ムーンライトのレビュー・感想・評価
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非日常
アートと呼べる作品は久々に観た。
全ては印象深い主人公の瞳に集約する。
言葉でなく訴えかける。
”バッファロー66”だったか、あの時のヴィンセント ギャロにも似てたような。
起承転結はなく、一定して同じリズムで進んでいく。それがなぜか心地よい。
日本人にとっては非日常な中身。かなりのタイトルを観なければ理解はできないのでは。
先述でも述べたが、この作品の登場人物全て瞳がとても記憶に残る。日本人にとってはどう響くんだろうか、非日常に感じるのか。しかし、彼らの日常は実際に存在している。そう思うと、本質的に同調できない自分がいて、アートとして捉えてしまい、別世界に思えて切なくもなる。
悲しさと優しさと美しさが同居する作品。
生きてるうちに観れた事を感謝します。
今回はアンチ・トランプに推挙されたオスカー
こんな静かで繊細な映画がウケるのかと思ってちょっとびっくりした。貧困、麻薬、売春、いじめ、どうしようもない泥沼のような現実の中で、自分の居場所といえるような人がいる。そこには、性別も年齢も関係ないのかもしれない。決別前の穏やかな時間と再開後の時間の対比の演出が渋いと思った。
ムーンライト
シャロンが苦労人だった。黒人のゲイという特殊な映画で今まで観たことの無いような異質な映画だったな。俺的にはそこまで受け付けなかったんだけどアカデミー賞取るぐらいなんだからやっぱり分かる人には分かる作品なのかな?って。ラストのBGMは波の音だけで話してる所がめちゃめちゃ心地よくて眠くなった。映画観てからポスター3人じゃん!なった。
ブラピが総監督はさすがだな!
ヒューマンドラマとしては、3部構成で出来ている。 少年時代〜青年そ...
ヒューマンドラマとしては、3部構成で出来ている。
少年時代〜青年そして大人になるに連れて、主人公が成長していくストーリー。
アカデミー賞作品賞を取ったってことで期待し過ぎた感じがする。
そもそも、ヒューマンドラマをあまり観ないのでいい作品かどうかは判断が付けづらい。
物語の核となる物が描かれてはいないので、そういった物として観るのが正しいのか?どうなのか?
感情移入もそこまで出来ず、ハラハラ感もなく感動も出来ずじまいで終わってしまった。
黒人ゲイの映画ですよ!
純愛!とか美しい!とかばっかりのレビューだから、ちゃんと書いておきますが…
ヤクの売人の黒人ゲイの話ですから!
気をつけてね!
普通にデートで観に行ったりしないように!
クズを描いた映画です。
アカデミー?
色使いや、画はよかった。黒人が主人公だが、黒人である必要はなく、同性での恋愛だが、同性愛の必要はなかった。しかし、これはどのようなものにも置き換えが効くことで共感を呼ぶような物語であり、そこで感動した。
黒人映画なのにクラシックの音楽もまた合ってた。間隔を空ける再見したい映画。
まぁまぁな感じです。
まったく事前情報無しに見たせいか、この話のテーマをつかみ損ねた感じでした。同性の恋愛、ドラッグとか育児放棄とかの社会問題なと色々含まれるけれど、どれが主だったのか。
ただ、最後に主人公が見た目は大きく変わったのに中身はピュアなままだったことに感動させられる。最後はちょっと幸せな気持ちになれました。
感情移入を拒む映画
最初見終わった時、この映画をどう解釈すればいいのか、戸惑い混乱しました。しかし後から考えてみると、この映画は共感や感情移入する事を求めていないし、何か声高に主張するテーマがある訳でも無いのでは、と思えるようになりました。多くに困難を抱えた黒人少年の半生を淡々と描いていく。最初、手持ちのカメラで画面がぐらぐらと揺れるのに違和感を感じたのも、ドキュメンタリータッチを意識したのではないかと気付いたのです。物語の途中に起きたであろう主人公とその周りで起きた重大な出来事が、大きく省かれていますが、描かれていない事は意図して描かれていないのだし、観ている我々は立ち会えません。どのようにも解釈できますし、むしろ解釈する必要がないのかもしれません。この映画はあまり詮索しないで描かれたものを素直に見ろ、と言っているのでは。サスペンスではないので、ストーリーは重要ではなく、ひとつひとつの画面それぞれが発する緊張感と濃密なドラマを味わう映画なのだと思いました。
