「ブラックの色彩」ムーンライト 豆さんの映画レビュー(感想・評価)
ブラックの色彩
アカデミー賞作品賞受賞作品。
こういうのがアカデミー賞を取るようになったのかと驚いた。
子供時代、青年時代、成人と主人公シャロンの置かれている状況とシャロンの心を光の加減と微かな瞳の動きを映し出していく。
3人で1役という設定。3人もいると、どこか雑になったり役者に違和感があったりしそうだけど、この作品はとても丁寧に撮られてる。そこがこの映画の凄いとこ。
子供の頃は他の同級生に比べ小さくて弱々しく皆からリトルと呼ばれ苛められてたシャロン。しかも家庭は複雑…そんな中での出会いと別れ。1人の人間の話なんだけどここに虐待、ドラッグ、愛、差別、偏見etc.全てが集約されている。
リトル→シャロン→ブラックにもやられた。こんなにも美しいブラックを初めて見た気がする。
シャロンの目を通して、そこにある感情を塊にしてぶつけられたような映画だった。
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