ムーンライトのレビュー・感想・評価
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いい映画だった気がする(3.12点)
何回もスルーして、ついに見た!
ポスター最強すぎない?このポスターのデザイナーってマジ全部ヒットしてないか?
と映画についてだが、総じてクオリティが高かった気がします。
映画としてかなりまとまってました。
なんかいいなあと思ったのは、「主人公の周りにいる人々の豊かさ」のおかげだったのではないでしょうか?
・悪すぎないガッツのある親分
・めっちゃいいお姉さん
・そして石焼き芋焼いてそうなケビン
この三人と薬中マザーと主人公
総じて良かったですね。
美味しそうなご飯、月や海、カラフルな服、そして風と黒人
なんか映像がきれいだったなと思います。
また同性愛もテーマになっているけど、そこまでドロッとしておらず、あっさり系だったので目を背けず見れたかなと。
てか成長してマッチョになりすぎーーーー。
個人的にはマッチョ時代の主人公が一番見ていて好きだったなと。
映画としては良かったが、個人的に何回も見たいかといえばもういいかなと言う感じなので
3.12点です!!!!ただ、評価は高いのがうなずける映画でしたね
タイトルなし
スラム街に住み、ドラッグ中毒の母親に育児放棄され、学校でもイジメに合い、ゲイでもあるマイノリティの中のマイノリティである少年の青年期、成長期を描いており、共感はできないが、LGBTを声高に叫ぶわけではなく、淡々と描いており、ストーリーとしては盛り上がりはない。いじめられっ子の少年が頼れるのは麻薬ディーラー夫妻と唯一話しかけれてくれる親友。その親友も仲間からのイジメが怖いため、親友からもイジメを受けることになるが、イジメっ子の張本人を椅子で殴った事で少年院に。そこから体格も筋骨隆々と鍛え上げ、結局麻薬ディーラーになってしまう。しかし、親友への愛は変わっておらず、ラスト親友に頭を撫でてもらい、微笑むシーンは余韻が残る。
優しさと弱さ
自分には合わない
リバイバル上映で鑑賞
映像と音楽が素晴らしいのは、わかるんだけど、自分には全くあわなかった。唯一グッときたのはいじめっ子のレゲエ野郎をイスで叩きのめしたシーン。
ヤク中の母親を持つ少年が、売人と仲良くなり、結局は売人になってしまうってストーリーに感情移入するのは難しいね。
アカデミー賞作品
映像としては素晴らしい。期待のA24だが、
久しぶりに超純愛映画を観た
抑えた表現に疼く興奮
A24はいい作品が多い
みんな違ってそれでいい
枠にはまらない
救いがない
Littile(いじめのあだ名), Chiron(本名), Black(本当の自分ではない自分)の三期で語られるストーリー
原作のタイトル
"In Moonlight Black Boys Look Blue"
から、大人になってからのBlack期は、子供の頃 Blueに見えていた「本当の自分ではない自分」
薬で壊れた親より、代わりに優しく接した売人の方が正当化され、自分も売人になってしまうという
救いがない話に感じた
心に残る台詞
Can’t let nobody make that decision for you
自分の意思でBlackになったけれど
ラストで友人に告白したのは
Chiron だった時からの本当の気持ち
Chironは穏やかな気持ちで終わるが
観ている方はもやもやが残る
Blackの中にも色々な違いがあること、ステレオタイプ的に認識しがちなBlackではない中間色があることに気づかされた
そうするしかないどうにもできない辛さ
努力すれば変われるなどという単純な問題ではない、根深い、黒人差別と貧困層の地域的な問題が人々の人生に世襲されてしまっている。
マイアミの黒人ばかりのダウンタウン。父親が元々いない家庭の少年シャロンは小さいからリトルと呼ばれ虐められている。母親は父親不在な中食べていかないといけないからドラッグとは繋がりやすい売春業、ろくに仕事もないからこそ、ドラッグ依存でネグレクト。
家庭により様々だがそういうコミュニティだからこそ子供達もいじめに走りやすいのだろうか?そこはわからないが、シャロンは口数もほぼなく、弱々しい歩き方で絶好の対象にされている。
シャロンと知り合い、温かく接してくれた同じ地域に住む成人男性フアンは、金銭的に困っておらず精神的に余裕がある理由はドラッグの売人だから。シャロンにとっては救世主だったけれど、シャロンの母親にもドラッグを売っているのがこの地域の問題の根深さを表している。
心の居場所がフアンとその彼女が住む家にしかなかったシャロンは、そのまま高校生に成長するが、子供の頃唯一気にかけてくれた友達に男同士だがほっとする恋愛感情を抱く。友達は彼女もいるしおそらくバイ。
フアンに泳ぎを教わった思い出の海に、フアン亡き後の思春期にも虐められ悲しい気持ちで訪れたシャロン。そこでたまたま友達に出くわすが、友達は、シャロンの家庭環境など身動きの取れない悲しい状況を知っている。2人の海沿いでのキスシーンは、あまりにも重苦しいシャロンを人間として最大限慰めたい癒したいと思った気持ちが性別を超えただけのように見える。