そう考えると、ところどころに深く感動するシーンが甦ってくるのですが、全体的には物足りなさが残るのも否めないところ、ただ最後のダイナーでのケヴィンとの再会するシーンは見ごたえがありました。
重く美しく
イジメ、薬物中毒、などなど話の内容は重いのですが映像がとても綺麗なので中和されている。主人公の立場を考えると辛い。重いんだけど良い映画みたなぁ。と思いました。
カメラがグルグル動くシーンがいくつかあるのですが画面酔いしやすい私はちょっとその辺は苦手でした。
よかった
主人公に優しくしてくれるドラッグディーラー夫婦には子供がいなかったのだろうか、それで見知らぬ子供の主人公に優しかったのだと思うと他人事ではない気持ちになり、もしあのようにお腹を空かせている子どもがいたら優しくしてあげようと思った。
ヤク中のお母さんがひどくて悲しくなる。主人公は最初からゲイだったのだろうか、友達にオカマと言っていじめられていたから、友達は何かを嗅ぎ取っていたのかもしれない。何も知らずに見ていたので、いきなりのBL展開にびっくりして、気持ちが追いつかなかった。
主人公の気持ちによりそった丁寧な表現で、彼の幸福を願う気持ちになった。
ブルーな現実
マッチョになっても自分はごまかせない。
そのこと一点がズシリと重い。
主人公の金歯も虚しさを引き立てていた。
独特の色合いは撮影法?それとも加工?
印象的で映像が際立っていました。
筋的には淀川長治さんにレビューしてもらいたいホモ映画。のわりには役者に色気が??
1人の人物を3人で演じるハーモニーはあったものの、正直、同じ役者でも良かったのではとも思ってしまった。。
とにかくイイ女が出ない映画はやっぱりツラい!笑
ヨーロッパ映画のようなアメリカ映画
振り返ってみると、ララランドとこれが競っていたというと、アカデミー賞の作品賞って、ん〜という感じ。
なんというか、ララランドもそうだけど、映画学校的な映画で、アメリカ映画にしかできない何かはまったくない。片一方で、ディズニーとマーベルとかしかないから逆にだから革新的にみえたりするんだろうけど、アメリカ映画は老いた先輩たちの映画のほうが断然上だった。スコセッシやイーストウッドの平均値ほどの面白みもない。
一瞬見える、海とそれを受ける主人公の顔はよかったけども。
正直よく分からない
伝えたいことがはっきりとは伝わってこない、一言で言えばそんな映画だった。
こういう映画のことを、場面が飛躍しすぎだと言うのだろう。大事な部分へと繋がるであろうシーンがダラダラと続くのは良いんだが、肝心なその大事な部分がほとんど描かれてなくカットされていた。ん?となる部分が多かったのはこのせいだろう。鑑賞者に想像してほしいのだろうか、さすがに無理があると思った。特に、フアンの死については「は?」と言いたくなった。結局、解決せず。
同様に、水泳のシーンは要るのだろうか。何の伏線にもなっていないと思ったのは自分だけかなあ。青を強調したいのだろうが、ムーンライトと言う割に月も出てなかったしなあ。(正直タイトルの伏線回収も出来てなかったと思う。)
そしてフアンの名言(迷言)である「black peopleはブラックではなくブルーに見えることもある」、何を言いたいのだろうか。少なくとも自分には難しすぎた。
テーマだけでいうならこの上もなく素晴らしいものであろう。だからこそ、このテーマならもっと心に沁みわたる、もっともっと良い(泣ける)作品が書けるはずである。
何も心に残らないし、涙を流せるようなシーンもなかった。ララランドが素晴らしかっただけに過大な期待をもって観にきたので、とても残念。ただ、これから観に行くという方に、これだけは言える。
泣ける作品だと思って行くべきではない。
君に胸キュン
黒人社会、貧困、ネグレクト、ドラッグなどなど、ネガティブなテーマかと思いきや、中身は純愛映画であった。音楽と色づかいが最高だった。Wikiによると各章ごとに使うフィルムを変えていたとのこと。胸キュン(古っ)の映画でした。観た後に気分が高揚し、居酒屋で隣に居た女の子の飲み代も奢ってしまった。
比較として、同じ社会派と言われる作品の中で「私はダニエルブレイク」...
