。全体的に緑と青が巧みに使われて幼少期の水面ギリギリのシーンは美しかった。性に目覚める胸元見つめるシーンや久しぶりに会う友達が自分子供を見て子供時代を思い出す所も静かな中で楽しく見れた。人種のサラダボールのアメリカで終始黒人しか出てこない作品なのでゼノファーブ『外国人嫌い』ジレンマに苛まれていて辛かった。矜持が執着に代わってしまう構図がわかりやすい。『麻薬』は何一つ悪く無いし『飲酒運転』危険なのになぁと感じた。そして最後にはカタルシスの解放に繋がったので気持ち良かった。

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コバヤシマル

3.5余白がうまい

2022年3月19日
PCから投稿

シャロンを静かに静かに追っていくだけで、彼の感情が流れ込んでくるかのよう。
強い人だと思う。
人間は、もっとシンプルに生きていけるのかもしれない。

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UNEmi