ムーンライトのレビュー・感想・評価
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単館上映でひっそり評価される感じ・・・
アカデミー賞作品賞を獲った事で、注目度がアップ!!
取り敢えず観ておかないとって事で鑑賞しましたが・・・
崩壊的な家庭で育つ少年の幼少期・学生期・成人期の3部構成で描かれており、日本の環境からは想像もつかない現実描写が、リアルで向こうでは評価されたのかも知れませんね。
母がヤク中、自分に優しいオジさんは、母親にヤクを売る売人、執拗なイジメ・・・そして逆ギレ
軟弱な少年が、紆余曲折を経て、最後はレスラーのような筋骨隆々になり不器用ながら再会した幼馴染に告白するまでが、淡々と描かれていて映像美も含めて、内容とは別に心穏やかに睡魔に襲われました^^;;;;;
この作品の軸は、彼がゲイであるって事なんですが、描写や感情表現が繊細過ぎて、感情移入するのは・・・難しかったです〜☆2.8
観る人の観かた次第
青
こんな時代の傑作
アカデミー作品賞に異論は無い。こんな時代の作品の在り方としては完璧。観る者に「自分の道は自分で決めろ/他人に決めさせるな」と力強く説き「君は君のままでいいんだ」と肩を抱いて寄り添う。『沈黙 -サイレンス-』と同じく弱き者(こそが強き者でもあるが…)を救う傑作!
アカデミー助演男優賞にも異論は無い。本作のマハーシャラ・アリはいわゆるメンター。1番近いのは『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のマシュー・マコノヒー。序盤の僅かな出番だけで作品そのものを支配し続ける
映像の美しさも凄い。画面全体が青み掛かったこの感じはキタノブルーを想起した。調べたらデジタル撮影で後からカラーリングを弄ったらしいけどよくそこまで手間のかかることをするよな。本作がここまで詩情豊かな作品になったのは映像美によるところも大きいと思う
主人公シャロンのような黒人にスクリーンで出会ったのは初めて。人物造形から既に他の作品群とは一線を画している。まあ脚本家の半自伝的作品らしいけど
新しいラブストーリーの傑作として映画史に残るだろうと思う。正直映画史に残らないであろうアカデミー作品賞受賞作なんて結構あるもんな
薬に溺れる母親に明日が見えない子供時代、そこに初めて頼れる大人が現...
耐え難きを耐えた後に
時を経て変わっていく人と愛のかたち
観終わったとき思い出したのは、ウォン・カーウァイ監督の名作『華様年華』だった。それはこの作品が華様年華と似た構成や音楽の使い方、照明や撮り方で(おそらく実際意図的に)制作された事のみならず、両作品とも描かれているのが「時を経て変わっていく人と愛の形」だったからだ。
この作品は三部構成となっている。育児放棄気味の母親に育てられ、学校ではいじめに遭う中、売人フアンと知りあい、ケヴィンとの友情が芽生え始める幼少期「リトル」、自分のセクシャリティとケヴィンへの想いに気づく少年期「シャロン」、そして故郷を離れ大人になった成年期を描く「ブラック」。物語は「リトル」→「シャロン」→「ブラック」の順に、シャロンの幼少期から成年期にかけた、最悪の境遇と、その中で得た切ない愛と人との絆、そして彼自身の半生を描く。
(ちなみにこの映画のシャロンの顔のアップのポスターもこの3つの時代を表している。左から青い幼少期、真ん中がピンク色の少年期、右がモノクロの成年期であり、それぞれの時代のシャロンの顔を部分的にコラージュして、ひとつの顔に見えるように制作されているようだ)
主人公シャロンは貧困層の黒人であり同時にゲイという二重、三重のマイノリティであり、それが幼少期から成年期に至るまで彼を常に孤独に追い詰める要因となっている。そんな永遠とも思える孤独の中で、彼が得たかけがえのない人の絆が、幼少期では麻薬売人のファンとその妻テレサの擬似親子的親愛であり、フアンの死後は、親友ケヴィンとの友情、そして彼への密かな想いである。
何重ものマイノリティであるシャロンの将来にはそもそも選択肢が少なく、彼は否応なしに恩人フアンが「自分のようになってほしくない」と願った類いの人物へと成長していく。そんな大人になっても手放す事ができずにいたのが、ケヴィンへの想いであり、幼少期から育んだ彼との絆であった。