比較として、同じ社会派と言われる作品の中で「私はダニエルブレイク」は問題を明確に提言しているのに対し、「ムーンライト」は数多くの社会問題を内包しながらも、あくまで、主人公の内なるもの(=愛)を軸にストーリー展開されている。繊細な感性のもと仕上がっている秀作である。
暗い海のような人生も黒い肌も月は青く照らす
一部の通りでは麻薬売買が横行する、そんな黒人居住者が大半を占めるコミュニティ内で、居場所が見つけられない黒人少年Chironがアイデンティティを模索する物語です。
1) Little 2) Chiron 3) Blackと題される3部作構成で彼の成長を追うのですが、2)は本名、1)と3)はあだ名です。
Chironは、恩人Juanからも、幼馴染のKevinからも、"Who is you?"と問われ続けます。わざわざタイトルを付けて話を区切っているのは、名前すら定まらない彼のアイデンティティの不安定さを表しているのかなと思いました。
麻薬に溺れる母親に戸惑い、学校ではイジメられる毎日で、どう行動すればよいか決めかねているのか、1)2)までの彼は終始うつむいてぼ〜っとして見えます。カメラも彼の視線のように、時折ピントがズレます。それが2)の最後から目つきに変化が現れます。いじめっ子への復讐を決意した時から、3)で手下の売人に売り上げを確認する時まで、別人のような眼差しでした。
しかし暴言を吐くこともない、おとなしい1)2)のChironは完全に消えたのではなく、3)で母親の謝罪に涙を流し、好きなKevinの前では昔のシャイな瞳が戻ります。
1)で幼いChironはJuanに諭されます。"At some point you've got to decide who (you) wanna be... Can't let nobody make that decision for you."
繰り返される "Who is you?" の問いに、劇中その答えは会話により、名前であったり、職業であったり、近況であったりするのですが、Chironの結論は最後Kevinに向かって語られます。"I'm me, man. Ain't trying to be nothing else." どんな人になりたいかではなく、もともと自分は自分なんだと。
母親は上機嫌の時、Chironに対して "You're my only. I'm your only." と愛情を伝えるのですが、Chironも"You're the only one (who touched me)." とKevinに告白します。
環境の波に流され漂流するかのごとく、「自分がいないかのように」生きてきたChironですが、Kevinへの想いだけは変わらず確かなものだったのです。Kevinの隣にようやく安らぎの居場所を見つけられたのです。こんなひっそりとした幸せでも、Juanに海で抱えられた時のように、世界の中心 "in the middle of the world" に辿り着いたような思いなのかも知れません。
悪いと思っていても生活のために麻薬を売ることで、自分と同じように不幸な境遇の家庭を作り出している。そこに苦悩するJuanのその後を描くべきだったようにも思いますが、Juanのこの姿はきっとChiron/Blackの将来なのでしょう。
どっぷり黒人文化と台詞を堪能しました。あんな短髪や短いヒゲも、くしやブラシでとかすとは知らなかった(^^)。やっぱり絡まりやすいのかしら?
まぁアカデミー賞で注目されなければ、ミニシアター上映か、最悪日本には上陸しなかったかも知れません。"La La Land"の方が間違いなく大衆向けです。易々と?夢を叶えるハリウッドおとぎ話よりも、"Lion"の遠いインドの路上を彷徨う孤児達よりも、アメリカに未だ残る現実を直視していることで選ばれたのでしょうか。
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