「静かで穏やか。」ムーンライト ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
静かで穏やか。
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あのすったもんだ授賞式!?にて作品賞に輝いた作品なのだが、
エ、これが?と思うほど静謐で穏やかな流れに驚いた。決して
一つの感性では語れないような作品。好き嫌いはありそうだし、
テーマは受け取り方で幾辺に流れてゆく感じはするが、LGBTに
加えてドラッグ、貧困、暴力、いじめが描かれていても優しく、
それこそ月光に照らされたような気分になる。日本映画も最近
同じようなテーマで描かれた作品があったが(生田斗真主演の)
あの静けさ穏やかさに近い。アート系になるだろうか、物語も
新味はなく訥々と場面が描かれて時代が変わる。同時に主人公
が目を見張るほど成長し(^^;最後のパートではあまりの変わり
ぶりにギョッとするが、なんのなんの、彼は全然変わってない。
昔から惚れていた大好きな男に逢いに行くのだ。ソワソワしな
がら、ドキドキしながら、その前に自分を苦しめた母親に面会
も果たす。この母親の「私みたいなクズになるんじゃないよ」と
いう台詞に泣けるが、シャロンまであの顔でシクシク泣き出す
という予想外の顛末で何とも優しい。それが〆まで続いていく…
(最近のアカデミー賞は毎年何かに偏りすぎている気がしますが)
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