そして物語の後半、大人になったシャロンは思わぬ形で、胸にしまっていたはずのケヴィンへの想いに再び対峙することになる…。
最悪の境遇の中で得た、最愛のものたち。それはシャロンという一人の人間の中で時間を経て、成熟し、暗闇の中で彼を照らす月の光のように、儚くも冴えた光を放ち続ける…。
この映画は、シャロンという人間の半生を通じて、孤独、絶望、そしてそんな最悪の境遇の彼の中で育っていく愛のかたちを教えてくれる。私たちは必ずしも、彼のように何重もの重荷を背負ってはいない。だが、誰もがシャロンのように孤独で、けれど心の中に美しい月の光を持っている。それを優しく語りかけてくれる映画だった…。
わかるけど…。
ブラックの色彩
アカデミー賞作品賞受賞作品。
こういうのがアカデミー賞を取るようになったのかと驚いた。
子供時代、青年時代、成人と主人公シャロンの置かれている状況とシャロンの心を光の加減と微かな瞳の動きを映し出していく。
3人で1役という設定。3人もいると、どこか雑になったり役者に違和感があったりしそうだけど、この作品はとても丁寧に撮られてる。そこがこの映画の凄いとこ。
子供の頃は他の同級生に比べ小さくて弱々しく皆からリトルと呼ばれ苛められてたシャロン。しかも家庭は複雑…そんな中での出会いと別れ。1人の人間の話なんだけどここに虐待、ドラッグ、愛、差別、偏見etc.全てが集約されている。
リトル→シャロン→ブラックにもやられた。こんなにも美しいブラックを初めて見た気がする。
シャロンの目を通して、そこにある感情を塊にしてぶつけられたような映画だった。
アカデミー賞選考委員の好む、カメラワークや音声、編集のアイデアに富...
ゲイから見たら、しょうもない話
一人のゲイの原体験を映像にしてるだけで、
犬も食わないようなしょうもない話。
そもそも、これって純愛ではない。
バイ(両性愛者)で、子供もいる幼馴染と、久しぶりに会ってヤるだけじゃないですか。
801(オチなしヤマなし意味なし)でしかない。
これを見て、ゲイの生き方、幸せが何も見えてこない。
黒人、ゲイを真っ向から描いて、映像が綺麗だから評価されてアカデミー賞!(中身なくても)
糞食らえですわ。
あと、最近流行ってる映像が綺麗って何?そこ評価の対象なんですか?
昔と比べたらそりゃ綺麗になりますよ。逆に言えば5年後には陳腐化してるんですが!!
台詞よりも行間と動作から…
ラ・ラ・ランドを抜き、第89回アカデミー賞作品賞を獲得したということで鑑賞。
人種差別をテーマにした作品かと思ったら、主なテーマは同性愛。家族、いじめ、生活環境などのテーマも包括しながら、色彩美で重々しさを軽減しつつ、生々しく繊細に描いている。
まず一つ本作の特筆すべき点は、キャストの名演である。マハーシャラ・アリ、ナオミ・ハリスをはじめ、キャストの演技は申し分ない。これはバリー・ジェンキンス監督の撮影環境や気遣いなどが素晴らしかったのだと思う。
二つめはストーリーの内容というよりも、一人の主人公の心情を台詞よりも行間や動作から鑑賞者に読み取らせることに重点を置いてること。正直、ストーリー自体にはあまり魅力を感じなかった。だが、今まで見たどんなLGBT映画よりも、主人公の感情がひしひしと伝わってきた。繊細な主人公の気持ちを演出によって見事に描写していた。
ラストのシーンも個人的には最高だった。
アカデミー賞作品賞ではLGBTのテーマは暗黙のタブーとなっていたのを打ち破った本作。その所以は、本作がLGBTという垣根を超えた純愛ラブストーリーに仕上がっているからであると思う。
一般的な娯楽としての映画であれば評価は落ちる。
ラブストーリー
カラフルな映像と波の音、主人公を演じる3人の瞳が最高に綺麗だった。必要最低限の台詞も淡々とした雰囲気で良い。3部で過去のフアンに見た目を寄せるシャロンはとても痛々しくて胸が締め付けられる。
鑑賞中はバッドエンドだろうと思っていたが、いい意味で裏切られた。最後まで美しい純愛ものだった。
ウォン・カーウァイ監督のブエノスアイレスを思い出した。
ラ・ラ・ランドの派手な感動も良かったが、ムーンライトはじわじわと感動が来る。好き。
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