しかし、その友達も悪い同級生に逆えずシャロンを殴り裏切る。幼い頃からシャロンの心はどれだけ背負い耐えて来たのか、映像だけでもはたから見ていてもかなり辛い。そしてそれが誰のせいでもなく、怒りに変えたとしても行き場がないことが余計に辛い。
母親はもう少し努力できたと思うが、思春期には完全にドラッグに溺れ依存症人生の母親。責めたからと言って今更どうにもならない。
それに気付き、強い人格に変わる事を始めたシャロン。第3章ブラック。虐められて怪我した顔を氷水で冷やして新生シャロンが”ブラック”として覚醒。まずはいじめ首謀者を椅子で殴り少年院へ。
10年後。かつてのフアンと同じ、金の歯カバーでかつてのフアンの車を乗り回し防御万全のシャロン。仕事もフアンと同じ、ドラッグ売人。普通の売人からのしあがり、フアンのような売人のトップに昇り詰めたということだが、かつて母親のドラッグ依存に苦しめられた張本人のシャロンがまさかドラッグを売るなんて。でも、シャロンにとって唯一の人生のお手本兼親がわりがフアンだったのであり、そうするしか生きられない社会の構図。
友達も院に送られ、そこで覚えた料理がきっかけで料理人としてバツイチでレストランのコックになっていた。
大人になってからの2人の再会。友達から裏切りの謝罪をされ、友達の店で友達が作った料理を食べ、音楽を聴く。そして互いのこれまでを労わりあうかのように、シャロンは再び前回ぶりの同性愛へ。
とてつもない哀しみ寂しさ辛さを押し殺し、しかもそれが普通の毎日として繰り返され積み上げられていくシャロンの人生を通して、「同性でも歳上でも家族でなくても、人間が人間を頼ったり、愛情で包むことはできる。もし受け入れてもらえて甘えられる環境があるのなら、それが家族でなくても同性でも、死ぬより全然良い。困っているならこっちにおいで。」そう叫びたくなる作品。フアンの妻テレサのような、心が張り詰めただれかが逃げ込めるシェルターのような存在になりたい。
孤独な魂の止まり木
鳥肌が立った。
素人が撮ったのかと思うような映像で始まる。
『シティ・オブ・ゴッド』のUSA版かとも見まがうが、
次第に、その繊細な映像・語り口に惹きこまれていく。
暴力的な、先のない社会の中に隠された繊細な想い。
お互いの想いを確かめながら、踏み込めぬ、そして近づいていく関係。
「月明かりの中で~」あぶりだされる想い。
息をひそめて見守りたくなる。
リトル。
高校生のシャロン。
ブラック。
風貌も何もかも似ていないのに、そこに、”シャロン”がいる。
その風貌・物腰の変わりように、環境から受けるものの大きさにやりきれなさを感じつつ、
「自分が何者であるかを他人に決めさせるな(思い出し引用)」の言葉の重さをかみしめる。
それぞれの役者をキャスティングした監督の才覚に喝采。
心を閉じつつも、ファンやテレサ、ケビンを縋りつくように、疑うように見つめるリトル。
諦めきっているけれど、心を殺さずにいろいろな思いを抱える高校生のシャロン。
ファンと同じ格好で、ファンと同じ王冠を車に乗せて、日々の暮らしを行うブラック。
だが、ケビンと相対するときの、その時々の表情が愛おしい。
そんなシャロンを追っているだけなのに、心の奥底が打ち震えてくる。
売人でありながらの苦悩、わが子への愛にも似た愛情をこれも繊細に表現したアリ氏。
『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ』『ベンジャミン・バトン』でも温かい父を演じておられた。
でも、私は、ハリスさんにも賞を献呈したい。
そんな役者の妙技を彩る、色彩の映像。ある場面はくっきりと、ある場面はしっとりと。ある場面はまがまがしく。
そして、ここにこの音楽を合わせるかというセンス。
ファンとの楽しい水泳教室には、不協和音にも似たバイオリンの音色。
母との苦しい再会の後の『ククルククパロマ』
他にも、他にも。
カーウァイ監督の『ブエノスアイレス』にオマージュを捧げたと聞く。
でも、私は、間の取り方とか、なぜか『BIUTIFUL ビューティフル』を思い出す。
『ブエノスアイレス』のように、激しい激情に翻弄された二人の関係性に心がキリキリするというよりも、
『BIUTIHUL』のように、静かに静かに、地下の水脈のように激情が心の奥底にたぎっていくような味わい。
そして、当たり前のことにも気づかされる。
白人にも、ポーランド系とか、スコットランド系とか、ラテン系とかいるように、
黄色人種にも、日本人もいれば、チャイニーズとかコリアンとかいるように、
黒人も、ルーツはアフリカでも、アフリカ系もいれば、キューバ系もいる。
派手な映画ではない。一見わかりやすそうで、人物のささいな表情を読み取っていかないと、何の面白みもない。
だけど、
こんな詩的で繊細で、地味でありながら、映画でしか表現できぬ余韻を味わえる映画が評価されるなんて、USAのアカデミー賞も捨てたもんじゃない。
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